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物流革命~内政チートは成立するのかという話

作者: ふりがな



こんにちは、ふりがなです。

今回は内政チートについてちょっとお話をしてみたいと思います。


農業における肥料チートと言えば、干鰯や魚粉や骨粉、家畜のふんの堆肥、豆化の輪作による窒素の供給等様々な物があります。


肥料によって強化された農業でもって、商業や物流を強化するのは良いでしょう、良いでしょうが、それだけで社会を変えるほどの変革になるのでしょうか?


例えば陸運なんていうのは、はっきり言って近代までゴミみたいなものです。

木材資源の枯渇しかかった近世欧州で、水運の無い所の木材需要は満たせなかったと言われるように、重量物や大量輸送において、モータリゼーションの起こっていない国、もしくは鉄道の無い社会で、水運のない地域が物流の中心になる事はあり得ません。


このように、辺境地帯の内政チートは、物流に関わる水運が使えるかという立地が大きな問題点となります。


例に出した木材というのは超ネックとなる物で、資材と燃料両面で、木材という物は、燃料では代替品の石炭の登場、資材としては無くなったらレンガ、これまた燃料が必要、結局重量物の石材等、意外なほどに木材は近代までの重要資源だったりするんですよね。


その重要資源の需要さえ陸運では満たせない、これは大問題です。


まあ現代でさえ、水運というものは物流の中心の一つです。

これは、深化の進む国際分業体制で近年より際立って来ています。

その国の経済史を見たかったら、まず水運を見ましょうと言いたいくらい、過去から現代まで水運というのは重要な要素となります。

水運こそが国家の形となっている事が多いのです。


では、近世までの陸運のメリットとはなんでしょうか?


近世までの陸運の扱いは、地形的な制約による水運の補助か、代替手段の無い場合の輸送手段となります。

まぁ、馬を乗り換える駅を使えば、軽量かつ少量なら、水運より速いといったメリットも場合によってあったでしょう。


つまり、鉄道の開発まで、水運は、本物の物流チートであり、陸運は対比するとみそっかすと言えます。

学校の勉強で、水運は当時の高速道路みたいなもだったと習ったハズですので、知ってたよ!と言う人も多そうですね。



では、家畜による陸運が使われなかったかと言うと、きちんと使われていました。

商工業が発展すれば、自ずと物流が必要になり、両者は同時に拡大します。


そして、商業は都市を中心に発展しますから、余程の水運がなければ都市への供給手段として、陸運の成長は必要不可欠な要素になります。


脇に逸れますが、かつて日本では木箱からダンボールへの転換を物流革命だと言った時代がありました。※昔の漫画に出る勉強に使うミカン箱机は木箱です、みかんにおが屑と木箱がセットでついてきます

ダンボールって、無限収納の下位互換の物流チートですよね。※スマホが無い時代を知らない世代にダンボールが無い時代を言ってみた



話は戻しまして、馬匹を使った場合陸運のネックになるのが、その飼料です。

かつて産業革命から世界帝国になったイギリスの陸運は、19世紀後半の最盛期には、馬匹の維持に必要な農地が、国土の3割になるというおったまげた規模まで拡大しました。

もう食料作ってるのか、飼料作ってるのか疑問になる規模です。

こうなると、国民が満足に食べれるためか、何のために農業してるかも解りません。



海に囲まれて、ある程度昔から水運を整備してきたイギリスの近代化でさえ、陸運はこうなりました。

現代レベル?まずその馬車を降りて下さい。



農業で知識チートしたわぁ、だから物流も余裕だわぁとはとても言えない規模です。

水運がないと物流が貧弱過ぎて、物はまるで運べません。


ですから、わたしは経済を自由化しようが、一部を楽市楽座にしてタックスヘイヴンにしようが、現代レベルの物流の構築は普通には無理で、必然的に現代レベルの商工業の構築も無理で、発展も相当に制限されてしまうと言ってしまいます。


素直に大量輸送の可能な鉄道を作るか、水運をチート整備するかが正解になるでしょう。



そう言えばローマ帝国時代のローマも商工業の拡大に合わせて渋滞が慢性化し、輸送用の馬の利用は夜としたために、睡眠不足の街として知られていました。

これは都市のインフラが飽和してますよね。


このように都市のインフラ飽和、陸運を頑張るにしろ農地の物理的な制約から、商工業者チートに必要不可欠な物流チートはちょっとした工夫が必要になるようです。

逆に言えば、内陸の都市では、物流面から商工業の物理的な制約が歴史的に大きかったと言えます。


広い目で見れば、鉄道の出来る前の近代以前は、カロリーベースで存在そのものが貧弱とは言え陸運の規模が決まる時代となりますから、蒸気機関の出現ように、カロリーベースそのものから抜け出す手段があればインフラ飽和はともかく、運送能力は強化出来そうですね。



多くの人が陸運を強力だと思う背景には、現代の自動車社会とローマ帝国の街道があり、水運が実生活に関わらない所から来ていると思います。

しかしローマ帝国はその版図を一度ご覧下さい。

同国は水運として地中海を中心とした帝国なのです。


関わらない事って想像することさえ難しいですよね。




鉄道は世界最強の物流チートと語りたい人が、シュバババと近づいてくる予感です。

日本では主流じゃないですからぁ!



続編となります



<a href="https://ncode.syosetu.com/n0929fa/">続:物流革命~内政チートは成立するのか</a>



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― 新着の感想 ―
[良い点] ふむふむ。よいですねえ [一言] 内陸での移動は片道旅行・・・なのかも? 西部開拓は良いけれど、現実は捨て身の片道人間馬車・・・ そこにこそ内陸内政無双夢想は在るのかも?
2018/12/31 09:17 退会済み
管理
[一言]  突き詰めると、「なんで大河沿いに生まれた世界四大文明の原則から離れて、中世ヨーロッパ風異世界は水源があるか描写されていない内陸部からスタートしたがるの?」という話になるのですが。
[一言]  ファンタジーな動力(魔導動力機関等)で物流チートをしたいなら、ミカン農家御用達の小型発動機モノレールをお勧めする。
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