67.やられたらやり返す性質なんですよ
モチベ的に限界なのでそろそろ奴等を出す
首都オリジナ、8番ホーム。
前もって移動を済ませていたライゼルとセレナは、ホームに備え付けられた座席へと腰掛けている。
ライゼルの隣に座り、ライゼルの腕に自らの両腕を絡ませ、生まれ持った女の武器を主張させるように押し付けるセレナ。
男であらば思わず視線をその凶器に向けたくなるのだろうが、ライゼルは一切目線も向けず、ただただ手にした懐中時計へと視線を落とす。
その行動は、女たらしのナンパ野郎だと揶揄されてもおかしく無い、普段の動向からは考えられないものであり。
釣った魚に餌をやる気が無いタイプなのか、そうでなければ――二重人格だと言われるような豹変振りである。
「……何してるんですか、ライゼル様?」
「ん、ただの鍛錬だ」
魔力を流し込み、意識を時計盤の針へと注ぐ。
懐中時計に刻まれた魔法陣からは、魔力反応による発光が確認出来る。
何らかの魔法が発動しているのは確かなのだが、ライゼルの周囲を見渡しても何の変化も無い。
火の玉が浮いている訳でもなく、風が吹いている訳でもなく、火花も起きていない。
「――ここが目的地でござるな」
「ちょっと待っ、ミサト、足速いってば……!」
階段を降り、まだライゼルとセレナが駅のホームにいるのを涼しい表情を浮かべたまま確認するミサト。
その後、二呼吸程置いて息を切らせたフィーナが駆け込んでくる。
フィーナの声が耳に届いたライゼルは、手にしていた懐中時計を仕舞い、作り笑いのような下衆な笑顔を浮かべる。
「駆け込み乗車は御遠慮下さ~いフィーナちゃ~ん」
「まだ機関車来てないじゃない」
「駅のホームは混雑しており大変危険ですぅ~、白線の内側までお下がり下さぁ~い」
「私達しか居ないじゃない」
「お召し物はそこのボックスの中にお入れ下さ~い」
「これゴミ箱! というか何でこんな場所で服脱がなきゃいけないのよ馬鹿じゃないの!」
ギャーギャーと騒ぐフィーナの背後から、鉄路を走る鉄の音が響き、近付いてくる。
黒煙を吐きつつ、減速しながらホームへ突入した蒸気機関車が、ゆっくりと、ブレーキ音を立てて停車した。
「うるせーなピーチクパーチク。ほら、汽車が来たからとっとと乗れテメェ等」
そう言い残し、ライゼルはフィーナを無視して客車へとスルリと乗り込む。
それに続きセレナが、その後ミサトとフィーナが搭乗する。
乗り込んだ客車は一番乗りなのか、まだ誰も乗客は乗り込んでいない。
四人乗りのボックス席も開いており、ライゼル達は自然とその席に固まって座った。
その後、数分して前方の車両から一人の女性がやってくる。
扉を後ろ手で閉じ、真っ直ぐにライゼル達へ向けて歩み寄り、そこで止まる。
すらりと伸びた白く細長い足をハイヒールに納め、マイクロミニのスカートを身に着けている事も有り、その足の長さが一層強調されている。
紺色のタートルネックセーターを着込み、その上から染み一つ無い白衣を纏っていた。
女性にしてはかなりの長身であり、ライゼル達の中で一番背の高いミサトと同じかそれ以上はありそうである。
首には何らかの機械を皮紐でぶら下げており、その風貌は駅員や乗務員とは違っていた。
「申し訳ありませんが、切符を拝見させて頂いても構いませんか?」
その言葉を聞き、車内を見て回っている乗務員なのだろうと判断したフィーナは、手にした切符をその女性へと手渡す。
それに続き、他の三人も女性へと切符を手渡した。
女性は白衣のポケットから切符切りを取り出し、一つにまとめた切符を重ねてパチリと一部を切り取る。
その後、切符をライゼル達へと返却した。
特に何も変わらない、普段通りの切符確認作業であった。
しかし、その後ライゼル達――というより、ライゼル一人に対して強い光が瞬いた。
