羽根はアクセサリーか?
頑張ります。
「はひゅ、ふひ、はあ、ふへっ!」
運動不足です。
森に入って一時間。
もう無理。
どういうことなの。
「足が、腰が、腹筋が・・・」
若いくせにとよく言われたっけ。
誰に?
「あれ?」
私は考えた。
家族ってどんな顔していたんだっけ?
「はえ?」
がくんと膝をつかされた。頭を地面に押し付けられる。
「!」
背中に何かが乗っていた。すごく重い。
「いたいた、昨日から探していたのにさあ」
「え?」
男性の若い声が降ってきた。
足をどける気はないようだ。
「小鳥遊遊離だっけ君?」
「はいそうですけど・・・」
文句が言えないのは、疲れのせいで気力不足のせいである。
彼はそのままぺらぺらと紙を捲っているようだ。
「あったあった、気絶中の君に特別に冒険する権利が与えられたんだってさ。寝ている間ってすごく早くすぎるから、ここで通常の感覚で遊んできなさいってことだってさ。よかったね!」
後頭部をぽんと叩かれた。
私はよく理解できなかったがはいと返事をしてしまった。
彼はぶつぶつと言いながら唸り声をあげ、そしてげっ!と声を上げてやっと私の上からどうてくれた。
というか誰なの。
やっと人のように座れて落ち着いた。
彼は白い服で背中に羽根を背負っていた。
なにあれ、コスプレ?
彼は険しい表情で紙を見つめている。
視力が良くない私は、薄暗い時折なにかの叫び声らしいものが聞こえてくる中、彼をひたすら待っていた。
疲れを回復するためである。
ついでにこの人間?妖怪?が消えるかこちらを向くか待つためである。
やっと出せました。