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船の上
「俺は、正気に、戻った」
「何言ってんだてめえ!おう!やっちまえ!」
「どこの盗賊だよ。いや船の上だから海賊?いやいや川だから川賊?」
「こいつ強いぞ!一斉にかかれ!」
「船での移動なんてやることもないんだから、昼寝くらいいいじゃんねぇ」
「ギャー!!!」
「ふっ、またつまらぬものを切ってしまった」
「おお、戦士殿!助かりましたぞ!」
「いえいえ。こういう海賊?川賊?って多いんですか」
「しばらくは聞きませんな。おそらく、つい最近になって流れてきた者でしょう」
「ふーん、そっか。なら街までの間にまた襲われる可能性は低いな。昼寝してくるわ」
「かしこまりました。しかし戦士殿」
「ん?」
「オチがありませんな」
「いや、必要ないよね!?」