自然な流れる動作で、女性は首に掛けていた機械を手に取り、スイッチを操作して光を放ったのだ。
「それでは、失礼します」
一礼し、女性は元居た前方車両と繋がる扉の向こうへと消えていった。
普段とは違う出来事に警戒心を抱き、いぶかしむライゼル。
だが、別に何らかの魔法効果を掛けられた訳でもなく、ただ単に一瞬眩しかっただけであった。
その眩しさも一秒もしない程度のものであり、別段視界か狭まったとかそういう様子も無い事を確認したライゼル。
車両がガタリ、と音を立てて動き出した事も有り、奇妙ではあるものの不思議な乗務員も居たものだ、と一先ず結論付けるのであった。
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和気藹々とした談笑を交え、視線を車窓の向こう側へと向けて風景を眺めていると、前方車両と繋がる扉が再び開く。
視線を向けると、その扉の向こうから二人の男女が現れ。
「お久し振りですねぇ、ライゼルくん」
ボサボサの頭髪を指でクルクルといじりながら、興味無さそうに視線を外して二人の内の男――イブラヘイム・クラークは口を開く。
その隣には先程切符を切りにやって来た長身の女性の姿も確認出来た。
二人はライゼル達の座っているボックス席の隣にドカリと腰を下ろし、手摺りに体重を預けつつ、その視線と体勢をライゼル達の方へと向けた。
「あれ? この人って……」
「知り合いでござるか?」
首を傾げるミサト。
以前、砂狼の牙による車両乗っ取り事件の際にフィーナとセレナはこのイブラヘイムという男と顔を合わせている。
しかしミサトは初対面なので、フィーナはミサトに対して説明を行う。
「――ライゼルが言ってたけど、確か『ロンバルディア最強』とか何とか」
「最強、でござるか……随分と大きく出たでござるな」
「何の用だテメェ」
目を細め、イブラヘイムの方へと視線を投げるライゼル。
「実はですねぇ、今回は貴方にお願いがあって来たのですよ」
「断る」
「おやおや、これは手厳しい」
即断で拒否の意を示すライゼル。
「まあ、そう来るとは思っていました。勿論、断ってくれても構いませんよ。ですが、断るというのであらば――」
白衣の下から、四つ折りにされた紙を取り出して広げ、ライゼル達に公開するイブラヘイム。
その紙には上半分に四角く縁取りされた空白の枠が、下半分に何らかの文字、数字が印字されていた。
「ライゼル・リコリスくん。貴方を指名手配犯としてこの紙を張り出させて頂きます。罪状は、脅迫と公務執行妨害、それと先月の蒸気機関車占拠事件への関与疑惑ですね」
「えっ!? なんで!?」
素っ頓狂な声を上げるフィーナ。
謂れの無い罪状を提示された為だろう。
脅迫はしており、イブラヘイムの行動が公務だとすればその妨害も確かにしているので、全くの事実無根ではないのだが。
「それでも断るというなら、仕方ないのでこの場は引き下がりましょう。ですが、今後このロンバルディアの地で表通りを歩けるとは思わない事ですね」
「……何がしてぇんだテメェ」
ようやく自分に対し興味を持ってくれたと、不快そうな声色になったライゼルを見て口角を釣り上げるイブラヘイム。
「私はですね、やられっ放しでは黙っていられないタイプなのですよ。やられたならばやり返す性質でしてね。以前貴方に脅迫されたので、今回私も脅させて頂く事にしたのですよ。ああ、でも安心して下さい。この依頼だけ請けて頂けるのであらば、以前の事は水に流しましょう」
「……聞くだけ聞いてやる。やるかどうかは別問題だがな」
「……依頼って、何ですか?」
舌打ちしつつ、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべるライゼル。
セレナは肝心の要件を告げるよう、口火を切る。
