設定集 十二種族及び魔獣 ※随時更新
設定集 第二弾。ストーリーを進める毎に更新していきます。少しでも、世界観を見ていただければ幸いであります。
【十二種族】
現時点で、魔族と定義される12の異種族の総称。エルフや獣人などテンプレートなファンタジーに登場する亜人なども含む。
神話的には創世神リリスが生み出した概念の造神達が作り出した眷属とされており、リリス自身が血と肉を使って生み出した吸血鬼が配下として従える存在。
また十二種族全てに言えることだが、何かしらの代償を払って唯一無二の力を発揮する。
【エルフ、ダークエルフ】
概念の造神にして、太陽の神アールヴ・アグルの眷属。暑さと冷たさなどを含む差異を司るためか、性格や気質などが正反対。
エルフは人間社会に溶け込むほどに人に近い為、魔族としての認知度は今の時代では忘れられかけている。魔法の扱いに長け、弓による狩猟を得意とする。また見目も良いために奴隷としての価値も高く、高額で取引されることもしばしば見られる。
該当者:マイア
逆にダークエルフはエルフと同じく人に近いものの、人間社会に溶け込もうとはせず、彼ら独自の社会性を築いており基本的に排他的。
凄まじいまでの怪力を有しており、登場人物であるダークエルフの双子のイルナとイザルナは僅か12歳程度でありながら、握力のみで握り潰す、蹴るだけで頭蓋骨が吹き飛ぶなど尋常ではない力を素で発揮する。
該当者:イルナ、イザルナ
・【鎧黒天】
ダークエルフが持つ固有能力。生命力を可視化した鎧として纏う。魔力が少ない代わりに生命力が高い彼らが自らの生命エネルギーを表面化したもの。
この形態では全身が漆黒の外骨格(甲虫に近いフォルム)に覆われており、その強度は生命力とイコールである。全身が帯電しており、これは恒星黒点として強力な磁場の側面を持つ為。
超常な怪力を持つダークエルフだが、この形態で放たれる一撃は獣人の【壊獣】に近いほどの膂力を誇る。ただしこの形態の最大の欠点は纏う鎧が砕け散った時、纏っているダークエルフは死を迎えること。これは生命エネルギー全てを鎧の生成、維持、パワーに振り切っている為。
名前の由来は黒を意味するクリシュナ、太陽の神であるスーリヤから。スーリヤは自らの子カルナに黄金に輝く鎧を与えたと言う。
【獣人】
『智慧』を司る、月の女神マニニ・マヒナの眷属。
動物的特徴を持った十二種族で、それぞれの動物的特徴から〇〇人と呼ばれる総称である。
エルフ、ダークエルフと同じく、限りなく人間社会に溶け込む程に近しい種族であり人との交流が活発な都市や国などでは見かけないこと自体が珍しい。
嗅覚などの五感がかなり鋭く、それ故に刺激物などが苦手だとされている。
戦闘力は個人差が出るものの、概ね人間より頭一つ抜けたものを持っていて総合的な戦闘力は上。また『理性』を捨てて発動する【壊獣】と呼ばれる形態を持ち、この形態になると、単体で国一つ沈没させたという逸話が残されるほどの力を発揮する。
該当者: 狐人 ルディナ 兎人 アグニル
【壊獣】
獣人が持つ固有能力。彼らの造物主たる月女神に『理性』を捧げることで発現する。理性が消失あるいは微弱化するため、本能に基づいた行動を取る。
この形態時において、類を見ない再生能力と膂力を発揮してあらゆるものを粉砕、破壊の限りを尽くす破壊の化身と化す。古文書に記録されている最古のものではたった一体の壊獣化した獣人により、国一つが一夜にして消失させられたという。
【夢魔】
夢、若しくは精神に干渉することが出来る十二種族の一つ。夢、精神世界ではほぼ無敵であり、討伐は困難とされる。しかし、夢の中では強大無比なれど夢の中の本人によって支配権を奪われると虫のように簡単に捻り潰されるほど弱体化するという性質を持つ。
自身の精神の形を放棄することで、周囲の魔力を悪夢などの形に変換、具現化させる【夢幻波動】と呼ばれる形態を持つ。
該当者: キュリア マリウス?
