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ジェノヴァの短編集  作者: neilia
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1. 山中の木こり(4)

私は簡単に作ったスープを子供に渡した。


スプーンも一緒にくれたが、子供は器だけ受け取って、あわててスープを飲んだ。


出来立てなので熱いはずなのに、子供は気にしていないようだった。


私はその姿を見ながらこの子をどうするか頭がひりひりした。


そのまま帰すのは不如意だ。 この荒涼とした冬に子供一人で山の中に送るのは死ねというのも同然だった。


たとえこの子が敵国で任意の目的を持って育成させたスパイだとしても、何もできずに引き返された子をどのように待遇するのか、よく分からない。


いろいろ悩んでいるうちに、子供はいつの間にかスープを飲み干して私を眺めていた。


さっきよりは目つきにあった鋭さが減ったが、それでも警戒と疑いでいっぱいだった。


その女の子の視線、娘が私を初めて見た時の目つきと同じだった。


私が戦場に出ている間に娘は生まれて、それから数年経っても顔を見ることができなかった。


見ていられないうちに、私の娘は一人で話し、走り回って遊んでいた。 その姿に私は初めて娘を見た時、不慣れだった。


その娘も私が怖かったのか私を見て、自分の母親の後ろに隠れて私を眺めた。


私は自分のぎこちなさを消すために娘を抱きしめようとしたが、娘はむしろ泣き顔で私を避けた。


私のために泣こうとする娘を私と妻は冷や汗をかいて慰めた。


それ以来、娘が笑っていたようだが、一体何をして娘を笑わせたのかは覚えていない。


私はしばらく過去の回想を止め、ぼんやりとした視線をその子に向けた。


「ラ、アイオール、デシャ?」(君、ご両親、どこ?)


「ラナ」(知らない)


「ラニちゃん、ゲイニーこのコール」(なぜ、ここに来たのか)


「ラナ」(知らない)


「ドラ、エッセン?」(どこへ、行く?)


「ラナ」


私が何を聞いても、「ラナ」とだけ答える女の子の姿についイライラを我慢できなかった。


「アッソ、ラナ、ネアラーナ」(そう、ラナ、君はラナ)


「ラエニ、ラオライム」(ラエニ、私の名前)


その女の子は低い声で自分の名前を言った。 子供の警戒心は変わっていないが、それを聞くとその女性に対する感じが変わった。


"------------------------------" (ラエニ、君を傷つけたのは本当にすまない。 傷は治したし、あなたの健康には支障がなさそうだ。 傷つけたことに対する謝罪の意味で、君に食べ物と寝る場所を提供してあげる。 他の所に行くことがなければ、ここに泊まってもいい。)


私は外国語をやっと一言続けながら話した。


その子が聞き取れなくてもあまり関係なかった。


私は女の子を後にして家を出た。 その間、子供がどこかに行ってしまうこともありうるが、関係なかった。 いや、むしろ行ってほしかった。


日が暮れるまで時間がたくさん残っている。


私は子供が見つかった地域の近くを捜索する予定だった。 その子がどこから来たのか、同行がいなかったのかを確認するためだ。


私はさっき子供が流した血の跡をたどった。


さっき子供を抱いて走る時は緊迫のあまり気にすることができなかったが、その子を初めて見たのは家からさほど遠くないところだった。


そこに行くと、少し血のにおいがしていた。 その匂いに当たったオオカミがもう1匹いた。


私はオオカミを見るやいなや足を止めて気配を殺したが、すでにオオカミは私を発見して雄叫びした。


おそらく冬だから飢えていたので、戦いは避けられないだろう。


私はオオカミが私に突進する前にできるだけ早く矢を出して照準し、発射した。


オオカミに矢を当てたが、急いで撃ったせいかミスがあった。


私を正面から眺めるオオカミの頭を照準したが、矢はオオカミの胴体に当てられた。


それでも一般的な状況なら、オオカミは突然の苦痛に逃げただろうが、むしろ私に向かって走ってきた。


私は腰の短剣を取り出した。 しかし、オオカミの方が早かった。


オオカミは私を襲った。 オオカミは鋭い歯を大きく開いて私を噛みちぎろうとした。


私は無意識に左腕を突き出してオオカミの口を塞いだ。 腕を噛まれて多少の血が出たが、痛みは感じられなかった。


このような生死を分ける戦いの瞬間が来ると、体が覚醒する気分を感じる。


私は全力で右手に握っている短剣をオオカミの首の近くに撮った。


オオカミは激しく私の左腕を噛み続けた。 私は絶えず右手を振り回し、オオカミの首に穴を作り続けた。


オオカミはいつの間にか体に生気を失ってぐったりした。


私は身を覆っているオオカミの体を片付けず、しばらく布団として床に横たわって休んだ。


けんかが終わると頭が冷めた。 私の左腕が痛くなり始めた。


私はかまれた傷を服で包み込みながらそこを見回した。


私が初めて女性を見た場所に少し穴があった。 その後、足跡が延びていたが、歩幅が走ってきたようだった。


それ以外にはその時一緒にいたキバノロと、今見たオオカミの跡しか見つからなかった。


その時発動した艦艇にはキバノロの足跡があった。 その他に近くにあった艦艇の中で発動されたものはなかった。

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