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異文化交流かもしれない
最初はどこか本物ではないと感じていた。しかし人間の目という高性能なものは、目の前の動く者たちを偽物ではないと訴えていた。
これは私の妄想ではないと言うのなら、なんだと言うのか。
現実に起こっているのだと誰も教えてくれない。いや、私が聞きたくないというだけかもしれない。
青白い肌の掌が私の腕をとって、耳まで裂けた口で私を心配そうに見ていた。決して私を食おうとかいう気持ちを持ってはいないと彼(女か?)の瞳は語っている。
私は腕を優しく掴んでいる冷たい温もりに心のどこかではどこか信用という二文字が沸いてくるのを確信していたのだ。