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おかしい…
普通は食事をすれば自然と会話が弾みテーブルの空気は良くなるはずだが、テーブルの空気がまた悪くなった。
それもそのはず、原因はこの食事だ。
パンは固く口の水分を奪われるし、間のオーク肉も固くてアゴが疲れる。
更に肉の味付けが塩のみで肉の臭みとエグみを感じる…
「「「「……」」」」
俺たちは無言で黙々と食事を進め、なんとか全員食べきった。
俺とリュウイチには少し足りないが、女性陣は満足する量だったと思う。
噛む回数が多くてそれで腹一杯になってる気もするが…
「さっきの続きだが、獲物を傷つけずに倒すのが難しいなら、獲物を変えるしかないな。…と言っても、どんな獲物がどこにいるのかもわからない状況なんだが…」
「地理もわからないので街が見える範囲までしか行けませんしね…」
「街道の近くで狩れば街には戻れるんじゃねー?」
「さすがに獲物も街道近くは避けていると思うよ。野生動物もそうだし。」
「じゃあ、街道から棒とかで目印描きながら進んだらどうかな?!」
「地面が土のところはそれでいいけれど、森とか雑草の生えているところでは目印をつけるのは難しいと思うわ。」
「……土地勘がないのと街の方向がわからないのが厳しいな。街に帰れなくて野宿は一番避けたい。」
「「「……」」」
「昼ぐらいまでは街が見える範囲で違う獲物が居ないか探索しよう。昼を過ぎても獲物が居なければ昨日の羊を2匹持って帰るってのでどうかな?」
「いいんじゃねー? もし、羊になったら俺も出来るだけ傷つけずに倒せるようにする。」
「うんうん。私も!」
「あまり戦力にならなくてすみません。」
「いや、怪我したときにすぐに治してもらえるのは心強いよ。」
「そうだよ! ユカリが居るから知らない敵でも安心して戦えるんだよ!」
「そう言ってもらえると嬉しいわ。」
「えへへー!」
とりあえず、今日の予定も決まり一安心だ。
俺たちは露店を出て街の外に行く門へと歩いて行った。
街門の左右には衛兵が居て、片方がユージンだった。
「おー。昨日の4人組、おはようさん!」
「おはようございます。」
「ちゃんとギルドに加入して身分証作ってきたか?」
「…身分証がないと2回目以降は街に入れないのでしょうか…?」
「いや、そんなことはないが…あまりにも身分証がないまま頻繁に街を出入りしていると、しばらく拒否することもあるから早めに作ったほうがいいぜ。」
「そうですか… 実はギルドに加入するお金が足りなくて、街の周りの魔物を狩って金策を考えているのですが…」
「街の周りとなるとメーラブしか居ないぜ。午前と午後の2回狩りに行けば1人分の登録料ぐらいにはなると思うぞ。まずは1人だけでもギルドに登録した方がいいぜ。」
「わかりました。情報ありがとうございます。」
「おう、気をつけてな。」
俺たちはユージンさんに礼を言い、街門をくぐった。




