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試行錯誤の異世界旅行記  作者: 取方右半
第1章 始まりの街
9/781

1-9 ネーデの迷宮Ⅱ

※7/23 空行と一部訂正。

※10/15 一部修正。

「あー、うっとうしい! いつまで集まってくんだ、このアリ」


 溶解液を吐こうとするアリの首を握りしめたバスタードソードで切り落とす。ぴくぴくと痙攣する胴体を蹴り飛ばす。通路の奥へと飛んだ胴体は、着地したと思うと爆発し、固い外皮を周囲にまき散らす。


 爆弾アリの胴体に特殊な溶解液をため込む内臓があり、死亡した時点で一気にガスとして膨らみ内部で広がり、爆弾と化す。固い甲殻を周囲に弾丸のようにまき散らす。一種のパイプ爆弾と言える。


(その断末魔はくらったんだよ! 2度はくらうか!)


 しかし、爆弾アリの断末魔はこれで終わらない。同胞が弾けた音を聞きつけ通路の奥から爆弾アリが列をなして向かってくる。狭い通路に大型犬を越えるサイズのアリが並ぶと道がふさがってしまう。


 せめて一列に並んでいるうちに処理をしないと。そう判断して先頭のアリの頭を踏み、むき出しになった首に剣を刺しこむ。すぐさま首から抜いて通路を曲がり角まで戻る。背後から破裂音と爆弾アリの悲鳴が響き、立て続けに爆発音が2度鳴る。


「……これで9匹目」


 曲がり角から爆心地をのぞき込む。狙い通り先頭のアリの爆発に巻き込まれ後ろの2体も爆発したようだ。通路にモンスターの外皮と体液がまき散らされ、その中で魔石だけが輝いて落ちている。


 現在上層部3階リトライ数7回。


 総当たり作戦は確かに有効と言えなくもない。

 モンスターの出現ポイントと種類や対策。迷宮の順路と罠の有無。回を重ねるごとに情報は洗練され血や肉となって体に覚えていく。


 問題は別のところにあった。


 軍団アリの群れが来ないのを確認して、通路の壁に背を預けて座り込む。息を整えて水筒を取り出し、口に含む。舌先で味わうように飲み込むと体の隅々まで染み渡るようだ。


 消耗品の補給が望めない迷宮でこの手のアイテムは大切な生命線。一気に飲み干したい欲求を堪える。


「ソロだと……なんでも1人でこなさないといけないな」


 一番の問題はソロである事だ。

 通常迷宮は二人組以上での攻略をギルドは推奨している。

 理由は単純だ。ソロだと人手が足りない。物資の運搬。偵察。戦闘。休憩中。1人だといつも気を抜くこともできない。


 ただでさえ蘇生時に精神を消耗する特殊ユニーク技能スキルのせいで疲弊しっぱなしの心は回復せず、ソロの迷宮探索は自殺行為でしかない。

 だが、誰かと組むという選択肢も無い。


 この《トライ&エラー》は自分にしか発動しない力だ。仮に自分以外の誰かが死んだ場合、自分は果たしてその人を助けるだろうか?


 答えは否だ。


 恐らく後悔するだろう。引け目も感じるだろう。それでもその人の為に死を選ぶ勇気は無い。

 誰かの命を背負えるほど自分は強くない。そして、誰かの死を受け入れられるほど達観もできない。


 ましてやここは異世界。他人どころか他世界人の命を誰彼かまわず救うなど傲慢に近い。まず、自分の命を守ってからの誰かの命を守る。これが正常な判断のはずだ。


(僕は間違ってない。……間違っていないんだ)


 しかし、脳裏をよぎるのは月下の草原にて舞い踊った剣士の姿。


 助けてもらった側は、せめて誰かを助けるべきではないのか。そんな疑問が自分の中で膨らんでいく。



 ★



 風切音を耳が捉える。とっさに右へ飛び岩陰へと隠れた。


 一瞬の後、僕が居た場所に3方向から矢が飛んできた。どれも短いが鏃に返しがついている。これでは肉に刺さったら、矢ごと肉を切らないと取れない仕掛けだ。ゾッとしながらも、しかし、これで隠れた敵のおおよその位置と数が分かる。


 前に上層部5階層に足を踏み入れた時は訳も分からず死んでしまったが、今度は理解できた。この岩だらけの広間に狙撃手が少なくとも3体居る。咄嗟に遮蔽物として飛び込んだ岩陰から覗き見る。だが、そこら中岩石だらけの広間。狙撃手の姿は容易に確認できない。


(困ったな。とりあえず僕の動きをどこまで捉えているかだけど)


 鞄を下ろし、中からスニーカーを取り出し、コートで包む。

 右の方へとそれを放り投げた。途端、1本の矢が空中のコートを貫き、壁へと結い止める。続けて2本の矢が遅れて空間を切り裂き、床へと刺さった。


(なるほどね。ここから近いのは1体だけで、残りはここを少し離れた所から見ているのか)