彼女の発言を聞き、そこから先の説明は任せた、とばかりにイブラヘイムは隣に居た長身の女性へと要件を放り投げ、自分は背もたれに自重を預けた。
「――先程は失礼しました、先ずは自己紹介をさせて頂きます。キルシュと申します、今後顔を会わせるかどうかは分かりませんが、以後お見知りおきを」
「これはこれは、御丁寧にどうもでござる」
簡単にだが会釈したキルシュに合わせ、同様に会釈するミサト。
挨拶を終えた長身白衣の女性、キルシュはイブラヘイムに代わり要件の説明を切り出す。
「要件に関してですが――ここから南下した場所に、ロンバルディアとファーレンハイトを繋ぐロゴモフ山道という場所があるのですが、そこへ向かった先遣隊、及び討伐隊が全員負傷して戻ってきたのです」
ロンバルディア共和国。
機械技術と魔法技術の融合によって栄えた国であり、この国の公共交通手段の要は蒸気機関車である。
移動の為には線路と呼ばれる鉄の道が必要不可欠であり、ロンバルディア国内のありとあらゆる場所へ、一分一秒でも早く辿り着けるように建国当初から今も尚、鉄道網の拡張が続けられている。
時には断崖や巨大な河川、魔物の縄張りといった要害や危険地帯を横切る必要もあり、そういう場所への線路敷設は困難を極めた。
今回はロゴモフ山道という地点へ線路の敷設を行い、ファーレンハイトとの交易路をより強化するのがロンバルディア共和国の目的らしい。
「――幸いにも死人は出ていませんが、重傷者多数です。何らかの敵性生物が居るのは確かです」
「成る程、魔物かそれとも山賊の類か――敵が居るって寸法か」
「そういう事です。ライゼルさんにはロゴモフ山道及びその近辺に潜んでいるであろう敵勢力の排除をお願いしたいのです」
懇切丁寧に説明するキルシュ。
面倒臭ぇ、とポツリと漏らすライゼル。
ヒラヒラと手配書を提示するイブラヘイム。
その表情からは「さっさと頷け。お前に選択肢など無い」とでも言っているかのようである。
口元を歪めるライゼル。
「……つーか、その先遣隊とやらは生きて帰ってきたんだろ? って事はその襲撃犯とやらの顔位見てる奴はいるはずだろうが。まさか全員が背後から奇襲でやられたって訳じゃあるまいし。襲撃犯の正体は分かってるんだろ?」
「勿論です。負傷者から事情聴取を行った所、どうも襲撃犯はスライムとの事です」
「スライムだとォ?」
眉根を釣り上げるライゼル。
そしてライゼルとは違い、困惑したような表情を浮かべるフィーナとセレナ。
「……スライムって、弱点が分からないと強敵だけど、弱点さえ知ってれば追い払うだけなら子供でも出来る魔物ですよね?」
「すらいむ、とは何でござるか?」
「えっ? ミサト、貴方スライムを見た事が無いの?」
「話の流れからして魔物というモノなのだろうというのは分かるのでござるが、そんな生物は見た事が無いでござるよ」
「ジパング領は大陸から切り離された場所だから、生態系も独特なんだろ。居ない生物、魔物が居ても不思議じゃねぇよ」
この大陸に生息する魔物の中では、比較的メジャーな存在であるスライム。
フィーナも良く知っている魔物である為、どんな魔物なのかをフィーナはミサトへと説明する。
スライムとは、体組織の大半が水分で構築された魔物に分類される生物の一種である。
ほぼ全てが水分であるが故に、打撃攻撃は一切通用しない。また、水を吸って肥大化する為、水属性の攻撃魔法も使わない事を推奨されている。
斬撃も刺突攻撃も意味を成さず、押し包むように取り込み、飲み込むような攻撃方法の為、盾や鎧による防御も意味を成さない。
これだけ聞くと恐ろしい強敵なのだが、数が多く良く見かける魔物であるが故に、その対処法……弱点も広く周知されている。
弱点は、火である。
