関白豊臣家体制下の日本の教育制度
太閤秀吉シリーズの中で、「近代世界史(ダイジェスト版)」
という作品(下界に現れた亡き織田信長の委託により、豊臣秀吉と天海(明智光秀)が中心となって、芸能、スポーツ、経済の力で「明るく楽しい世界征服」を成し遂げたあとの世界をダイジェスト版で記した作品です)を投稿済なのですが、本日(2025年9月30日)
その作品の末尾に、「関白豊臣家体制下の日本の教育制度」を追記しました。
その追記分を独立した作品として、投稿しました。
(当初追記以降の随時追記も当作品に反映しております)
小学校6年間(4月1日時点(以下同)で6〜11歳)が義務教育。
但し小学校卒業後、中学に進学しない場合は高等小学校2年間(12〜13歳)も義務教育となる。
中学は5年間(12〜16歳)。
中学に進学するものは同学年人口の15%程度である。
中学卒業後の進学先は、高等学校(17〜19歳)か、私立大学(18〜21歳、予科(17歳))か、高等専門学校(概ね17〜21歳)
高等学校は以下のナンバースクールと呼ばれる八校のみである。
なお、中学での成績優秀者は、4年終了時点での
高等学校受験も可能である(四修)。
第一高等学校(東京)
第二高等学校(仙台)
第三高等学校(京都)
第四高等学校(金沢)
第五高等学校(熊本)
第六高等学校(岡山)
第七高等学校(鹿児島)
第八高等学校(名古屋)
高等学校出身者はよほど成績が劣悪でなければ、卒業後は帝国大学に進学する。
帝国大学は3年間(20〜22歳)
高等学校出身者以外も、学齢に達して以降は帝国大学受験は可能であるが、合格率はかなり低い。
帝国大学は、以下の八校
北海道帝国大学
東北帝国大学
東京帝国大学
名古屋帝国大学
京都帝国大学
大坂帝国大学
九州帝国大学
台北帝国大学
一般的には上記の中でも京都帝国大学が最優秀。
それに準じるのが、大坂帝国大学と東京帝国大学と言われる。
帝国大学は、以下の学部を持つ
法学部
経済学部
教育学部
社会学部
理学部
工学部
医学部
農学部
なお、人文系、芸術系の学部は帝国大学には存在しない。
上記を志す学生は、その種の学部を持つ私立大学か、人文系高等専門学校、芸術系高等専門学校に進学する。
これについては、日本が世界における主導的国家となっていく過程において、国家が国費をもって養成するべきは、実学を基盤として国家と世界に実際的実務的貢献。具体的な経済的効果、効用。具体的な生活の質の改善を将来もたらすであろうことが期待される優秀な人材である、という理念があったからである。
精神的なものに関わる教養をもたらす人文系学門。各人各様の美的感覚による創作活動、創造行為、各種パフォーマンスがその基調となる芸術系各ジャンル。
それらに秀でた才能を持つ人材に対しての補助は、貴族階級、富裕層、企業等の組織が、その趣味と必要に応じて行われたのであった。
高等学校に進学する者の割合は、同学年人口の1%に満たない。男女共学であるが入学者の男女比は概ね8対2である。
高等学校は日本人以外の他国籍人も入学を受け入れていたが、その比率は関白豊臣家体制の最晩期においても全学生の3%以内と定められていた。
高等学校において自宅通学者はわずかであり、大半は寮生活を送った。
高等学校においては入学試験が厳格に適用されており、貴族階級にも特権はない。この入学試験に合格しない限り、豊臣家をはじめとしてどんな高位の貴族階級の子弟といえども入学できない。
貴族階級の子弟の大半は、中学卒業後は、貴族階級しか入学できない私立大学に進学した。
高等学校で、そして貴族階級しか入学できない私立大学で、先ず最優先で教えられたのは、「ノブレス・オブリージュ、高貴なるものの義務」の理念であった。
高等学校生は、将来国家と世界において指導的立場となるエリートであるが、歴史、思想・哲学、宗教、文学・芸術の高度な教養は不可欠なものとされた。
高等学校寮内においては、それらのジャンルに関して日常的に寮生の間で活発な議論がなされ、それが談論風発の高等学校的風土を形成していた。
高等学校生は、それらジャンルの高度な教養を基調として、進学した帝国大学において各人が志望した実際的学問を学んだのである。
高等小学校卒業後、進学を希望するものは、その時点で中学を受験することも可能であるが、ほぼ商業中学、工業中学、農林中学、水産中学等の実業中学(14〜18歳)に進学する。
実業中学卒業後、さらに進学を希望する場合は、私立大学本科あるいは高等専門学校に進学する。
小学校、高等小学校の初等教育の教員を目指す者は、高等小学校卒業後、師範学校(14〜18歳)に進学する。
中学、実業中学の中等教育の教員を目指す者は、さらに高等師範学校(19〜21歳)に進学する。
幹部軍人養成機関として、陸軍士官学校(17〜19歳)、海軍兵学校(17〜19歳)がある。
中学卒業生が受験可能である。
さらに参謀養成を主眼とする陸軍大学校(20〜22歳)、海軍大学校(20〜22歳)がある。
注: 義務教育以外の表記年齢は現役合格の場合