【悪魔】
魔法を使うことに極限に特化した十二種族の一つ。契約と呼ばれる魔法を操る力を持つ。契約と呼ばれる魔法は厳しい制約の代わりに絶大な威力を持ち、戦略級の魔法とも言われる。
該当者: ジュダ ヴォルバート
【妖精】
精霊とは別ベクトルの存在で、実体を持った霊体。単独では意思疎通が出来ないという制約があるため、基本的には契約の元、使い魔として一部の魔法使いの近くで見ることが出来る。
該当者 ニアス
【魔獣】
野生動物が凶暴化したものや、突然変異の個体、悠久の時を生きる存在など、この世界で生態系ピラミッドの中に含まれる生き物達。
強大な個体ほど魔力を溜め込む性質で、倒せば魔力が凝固した魔石と呼ばれる結晶体が剥取れる。魔獣とされる中には十二種族に数えられるものもあり、そちらはより強大な力を持つ。
【群体鋼毛狼】
単体なら野生の狼とあまり変わらないが、群れともなるとかなり熟練の難易度になる群れで真価を発揮する魔獣。
生態として一年を通して春と冬になると群れが群れを吸収して恋の季節になる。その際、オスは魅力をアピールするために敢えてオス同士で群れを作り格差を作り、上になればなるほどメスに強さをアピールする。
【隻腕灰色熊】
片腕が異常発達した大型の熊型の魔獣。大きく発達した腕は伸縮自在で、振りかぶって遠心力を効かせた推定威力は5トンに達する。
食性は雑食性だが、木の実などの植物性のものを好む。縄張り意識が強く、侵入者に対してはかなり攻撃的になる。
【単眼巨人】
見たまんまの一つ目の巨人。全長はおよそ4〜5メートル前後。2、3体程固まって生活する習性がある。基本的には山奥などに生息しており、人里にはあまり近寄らないが若い個体が人里に近づくことがあり、これが討伐対象になることがある。
【毒蝘蜓】
身体中から猛毒を出すカメレオン。存在するだけで半径二キロに渡って猛毒のガスで汚染する。
全長は7メートル前後とそれなりの大きさであり、また伸縮自在の舌を鞭として使う他、神経系の毒ガスを吐き、身体の粘液は毒蝘蜓以外の生物に対して腐食性の毒になる。
白薔薇騎士団のダリア・シュスペルの失明する原因を作った魔獣でこの時出現した個体は15メートルと、歴代最大の大きさだった。
【邪視亞蛇】
巨大なミミズのような魔獣。口の中に大きな眼があり、この眼には強力な呪いを振り撒く邪眼として機能する。この邪視に睨まれたものは五感が機能停止し、最終的には養分にする為に粒子分解されてしまう。ただ全体的に防御力が低く、最大の武器である邪眼もまた弱点であり、煙幕などの目眩しだけで邪視は防げる等、対処可能。眼も傷をつけただけで、邪視としての力は喪失する為、準備や知識があればそこまで脅威ではない。
【刺殺蜂】
働き蜂が2メートル強、女王蜂が5〜6メートル強になる超大型のスズメバチに似た魔獣。森の中や洞窟の中などに営巣し、集団で狩りを行う。対象となる獲物は選り好みはなく、狩れるのであればなんでも襲って肉団子にして巣の幼虫の餌にする。
毒針もブロードソード並の長さ太さがあり、刺されるだけでも致命傷となる。
【冥墜覇蠍】
艶黒とした甲殻をもった蠍型の魔獣。竜種と張り合えるだけの力を持っているとされる、災害級の魔獣。夜空を思わせる黒い外殻は、生半可な武器、魔法では傷一つつけられず、その大きさも相まって一地方においては生態系の頂点捕食者でもある。因みに由来はメソポタミアの女神ティアマトーが生んだ魔獣【蠍人間】から。
【炎獄蝎獅】
本編未登場。ラグナ中央火口丘に生息しているという『牙持つ太陽』の異名を持つ魔獣。過酷な環境に生息しているため、詳しい生態がわかっていない。
chapter 4-7にて登場。
黄金と見間違うほど劫火の立髪と天に煌めく白銀の牙、夜空の如き黒い蛇眼を持つライオンと人面を掛け合わせたような異形の魔獣。耳元まで大きく裂けた口の中は、サメのように無数の乱杭歯が生えている。
頭部には一対の捻れた大角があり、強靭な四肢を備えるライオンの身体は血のように赤赤しい。その身体を包む翼は、炎そのものが翼になったようなに燃え盛っている。
