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獣化ウイルス1話ー日本人留学生ー

2020年 8月15日

 北京大学学生寮にて、一人の日本人留学生の「朝日知奈」は朝のニュースを見ていた。

「次のニュースです。山東省の屋台で有名な王林道で新型ウイルスが発見されました。現在、感染者数は増加傾向にあるようです。近隣地域にお住まいの方は気をつけてください。」

とアナウンサーは言った。朝日は、日本に帰省するために支度をしていた。すると、知奈の友人が朝日の部屋を訪れた。その友人は、知奈に、

「日本帰るんだね。確か京都だっけ?」

と聞くと、知奈は、

「うん。そうだよ。何かお土産いる?」

と答えて、お土産の希望の品を聞くと、その友人は「八つ橋」を希望した。そして、知奈は、支度が終わると、旅行バッグを持って、寮から出た。


 寮から出ると、既に待機してくれているタクシーに乗って国際空港に向かってタクシーは発車した。タクシーの中で、知奈は、運転手と世間話をしていた。運転手は、

「君は、どこか行くのかな?」

と聞かれると、知奈は、

「日本に帰るんです。」

と答えると、運転手は、

「いいねぇ。おじさんも昔はよく日本に行ってたんだよ。」

と言うと、運転手は咳をしだした。知奈は、咳をしている運転手を少し心配すると、運転手は、

「大丈夫だよ。最近、風邪気味なだけだからね。」

と笑いながら心配遠慮と表現した。そして、国際空港に到着した。


 国際空港に到着しても、咳をしている人たちが多くいた。だが、知奈は何も心配してていなかった。朝日は、

『山東省だからまだ大丈夫。』

と安心し切っていたからだ。そして、知奈は、空港で検査をして、パスポート、荷物検査を終えて、関西国際空港行きの飛行機に乗車した。


 飛行機の中は、たくさんの人たちが、映画を見たり、寝ていたりしていた。知奈は、持ってきたイヤホンで映画を見始めた。知奈は、映画を見ていると、知奈の横を歩いている男性がしんどそうにして歩いていた。すると、

「お客さん大丈夫ですか?」

と乗務員がしんどそうにしている男性に駆け寄った。男性は、

「あぁ。大丈夫です。」

と答えると、自分の席に戻ったみたいだ。それも、知奈の後ろだった。


 関西国際空港に到着した時、知奈の後ろにいた男性が突然苦しみ出した。乗務員は、降りる人たちの流れを逆らって、その男性に駆け寄った。知奈は、びっくりして何も動けずにいた。すると、男性は、吐血をして、乗務員と知奈に男性の吐血が肌についてしまった。知奈は急いでハンカチで拭いている時、誰かが呼んだのか他の職員が駆けつけて男性を担架に乗せ、知奈は飛行機から降りて、空港の出口に向かった。


 出口から出て、京都行きのバスに乗った。バスには、空港から出てきた人でいっぱいであった。バスの空いている席に座っていると、隣にマダムなおばさんが座ってきたすると、

「あなた大丈夫だった?血がついてたけど」

とさっきの出来事を聞かれた。知奈は大丈夫だと言うと、おばさんは、知奈に飴を渡して、空港の次の駅に降りた。


 知奈は、京都駅前に着くと、徒歩で実家へ向かった。実家に着くと、知奈の両親が迎えてくれた。知奈は、以前にお願いされていた中国の人気なお土産を渡し、両親とお茶を飲みながら、テレビを見ていた。時刻は、まだ昼で終戦の日でもあるため、第二次世界大戦の話をしていた。知奈は、お茶を飲み終えると、自室へ向かった。


 自室に入ると、久しぶりの自分の部屋に感動しながら、ベッドに横になってスマホをいじった。スマホで、ネット掲示板をみると、

「中国で新型ウイルス発見」

というタイトルの掲示板があった。掲示板では、

「さすがC国」

などと中国に対していろんな罵詈雑言が書かれていた。知奈は、見るのをやめて、世界的に有名な動画アプリで自分の大好きなチャンネルを見始めた。チャンネルの主は、ゲーム実況などで有名になった人の動画を見ていた。そして、最新動画を見ようとしたが、みる気が起きなかった。その動画のタイトルが、

「中国で新しいウイルスが発見された?!今自分たちができること。」

と書かれていた。しかし、自分が好きな人というものもあって見てみると、中国で起きているウイルスやSNSの動画を乗せたものを紹介して、見て、感想や紹介をしていた。知奈は、日本からしたら迷惑な話なんだなと思い、スマホを閉じて、時計を見た。時計は、18時を回り、リビングから親から自分の名前を言われて、リビングに向かった。


 リビング行くと、そこには、夕飯があった。白ごはんや、とんかつ、味噌汁と日本食が並べられていた。両親はもう席について、知奈が座るのを待っていた。知奈が座ると、両親は、

「知奈が安全に帰ってきたことに感謝して、いただきます!」

と言って、ご飯を食べ始めた。知奈も

「いただきます。」

と言って、ご飯を食べ始めた。ご飯を食べていると、両親からいろんな質問を受けた。例えば、

「友達とはうまく行ってるの?」や、「授業はついていけてるの?」

というような学校生活についての質問が多かった。知奈は、「大丈夫」と答えながら、ご飯を食べ、最後に味噌汁を飲んで、

「ごちそうさま。」

と言うと、そのままお風呂に行って、体を洗った。


 お風呂から出ると体を拭き終わって、自室へ戻った。自室に戻ると、すごい眠気に襲われた。知奈は、その眠気に導かれながら、ベットに横になって、スマホで安眠BGMを聴きながら、就寝した。


 知奈は目を覚まして、リビングに行き、両親と挨拶しようと、ベットから降りて、両親のいるリビングに向かって冷たい廊下を歩いて、リビングに行った。リビングでは両親が朝のニュースを見ていた。知奈は、

「お父さん、お母さんおはよう。」

と言うと、両親は振り返ったが、両親はいきなり怯えた顔になった。すると、知奈の母親が、

「知奈!あなた、何があったの?お父さん!急いで救急車を呼んで!」

と言うと、知奈の父親は、電話の受話器を持って焦っていた。知奈は、何があったのかと母親に聞くと、母親は、洗面所に知奈を連れていき、洗面所の鏡に知奈を映した。

 

 知奈は、鏡を見ると、唖然とした。そこには、知奈の普段の顔ではなく、トカゲのような顔になっていたからだ。知奈は、

「え?」

と戸惑っていると、知奈の父親が洗面所に来て、

「救急車が5分で来るってよ。」

と母親に言うと、母親は、知奈を知奈の部屋に行かせ、救急車を待った。


 救急車のサイレンが知奈の実家の前に止まると知奈が感じると、玄関のドアが開き、救急隊員が、知奈を担架に乗せて、救急車に乗せた。救急車の中でも、隊員たちが、

「見たことねぇ症状だぞ。」

と騒いでいた。そして、知奈の顔には涙が、目から流れていた。


 病院に着くと、知奈は、急患として、集中治療室に連れて行かれた。そして、そこにいる医者から、

「あなたは中国で最近発生したウイルスに感染しています。何か心当たりはありますか。」

と言うと、知奈は、

「昨日、吐血した男の人の血液が肌に付着して、ハンカチで吹きました。」

と言うと、医者は顔面蒼白になって、

「政府に急いで報告だ。救急隊員は、この子の両親も救急車に乗せて連れてこい!」

と言った。


 そして、このことは、日本で全国的ニュースとなった。そして、知奈の両親にも感染の陽性反応が確認された。

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