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最強美少女と最強男子  作者: キシゲ イシン シヨウ
第3章
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第1話 発覚

 ファンクラブとの対決にケリをつけた金曜から6日経った木曜日の放課後。

 美咲はバイト先に向かっている。バイトは美幸の友人、松川まつかわ佳澄かすみと佳澄の夫が経営する飲食店『松川亭』と佳澄の妹の新城しんじょう睦美むつみが経営するメイド喫茶『スイートミルク』だ。始めは松川亭で時給900円で1日5時間の週3日バイトしていたが、それだけではお金が足りなかった。そのためシフトを変更してもらおう話したときに、佳澄からスイートミルクのバイトを紹介された。男嫌いの美咲にとっては乗り気になれなかったが、時給が1000円だったので5月の半ばから引き受けたのだった。

 現在は、日・火・土曜の17時~22時は松川亭で、日曜の9時~15時と木曜の17時~22時はスイートミルクでバイトしている。今日は木曜なのでスイートミルクでバイトだ。スイートミルクに着いた美咲はスタッフ専用口から入る。

「こんにちは!」


「あ、美咲ちゃん! 次の日曜はアニメキャラDayなんだけど、ミサキちゃんは何にする?」

 店長の睦美がなんのキャラにするか尋ねてきた。

「私はなんでもいいですよ」

 美咲はそこまでアニメに関して詳しくないので選びようがない。だから、いつも他のスタッフに決めてもらっている。

 美咲は自分のロッカーを開け、メイド服に着替える。

(1ヶ月は経ったけど、どうもまだ慣れないなあ。でも家計のためには、私が頑張んないと!)

 美咲は着替えながら気合を入れ、控え室からフロアに出る。



 美咲が休憩で控え室に入ろうとしたとき、睦美に呼び止められた。

「なんですか、店長?」

「悪いんだけど、これを急ぎでいつものクリーニング屋さんに持っていてもらえるかしら?」

「いいですよ!」

 そう言って受け取ったのは、コスプレの衣装やテーブルクロスなどが入った袋だった。美咲はその袋を持ってスイートミルクから徒歩5分の所にあるクリーニング屋に持っていった。






「すいませーん。クリーニングお願いします!」

「いらっしゃいませ。いつも通り急ぎかしら?」

「はい!」

「わかったわ。今からだと、土曜の午前中にはできているので」

「わかりました」

 美咲はクリーニング屋を後にする。



「早くしないと休憩が終わっちゃう!」

 美咲は早足でスイートミルクに戻る。そして裏のスタッフ専用口から入ろうとした時だった。

「あ。こりゃあ、びっくり。斎藤だ」

「!!?」

 美咲は声のした方を向く。そこにいたのは、拓海だった。

(黒 田 拓 海 !!)

 美咲は一瞬固まるが、我に返ったのか、慌てて中に入ってドアを閉めた。

(………最悪だ………。うちの学校の生徒、特に男子には知られたくなかったのに……よりによって同じクラスのあいつに知られるなんて……。これじゃあ、某漫画と同じ展開じゃない!?)

 美咲の気分はどん底まで落ちていった。

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