【地竜】
アルマジロとラーテルを合体した感じの大型の魔獣。名称が竜とついているが、竜種とは近縁関係はない。砂漠地方で多く生息し、火山地帯にも生息する。食性は雑食ではあるが蜂蜜や蟻、木の実などをよく食す。
前足はテリジノサウルスのような長い爪を有し、その威力は硬い岩盤を切り裂くほど。
【幻影魔馬】
漆黒の体躯と、灰色の立髪、鬼灯のような瞳を持った馬型の魔獣。異空間を行き来することが出来る魔獣で、幻影と言われる所以である物理攻撃の完全無効化の特性を持つ。
主人公エストレアの愛馬であり、不可の魔法使いであるマリウス・シオンによってプレゼントされた個体は、他の個体とは異なり魔法攻撃にも耐性を持つ。
【鉤吻大蛾】
アオスジアゲハに似たパステルカラーの羽を持つ巨大な蛾の魔獣。非常に強力な猛毒を鱗粉をはじめとして身体中に蓄えており、触れるだけで呼吸麻痺、眩暈、嘔吐、口腔・咽頭の灼熱感、流涎、腹痛、下痢、筋弛緩、呼吸筋周囲の神経麻痺、視力減退、瞳孔散大、粘膜の出血などといった病状を引き起こしてしまう。
壁画に描かれたことがある魔獣で、月光の下で飛ぶ姿は美しき妖精と言われている。
【竜種】
ファンタジー定番の魔獣。この世界では飛竜、上位竜、古竜の三つを指して竜種と呼ぶ。また竜種には古竜を除き、色位と呼ばれる体色に準じた強さのランクが存在する。
強さのランクは以下の灰<黒<青<黄<赤<白の順で強さ、難易度が上がっていく。また上位竜を単独、あるいは特定の条件下で討伐に成功すると『竜殺し』の称号を得、高い名誉を受ける。
・飛竜
いわゆる翼が大きく発達した竜。前足がないが、後ろ足が強靭に発達し、筋肉の塊でもある胸の力で飛行する。群れで行動することが多く、狩りも集団で行う。後ろ足の爪には出血性の毒があり、これで獲物を弱らせて仕留める。
・上位竜
多くの人が思い浮かべる竜の姿をしている。飛竜と比べて知性が高く、言語を発することはないが理解はしているため基本的に人間と対立することは少ない。よって、討伐される個体は何らかの原因で、人に危害を加えたのが殆どである。
・古竜
現時点で最強クラスの竜種であり、魔族として数えられる存在。言語を理解するだけではなく、実際に言葉を話し、魔法を行使することさえ出来る怪物。滅多に姿を見せず存在さえ疑われるほどだが、共通することとして巣作りをする際、人間の女性の髪の毛を使って営巣する特徴がある。
また古竜と言われているものの、御伽噺に出てくるような埒外な存在【古の古竜】と呼ばれる、より強大な怪物が存在する。
・古の古竜
最古より生きていた強大無比な存在。ズツァニッグを頂点に、神々が万全の状態で挑んで初めて撃退ないし討伐出来る人知を超えた究極。龍とは対照的に、その力に惚れ込み挑むものは数多い。現在、古の古竜は生き残りが僅かに辺境でひっそりと生きており、俗世に触れる事なく暮らしているとされる。
彼らは生まれながらにして強大無比であり、たとえ骸となってもその身体は生半可な技術や力では破壊できず、びくともしない。
【嵐の雷竜 ズツァニッグ】
作中史上最強の古竜であり、作中における極限の単独生命体。古竜にされているが竜ですらない疑惑あり。
魔竜、大いなる魔竜、嵐の竜王、嵐の雷竜なとの異名を持つ。全盛期の、創世神リリスを虚構世界に封じた神々でさえ太刀打ちできない強さを持ち、英雄にして約束の王バモレッドに討たれるまでリリスの子達である魔族陣営を優位に立たせた。
常に銀河を吹き飛ばす逆巻く雲を従え、星を砕く嵐を呼び、遊星で出来た竜巻を爪とした。
爪を振り下ろせば、それは惑星クラスの隕石の直撃に例えられ、その顎門は地割れのごとく大地を引き裂き、雄叫びは青い空を真っ黒に焦がす雷として天と地を走り、羽ばたけば大地を覆し、鋼より硬い尻尾を薙げば山は火を噴いた。という逸話が各地に残されており、骸となっても魔剣となって帝国建国神話に関わるなどその強さは未だ語り継がれている。