体組織である水分が加熱されると弱り、水分が蒸発し過ぎてしまうと死亡してしまう。
それ故に火を嫌がり、致命傷にこそならないがただ追い払うだけであらば、松明の火を振り回しているだけで十分な効力を発揮する。
また、寒さも苦手であり、体組織の大半が水分であるが故に、氷点下になると凍結し身動きが取れなくなる。
確かに弱点が分からなければ、非常に難敵であるのは間違いない。
しかし弱点が広く知れ渡ってしまっているが故に、簡単に対処されてしまい――言い方は悪いが、雑魚扱いされているのだ。
弱点が有名過ぎて容易に討伐されてしまうのでは絶滅してしまうのでは? とも思うが、スライムは繁殖速度もそれなりに速く、番でなくとも増えるので、絶滅には至っていないのが現状である。
尚、ロンバルディア共和国は厳冬の地であり、スライムが生息するには適さない地域で、スライムはここではあまり見かける魔物ではない。
夏でも涼しく、冬になる前から氷点下を下回るこの地では、スライムが活動出来る時間より凍りついてしまっている時間の方が圧倒的に長いのだから当然である。
しかし、ロゴモフ山道付近は温暖なファーレンハイトとの国境付近である為、そこまで寒さも厳しくない。スライムが生息していても不思議ではない。
「先遣隊が不意打ちでやられた、のならば理解出来るのです。ですが、討伐隊を編成した際には先遣隊から敵がスライムであるという事は分かっていたので、炎属性の魔法に長けた人材を向かわせたのですが――」
「そいつ等も全員返り討ちにあった、と」
「それと、これだけ重傷者が出ているにも関わらず、死者が一人も出ていないというのがおかしいのです」
重傷者は出ているが、意識はハッキリしており、重体以上の負傷者は一人も居ないらしい。
皆一様に「スライムに襲われた」と言っており、この襲撃犯がスライムなのは間違いない。
だが魔物は知性を持たない獣同然の存在であり、そんな生物が相手を殺さないように手加減などする訳が無いのだ。
キルシュは続ける。
「これだけの人数が、襲撃されているのに全員が致命傷になるような傷だけは負っていない。これはつまり、スライムは命までは奪う気は無い……そしてそれを行うという事は、相手は手加減している、全力を出してはいない。そして、手加減するという考えを持つ。魔物ではなく魔族の仕業だという事になります」
この世界には、魔族と呼ばれる人間ではない知的生命体が存在している。
その姿は魔物同様に千差万別であり、人の枠に収まらない。
一見して魔物と魔族を見極める事は不可能であり、魔物と魔族の違いを決定付けている要因は「意思疎通が図れるか」という一点のみである。
そんな存在であるが故に魔族は忌避され、危険視されてきた歴史が存在しており、今でも根付いている地域も存在する。
しかしながら、このロンバルディアでは魔族も受け入れており、国家繁栄に貢献してきたのだが――これは余談である。
「恐らく、相手は強力な魔族だと思われます。ライゼルさんには是非ともこの魔族と相対して頂きたいのです」
「何で俺なんだよ。他の奴でも良いじゃねえか」
「我が国は万年人手不足です。使える人材であらば誰であろうと使います」
「性格は兎も角、キミの力量だけは確かなのは間違いないからねぇ。何度も言うけど、断っても良いんだよ? 指名手配するけどねぇ」
「……良い性格してんな、テメェ」
「それはお互い様でしょう」
「つーか、テメェがやれば良いだろうが。ロンバルディア最強なんだろう? その魔族とやらがどの程度強いのかは知らないが、お前に倒せない程の相手じゃないのは確かだろうが」
悪態を吐きつつも、素直に実力を認めているライゼル。
本当の強者と呼ばれる人物を間近で見続けたライゼルは、相対した相手のおおよその実力を何となくで察知出来る。
