第16話 最強の4人VSファンクラブ 第5戦 (2)
ファンクラブ側のメンバーは番号で表示。
赤のファンクラブ側のメンバーは166cmで4番PGの高木萌花、180cmで5番Cの清水渚、174cmで6番PFの秋元祥子、163cmで7番SGの高階恵子、170cmで8番SFの平岡優香。
一方、青の美咲たちは美奈が4番でPG、美琴が5番でSG、助っ人の由佳は6番でPF、美咲が7番でSF、美帆が8番でC。美咲たち4人は全ポジションできるため、どれでも構わない。だから5人目に合わせてポジションを決めている。因みに、美咲と美奈はC以外、美琴はPFとC以外がメインポジションだ。
ジャンプボールは赤は5番、青は美帆だ。審判がボールを上げる。2人はジャンプしてボールに手を伸ばす。2人の身長差は約10cmだが、美帆の方が到達点高いため、美帆が前に叩く。美咲がキャッチすると、すぐ美奈にパスをする。美奈は美咲からのパスを右手でキャッチすると、そのままゴール下の美琴にパスする。
赤はその速さにディフェンスすることができない。
「いつの間に!?」
美琴はキャッチするとそのまま左のレイアップで決める。
ザッ
青2−0赤
「「速い!」」
ギャラリーは青の攻撃の速さに驚きの声を上げている。
美咲たちはすぐに引く。4番は美咲たちの戻りの速さに速攻を仕掛けず、ハーフコートオフェンスで攻めることにした。
「(ここは焦らず。まだ始まったばかり。相手のディフェンスはハーフコートのマンツーで、私のマッチアップは4番(美奈)ね………)」
美咲たちのマッチアップは4番に美奈、5番に美帆、6番に由佳、7番に美琴、8番に美咲。
「(パスコースが少ないわね。この子たち、相当ディフェンスができるわね。こういう時は、インサイド!)」
ハイポストにいた5番にパスを入れる4番。5番はローポストに入ろうとするが、美帆と近くにいた由佳のダブルチームで攻めきれない。だが、5番にダブルチームということは……。
「(祥子が空いてる!)」
由佳がマッチアップしていた6番がフリーなので5番はパスを出す。ところが、これを美咲がカット。
「うそ!?」「なんで優香についていたはずの7番(美咲)が!?」
8番は5番とは逆の右サイドにいるため、美咲が現れたのが予想外だっだ。
「美奈!」
美咲はすぐにパス。ファーストブレイクだ。
パスを受けた美奈は既にゴール下に走っていた美琴にパスする。
「美琴!」
パスを受けた美琴は今度は右のレイアップ。
ザッ
青4−0赤
「今の速攻も速え!」
「速攻を止めることができないと赤はかなりやばいなぁ」
赤は攻めるもシュートまでいけず、カットされファーストブレイクされる。しかも青のシュートは全て美琴1人のもの。
第1クォーター残り2分
得点は青26−0赤でまだ1本もシュートを打ててない。
「5番(美琴)を止めないと」
「でも彼女は元短距離走の選手だからそう簡単には追いつけないわ」
「まずはシュート1本決めること! 決まったら全力で戻ってマンツー!」
赤は攻め方を変え、4番は7番にパス。
7番はスリーポイントシュート。
ザシュッ
「ようやく出た! 高階恵子の3P」
「一発で決めてきたぜ!」
赤は速攻を仕掛けられる前に自陣コートに戻る。それを見て美奈は4人に声をかけた。
「それじゃあ、そろそろ行くわよ!」
「「「「OK!」」」」
ここからが本当のゲームの始まりとなる。