 判断した理由は矢の軌道。1本目は真っ直ぐに飛んできて、残りは上から降ってきた。矢の特性上、遠距離になればなるほど軌道は山なりになる。つまり、1体はすぐそばで監視しているのではないかと判断する。


 頭の中で矢の角度からおおよその位置を考える。おそらく、自分より高い位置から見下ろすように監視しているのではないか。方針を決めて、もう片方のスニーカーを取り出す。


 タイミングを計る。相手が焦れて移動しようとした時に動く。中腰のままわずかな音も聞き逃さないように耳を傾ける。そのまま、時間が過ぎる。


 ガサリと音がしたとき、行動を開始した。スニーカーを左に投げて、右から飛び出した。左側から風切音がしたのを聞き、成功したと思った。


 眼の前の大岩の上。弓を構えたゴブリンが背負った筒から矢を取り出そうとするのを見た。咄嗟に額だけ前腕部の防具でカバーする。前回の死因が頭部に刺さった矢だったからだ。強い衝撃を腕に感じた。右腕が後ろへと弾き飛ばされる。矢は体には刺さらず防具に弾かれくるくると宙を舞っていた。


 しかし、威力は体に届いていた。右腕が痺れる。無理やり鞘から剣を抜くも痛みで力が入らない。このまま剣を振ったら、何処かへ飛んでいきそうだ。危険を感じて大岩から下りようとするゴブリンの所まで駆け上がる。再び矢をつがえようとする敵を蹴り飛ばした。僕の背丈の半分も無いゴブリンの体は軽く、蹴りを受け、大岩から転がり落ちた。その上へと僕も飛び下りた。剣を下に向け落下の勢いを使い、ゴブリンを床に縫い付けるかのように刺す。これなら痺れた腕でも関係ない。


「グゴゴ!」


 くぐもった悲鳴を上げてゴブリンは血を吐く。手ごたえはあったが即死ではない。剣を引き抜き、首を落とそうと思った。

 だがゴブリンは血まみれの唇に笛のような物を咥えていた。それが何かと思い凝視していると再び風切音が聞こえ、衝撃が後頭部を襲った。


 ぐらりと自分の体がゴブリンを覆いかぶさる。


 ―――ああ、そういうことか。


 迷宮で道具を使うのは冒険者だけではない。人の可聴域を超えるモンスターの聴力にしか聞こえない犬笛のような物を使い、獲物の位置を教えあうアローゴブリンの習性を思い出した。


 これで死亡回数14回目。

 いつのまにか森での死亡回数を抜いた。



 ★



 階段を降りた先は、不気味なほど静かだった。

 今までの階層はモンスターの息遣いや、反響音など様々な音が波のように広がり迷宮自体が囁いているようだった。なのに、ここにきて一転して静かな空間に辿りついた。


 周りを見渡すとすでに先客たちがいた。階段を降りた僕に驚きの表情を向けると、彼らはヒソヒソと会話を交わす。


 迷宮で冒険者とすれ違うのは初めてではない。すでに何度かモンスターを擦り付けられたり、逆に助けてもらったりした。


 すでに時刻は11時を少し回った頃。おそらく先客の冒険者たちは僕よりも早くに来ていたグループだろう。どの冒険者も武器を床に下ろし、リラックスした雰囲気だ。食事をとっていたり、寝ころんで休憩を取っている人も居る。


 ここは迷宮上層部8階。たった1つの広間しかない階層。セーフティーゾーンにたどり着いた。ここではモンスターは生成されないため、冒険者の休息所となっている。僕も他の冒険者に倣い、武器を下ろして座り込んだ。ここは安全だと思うと、腹がぐうと鳴る。考えると朝食を取らずにここまで降りてきた。

 時間も良い頃合いだ。ここを降りれば次のセーフティーゾーンはボスの間の前までない。昼食を取ろうと決めて鞄から携帯食料を取り出した。2日分の干し肉と干しぶどうを少しずつ齧り、水を口にふくんで流し込む。随分侘しい食事だが、仕方ない。


 他の冒険者のグループは鍋を持ち込み肉を煮たり、弁当を広げて食べたりしている。パーティーを組む時、一番弱いメンバーを荷物持ちとして扱い、その人に物資を任せるやり方もある。


 出来立ての美味しそうな食事は正直羨ましいが、やはり誰かと旅をする勇気はまだない。

 寂しい食事を済ますとコートを取り出して床に寝そべる。鞄を抱え込むようにして一度眠ることにする。目が覚めた時にはセーブポイントができているはずだ。なにより体が疲れている。その証拠に目をつぶった途端、僕は眠りについていた。