所謂、勘と呼ばれるモノだが、大抵はライゼルよりも圧倒的に格下である為、そんなセンサーが働く事は無い。
しかしイブラヘイムに対しては、少なく見積もっても無傷で勝つのは難しい、程度にはライゼルは考えている。
並大抵の困難であらば圧勝してしまうライゼルがそれ程の相手だと見ているのだ。そんなイブラヘイムが打破出来ない困難というのは、考えにくい。
そんなライゼルの当然の疑問に対し、イブラヘイムは。
「嫌ですよ面倒臭い」
「テメェ……!!」
面倒だから嫌だ、とバッサリ切り捨てるのであった。
流石に語気が強まるライゼル。
面倒事は御免だとすぐに投げ捨てているライゼルが、イブラヘイムの発言に対し怒るのは鏡見ろと言うべき案件である。
「おっと、暴力も振るうようでしたら暴行の罪状も追加しましょうか?」
イブラヘイムが再び紙をチラつかせると、隠し切れない苛立ちを抑えながらライゼルは拳を下ろした。
「勿論、戦うのであらば負ける気はありませんが。私は兵ではなくて研究者なのです。何が悲しくて研究者が最前線で戦わねばならないのですか。私は研究で忙しいのです、そういう野暮用は考える頭の無い脳筋に任せるのが物事の道理でしょう」
「誰が脳筋だ誰が」
「私は別にキミの事を言っている訳ではないのですが。何か心当たりでもあるのですか?」
「ナチュラルに相手を煽るのはやめて頂けますか所長。話が纏まらなくなります」
不快そうに表情を歪め、イブラヘイムに口を閉じているように言い含めるキルシュ。
「そこでそっぽ向いてる所長は鞭だけ叩いてるみたいですが、私の方からは些細ではありますが飴も提示させて頂きます。もしこの依頼を引き受けて頂ければ、成功の際には金貨100枚を報酬としてお支払いする事をお約束します」
「金貨ひゃくっ……!?」
途轍もない大金を提示され、話の大きさに思わず絶句するフィーナ。
しかし依頼を提示されている当の本人であるライゼルは涼しい顔だ。
「随分と金払いが良いじゃねえか」
「今現在、線路敷設を進めている場所は将来ファーレンハイトとを繋ぐ交易路として重要な役割を持ちます。返り討ちに遭った討伐隊の実力を鑑みて、これ位の報酬を出すのが妥当だと考えています」
「キルシュくん、そんなに羽振りが良いなら少し研究費用を融通してくれないかね?」
「あんまり無駄口叩いてるとフュリック村の硫酸池に沈めますよ?」
サラリと恐ろしい事を言ってのけるキルシュ。
目の前に居るのはロンバルディア共和国が誇る、最大戦力であるイブラヘイムだというのに、まるで鬱陶しい子供をいなすかのようなやり取りである。
それでも気分を害さない辺り、恐らくこの二人はそれなりに仲が良いのだろうと推察出来る。
「で? どうするんだねライゼルくん?」
「……金貨200枚になったりしねえか?」
「流石にそこまでは出せません」
「じゃ、金貨150枚」
「100枚です。こういうやり取りが嫌いなので最初から提示出来る限界の額を提示しているので、この額で受けるか否かです」
キルシュの表情を見て、これ以上はやるだけ無駄だと察したライゼル。
大きく一つ溜め息を吐く。
「……わーったよ、やれば良いんだろやれば。別に指名手配にされた所で俺を捕まえられる奴が居るとは思えねぇが、イチイチ返り討ちにするのも面倒だからな」
「では、これで商談成立という事で。このまま目的地の近くまで移動しますので、それまではしばし車窓の風景を眺めつつ鉄路の旅をお楽しみ下さい」
キルシュは立ち上がり、一礼した後にイブラヘイムと共に再び前方車両へと足を運んでいく。
非常に不服ながらも、受けた以上はやるしかないとライゼルは気持ちを切り替える。
ライゼル達は、強力なスライムが居るというロゴモフ山道へ向け、鉄路の先へと進んでいくのであった。
涼しくなったのでエンジン掛かってきた気がする(気がするだけ)




