19 武器もあれば文庫本もある
三階は杖や剣や斧などの武器が売っていた。
沢山の色が溢れ、とても煌びやか、でも重そう。
「先輩は武器使うことありますか?」
「ない」
ですよね。
「武器って綺麗ですね」
「そうだね、武器集めてる人多いからね」
「そうなんですか」
「ハンターじゃない人の方が集めてる人多いんじゃないかな、ダンジョンで獲得できる武器依頼してくる人いっぱいいるし」
「お家に飾っとくんですね」
「うん、そうなんじゃない。今日も依頼されて買いに来てる人もいると思う。ハンター以外はダンジョンに入ることはできないことになってるから」
「こんな安全なダンジョンでもハンター以外立ち入り禁止なんですよね?」
「うん、でもハンター協会がハンターの護衛ありなら下級ダンジョンへのダンジョンへの入場を許可しようかって話はずっと出てる」
「そうなんですか」
「うん、実際立ち入り禁止にしてても、ダンジョンに引き摺り込まれることもあるし、ハンターがお金持ちの依頼主に頼まれてダンジョンに入れちゃうこともしょっちゅうだから、まぁ俺も三つから勝手に入ってたから人のこと言えないんだけど」
「あ、そういえばそうでしたね」
「まぁ、C級くらいまでなら護衛付きならいいんじゃないかな、B級もまぁ、ガチガチに周り固めたらなんとか、A級は入っただけで即死することあるからやめといた方がいいけど」
「そうですか」
またサクッと怖いことを言う。
でも先輩にとってそれは日常だもんね。
なんか信じられないな。
こんなに長閑なダンジョンだけど、ラスボスが討伐されるまでは、それなりに危険だったんだよね。
不思議、今は何処にもその面影を見出すことができない。
四階は本棚とソファがあり、小さな図書館みたいになっていた。
本棚にあるのは殆どが文庫本で作家順には並んでいないようだった。
「ハンターが置いてってるんだよ、持ち帰りも自由」
「はあ」
「モンスターがいなくなると、空き部屋だらけだからね、上もこんなんばっかだよ」
「そうですか」
五階と六階は勉強机と椅子の部屋、七階はジグソーパズルが沢山置いてあった。
八階は何処の国なのかわからないジオラマの部屋。
九階はフィギュアとプラモデルの部屋になっていた。
「お家から持ち寄ってる感じですか?」
「うん、多分、家にはもう置いときたくないけど、捨てるのは忍びないからここに持ってきたって感じなんじゃない、場所だけはあるから」
「はあ」
十階は壁も床も落書きだらけだった。
「来た記念に書いて行ってるんだよ、ほかの階にもあるよ」
「そうですか、日付五十年くらい前のがあるんですけど」
「このダンジョン八十年くらい前からあるから」
「そんなに前からですか」
「うん」
この二人結婚したのかな、クリスマスに来てる佳純さんと和馬さん。
十一階はバスケットのコートになっていて、なんか大会をやっているみたいだった。
「こういうのもハンターが持ってきてるんですか?」
「うん、もうそろそろお昼にする?」
「あ、はい」
「じゃあ、一回外出ようか、十三階まで行こ」
「え、あ、はい」




