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最強美少女と最強男子  作者: キシゲ イシン シヨウ
第3章
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第3話 気になるあいつ

 あれから1週間、毎回拓海がやってくるため美咲はげんなりしていた。

「美咲ちゃん、お疲れ様!」

「お疲れ様でした! お先に失礼します!」

「おう、気を付けてな!」

 げんなりしているも、決してその様子は見せずに店を後にする。

(あー……。気にしないようにしてるのに、どうしても気になる。あいつは何がしたいんだ?)

 『気にしないようにしているのに気になってしまう』この言葉を聞くと、普通は美咲が拓海に何らかの特別な感情を持っていることになる。しかし、美咲は拓海に対してそういう感情を持っていないと断言できる。

 なぜなら、高級料理店でもないのに、“超上流階級”の“黒田グループ『総帥』の御子息”である拓海が頻繁に来店すれば、誰だって気になる。つまり、松川亭やスイートミルクのスタッフ全員が美咲と同じように気になっているのだ。

 気になる理由はそれだけでなく、拓海の容姿のせいもある。顔は超イケメンで、身長が180cmあり、筋肉質でがっちりした体つきだが、マッチョではなく細身。髪は色素の薄い金髪で瞳はエメラルドグリーン。当然どこにいても女の視線を集め、声をかけられる。そんな男が来れば、当然店内の空気が変わる。だが、美咲は普通の人とは少々違うため、本来ならあまり気にならない。でも、この男は自分の学校のクラスメイトなのでお互いの顔も名前もしっている。そのため、美咲は気になってしまうのだ。

(これじゃあ、本当に某マンガと同じ展開だ~……)





 6月下旬、期末テストまで

あと2週間を切った木曜日。

 テストが近くても美咲はバイトをしている。そして、いつの間にか常連になった拓海も来ていた。拓海が来店するたびに、苦笑する美咲。すると、フロアスタッフの理沙さんがニヤニヤしながら話しかけてきた。

「ねえねえ、美咲ちゃん。あの黒田君ってホントは美咲ちゃんの彼氏なんじゃないの? 来るといつも美咲ちゃんのことばっか見てるわよ」

「そんな訳ないですよ………(私、男なんて嫌いだし)」

「心配そうな目がいじらしい~♥」

「ほんとね~。私もあんな視線浴びたいわ~♥」

 後ろから睦美が話に加わってきた。美咲は2人の言葉に『どんな視線だよ?』心の中で突っ込みながら拓海に視線を向ける。すると、美咲のことをずっと見ていた拓海と目が合う。


 ドキッ


 かあっと美咲は顔を赤くする。

(心配って何が?)

 美咲は睦美と理沙が言っていた意味がわからず、頭の中がくるくる回ってしまった。

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