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最強美少女と最強男子  作者: キシゲ イシン シヨウ
第3章
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第5話 不調

 美鈴を送り出すと、全員の弁当を用意する。すると、突然目の前が真っ白になり、クラッとバランスを崩した。

(えっ? やばっ!)

 だが、なんとか持ち堪えた。

(疲れがたまってるのか?)

 期末テストやバイト、美鈴の修学旅行の準備の手伝いなど忙しかった上、いつもより早く起きたせいか、美咲は少々気分が優れない。しかし、この程度で学校を休むわけにはいかなかったので、美咲は気合いで押さえ込んだ。




 放課後、美咲はいつも通り美奈たちと帰ろうとしていた。

「それじゃあ、帰ろう!」

「今日はどっか寄っていく?」

「どっちでもいいわよ」

 普段通りの会話をしながら昇降口を出た時、美咲の携帯が鳴った。相手は睦美だった。


「はい、斎藤です」

『美咲ちゃん? 今大丈夫かしら』

「はい、大丈夫です。どうしたんですか?」

『悪いんだけど、今日出れるかしら? 1人来れなくなっちゃったのよ』

「今日ですか……(朝、気分が良くなかったからなぁ。でも、もう平気みたいだし)大丈夫です!」

『ホント! ありがとう! それじゃあ、待ってるね!』

「はい!」

 美咲は電話を切ると、美奈たちの誘いを断り、バイトへ向かった。





 スイートミルクに着くと、すぐにメイド服に着替えフロアへ。

 美咲がフロアに出てから10分後、なぜかまた拓海が来店してきた。

(なんで、今日来るんだ!?)

 美咲は驚いたが、顔に出ないようにした。

 いつも通り拓海は19時頃までいるだろうと美咲は思っていた。ところが、今日は18時に店を出ていった。スタッフ全員が不思議に思ったが、口にはしなかった。

 21時過ぎ、美咲は外のごみ置き場にごみ袋を出しに行く。外に出てごみ置き場にごみ袋を置いたとき、クラッとして美咲は壁に寄りかかった。

(まずいなぁ。これ熱あるかも……)

 そう思った美咲は睦美に話して早引きさせてもらおうと、中に入ろうドアへ向かった。その時。

「ねえねえ、君。何してるの?」

 後ろから声をかけられ振り向くと、そこには3人のチャラ男がいた。

「君カワイイね!」

「俺たちと“楽しいこと”しない?」

(コイツら、絶対エロいことしか考えてない)

 美咲が思ったとおり、コイツらはセッ〇スしか考えていない奴らだった。

 美咲は無視して中に入ろうとしたが、腕を掴まれた。

「逃げなくていいじゃん!」

「俺たちが楽しませてあげるからさ!」

 美咲は掴んでいる手を振り払おうとするが……。

(力が入らない!?)

 いつもの美咲なら腕を掴まれない。たとえ掴まれても簡単に振り払い、捻り上げることができる。しかし、今の美咲は、熱のせいか捻り上げるどころか、振り払うことさえできない。その上、意識が朦朧としてきた。

 ここは非常に人通りの少ない。そのため、ここで何か起きても誰も気づかない。

(やばい……このままじゃあ、こんな奴らに……犯される……)

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