【漫才】ドラレコの話/保安検査の係員
2人「どうもよろしくお願いします!」
ボケ「最近すっかり春めいてね、春だというのに桜が咲いて」
ツッコミ「当たり前や!春やから桜が咲くねん。で、今日はどうしたん?」
ボケ「僕最近ね、自動車の運転が怖いんですよ」
ツッコミ「自動車の運転が怖い?」
ボケ「最近よくありますでしょあおり運転」
ツッコミ「あれは怖いですよね。僕なんか車の前後にドライブレコーダーつけてますから。君はつけてるの?ドライブレコーダー」
ボケ「僕もつけてますよ。前だけですが」
ツッコミ「いやいや後ろにもつけたほうがいいですって」
ボケ「でも、ドライブレコーダーの画像に時たまとんでもないものが映るんですよ」
ツッコミ「なんや幽霊かいな」
ボケ「いや上半身裸のおじいちゃん」
ツッコミ「いやおかしいやろ。なんで上半身裸のおじいちゃん街中歩いてんねん」
ボケ「あとでっかい弁当箱持ってる高校生」
ツッコミ「ドカベンやないか。そんなんええから、危ない運転とか映ってなかった?」
ボケ「ああ、そういえばこの間ありましたよ」
ツッコミ「なんや」
ボケ「白のスポーツカーがものすごい勢いで僕の車を追い抜かして行ったんですよ。なんだこの車危ねえなあって思ったけど、そのあと喉乾いたからその先のコンビニに行ってお茶を買おうとしたら、そのスポーツカーがいて、嫌だなぁって思ってコンビニに入ったらそのスポーツカーを運転してた兄ちゃんが半ベソかいてパンツ買ってたんですよ」
ツッコミ「いや漏らしとるやないか!」
ボケ「よく見たらジーパンも濡れてるという」
ツッコミ「いやそんなんええですわ。それはそうと、私最近北海道に行きましてね、久々に海鮮丼を食べたんですよ」
ボケ「ほうほう」
ツッコミ「それはもうね、カニやウニやいくらのまあ美味しいこと美味しいこと。カニの味噌汁もすごい美味しかった」
ボケ「マジか」
ツッコミ「でも帰りの保安検査場、あそこがまあ長いのよ」
ボケ「わかる。僕昔保安検査の係員に憧れてた」
ツッコミ「ホンマか?じゃあ俺が客やるから、お前保安検査の係員やってみいや」
ボケ「わかった」
ツッコミ「やっとわしの番か」
ボケ「では荷物を預けてください。預けましたら靴を脱いでこちらのスリッパに履き替えてください」
ツッコミ「わかりました」
ボケ「ではこちらをお通りください」
ピンポーン
ツッコミ「え?」
ボケ「あ、すみません僕です」
ツッコミ「なんでや!なんでお前が引っかかってんねん」
ボケ「ベルトのバックルが」
ツッコミ「お前ベルトのバックルがおかしいやろ。なんでライオンのバックルしてんねん」
ボケ「ではお通りください」
ツッコミ「わかったよ」
ピンポーン
ボケ「すみませんボディタッチさせていただきます」
ツッコミ「いやボディチェックやろ。ボディタッチってなんかいやらしいように聞こえるから」
ボケ「お客さん、たぶんネクタイピンだと思うんですが、外してもらってよろしいでしょうか」
ツッコミ「ええで」
ピンポーン
ボケ「あ、すみません僕です」
ツッコミ「だから!それいかんやろ。なんでお前がまた引っかかってんねん。ベルト外せ!」
ボケ「いやこの場ではちょっと」
ツッコミ「この場でじゃねえよ!休憩所なり詰所で外せ!あとはどうでもいいから!飛行機に乗り遅れちゃうでしょ!」
ボケ「すみません」
ツッコミ「あとさっきからパーカーのチャックの位置を上げたり下げたりするのやめえや!気になるわ!」
ボケ「気になる?」
ツッコミ「ちゃんと漫才やって!」
ボケ「わかった。次はちゃんとやってやるよ」
ツッコミ「いや上から目線かい。ありがとうございました」