 ★



 丸太のような腕が振るわれた。一撃で防具ごと体をへし折りそうな脅威をわざと止まることで目の前を通り過ぎるのを見計らい、一歩前に進み首を狙い、下から上に円を描く様に切り上げる。


「グオッ」


 くぐもった叫びを上げ、しかし、それだけでは致命傷とならない。アイアンゴリラは名前の通り鉄に近い固さの皮膚が特徴のモンスターだ。まだ傷が浅く、動ける。


 懐に入ると両腕でとらえようとするのは知っていた。だからその前に脇からすり抜ける。


 一瞬で相手の死角に入り、壁を蹴り上げ2メートル近いモンスターの頭上へと飛ぶ。落下の勢いを使い、バスタードソードの柄尻を頭部へと叩きつける。固い手応えと共に衝撃はモンスターの脳を揺らす。


 床に着地するのとアイアンゴリラが膝をつくのは同時だった。すかさず再び懐へともぐりこみバスタードソードを振り上げる。狙いは一度傷をつけた首。刃先が肉に阻まれる。


「こなくそおおお!」


 咄嗟に右手を離し前腕の防具を刃に押し当て一気に持ち上げた。力任せの刃は骨に当り止まる。同時にアイアンゴリラの体から力が抜ける。どうやら死んだようだ。慎重に首の中間あたりで止まったバスタードソードを引き抜く。溢れる血が潤滑液のように刃を滑らす。


 自らの流した血の鏡面にアイアンゴリラは倒れこんだ。


 上層部10階。リトライ数31回。


 バスタードソードの血を拭い去り、鞘にしまう。

 広間を見渡すと同じように屍をさらすアイアンゴリラの姿がある。すべて僕が倒した。


「やっぱり変だよな」


 じっと自分の手のひらを見つめる。


 ステータス画面を開き、違和感を確認する。すでにレベルは11まで上昇していた。前回ここまで来たときは12だったのを考えると順調に思える。


 おかしいのは能力値パラメーターの方だ。明らかに12の時よりも数字が上なのだ。

 実際、アイアンゴリラとレベル12で戦った時には刃が皮膚を薄く切る程度しかダメージを与えられなかった。たしかに今回戦った時は相手の首や、膝裏のくぼみ、股間など人体でも弱そうなところを選んで切った。


 今回、工夫はしたが、小手先の戦法に過ぎない。勝利に貢献したのは前回を上回るSTRの値だ。


 屍から魔石を掘り出すのを諦めて迷宮の奥へと進む。死んでいても固いアイアンゴリラは駆け出しの冒険者から嫌われている。


(だけど、なんで能力値パラメーターに差がつくのだろうか……戦闘回数は確実に減っているのに)


 リトライを繰り返すうちに倒しやすいモンスターとスルーした方がいいモンスターを自分の中で選び、最短ルートを構築していく。そのおかげで少ない戦闘回数で下へ下へと進めるようになる。


 自然と遠回りが減り、余計なモンスターとの遭遇も減っていき、一時はレベルが15を超える事もあったがここ最近は減少傾向にある。

 それなのに能力値パラメーターはその時と今が同じくらいなのだ。冒険の書や冒険者曰くステータスの上げ方は2種類ある。1つはレベルアップ時のボーナス。各項目に0~5ぐらいの増加が見込める。もう1つは修行。その部位を鍛える、と言えばわかりやすいかもしれない。


 たとえば何度もダメージを受けるとENDの値が上がっていき、走り回ればDEXの値が上がっていく。アイナさんが言っていた、生きてればステータスが上がっていくのはこのことだろうと思う。


 おそらく、そしてどう言うわけだか分からないが、後者の影響がリトライ数を増せば増すほど上がっているのではないかと推測できる。


 これが《トライ&エラー》の副次効果なのか別の理由があるのか分からないが、少なくとも歓迎できる。

 とてもじゃないがさっきのような曲芸じみた動きは低いステータスではできない。ステータスが上がれば上がる程、迷宮攻略に役に立つ。

 あと2階層下りればボスの間だ。心が急くにつれて足も速くなる。



 ★



 11階層に1つしかない階段を降りると、ついにボスの間へとたどり着いた。

 目の前の狭い空間は冒険者たちの緊張感で満たされていた。


(ああ。ここもセーフティーゾーンか)


 モンスターが決して出現しない場所。言い換えるとボスとの戦いに備えるための場所だ。目の前の冒険者たちは上のセーフティーゾーンと同じように食事をとったり睡眠をとったりしている。違いがあるとすれば、刃のような殺気が重苦しく立ち込めているところだ。


 自然と視線が門へと向いた。

 巨人が出入りできそうな強大な門は固く、重厚な雰囲気を漂わす。上に望みを捨てよと書いてないか確認だけはしておく。


 途端。


 分厚い門の向こうから狂ったような叫びや何かを叩きつける音が広がる。

 門の向こう側の存在が何者かと戦っているようだ。じんわりと手に汗がにじむ。不安から心臓のあたりが苦しく感じる。とにかく落ち着こうと思い、部屋の片隅、それも門から遠い所に荷物を下ろす。振動はしばらく続いたが、急に止まる。再び静寂と息の詰まる重苦しさがセーフティーゾーンに立ち込める。


 すると門の上の方に掛けられた2つのランタンの内赤く光っていた方が消える。もう片方は最初からついていない。


「……全滅か」「かわいそうに、まだ20にもなっていないガキのグループだったろ」「しかたない……残酷だがこれも冒険者の宿命だ」


 そのランタンの意味を理解していた冒険者たちは悲痛そうな会話を交わす。僕にもその意味は分かった。赤いランタンは冒険者がボスと戦っている間は点灯する。そして結果がどうあれ終われば消える。代わりにボスが倒されれば反対側のランタンに白い明かりがともる。これは迷宮がボスを生成している証だ。しかし、いま白いランタンは点いていない。


 つまり。


(負けた……てことか)


 ボスは迷宮でも1つ桁が違う。これも冒険者の間にある共通認識だ。一度ボスの間に入れば倒せるまで門は開かず、ボス自体も生成される時、強さに振れ幅がある。最悪ギルドの試算で冒険者の必須レベルがその迷宮の推奨レベルに10足しても足りない強敵が生まれる時がある。


 駆け出し冒険者にとって上層部のボスを倒すということは駆け出し卒業を意味する。それだけに見慣れない顔のソロ冒険者、つまり僕は注目を浴びてしまう。


 視線を遮るようにコートを毛布代わりに体に掛けて目をつぶる。ステータス画面をだした。


 LV.14 称号.スライムに負けた男

 HP.98 MP.0

 STR.52 END.60 DEX.58 MAG.1 POW.77 INT.49 SEN.66


 オール1だった頃よりも大分マシになったが、果たしてこの数値がどれほどの物か分からない。今のところステータスを見せてもらえたアイナさんしか比較対象がいない。そんな彼女は桁が違うから比較するほうが馬鹿らしい。それにMPとMAGが一つも伸びていない。これは魔法を覚えていないのと関係しているのかもしれない。結局この能力値パラメーターが高いのか低いのかいまいち分からない。


 技能スキルの欄も開くが何か新しい技能スキルを手に入れた形跡は無い。ここも帰ったらアイナさんに聞いてみよう。閉じた目を開けると、ちょうど門が上へと上がり開いていくところだった。冒険者達の一団が自分たちを鼓舞するように叫びボスの間に飛び込んで行った。


 もう一度眼をつぶり現在の時間を確認する。まだ16時前だ。とすると僕がこの迷宮に入って16時間弱たったことになる。実際はその数倍の時間を過ごしたように思える。


 リトライ数38回。

 ようやくボスの手前まで来れた事に胸をなで下ろすと、自然と眠気が体に襲う。


(これは……一度寝るべきだな)


 下ろした鞄を抱えるようにして僕は眠りについた。



 鼻をつくのは香ばしい匂いだった。うっすらと漂う肉の焼ける匂いで目が覚めた。周りを見ると眠る前より人が集まっている。大して広くないセーフティーゾーンが一層狭く感じる。


 時間を確認するためにもう一度目をつぶる。時刻は20時をさそうとしていた。なるほど夕食の為にここで火をつかっているのか。そこまで考えていると、おなかが鳴った。


(とりあえず食事を済ましておくか)


 自然と手は抱えていた鞄の口を開き、中にある保存食と水筒を取り出す。昼にとった侘しい保存食にかじりつきながら水で押し込む。野菜などは迷宮では取りにくい栄養素だ。いまは諦めるしかない。


 簡単な夕食を終えると、ふと門の横に立てられたボードに目が付いた。冒険者たちもそこに集まり何かを書いていく。

 興味をひかれ荷物を片手に下げて、ボードへと近づく。そこには黒板のようなボードに冒険者の名前が複数書かれては横線を引かれている。僕の前に居た冒険者がチョークのようなもので名前を書いていく。どうやらボスへの挑戦の順番をここに書き込むようだ。

 その冒険者からチョークを受け取るとREIとボードに書き、覚悟を決めた。


「しかし、あと何人いるんだ。……5人待ち、いや5グループ待ちかな」


 たしかにセーフティーゾーンにいる冒険者のグループはそのぐらい居る。先程の隅に戻り、とりあえず待つことにした。


 1時間半後。2つのグループが帰ってこなかった。周りの冒険者たちは淡々とその事実を受け止めている。


 そして僕の番が来た。



次回、ボス戦。

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