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俺たちは野宿を決めてから、人気の少ない公園を探して一夜を明かした。
「みんな、朝だ。起きてくれ。」
「うおー 背中がバキバキだわ。」
リュウイチが背伸びをしながら起き上がる。
女性陣も少し疲れが見えているが少しは休めたようだ。
俺も熟睡しないように、木にもたれながら寝たので疲労感が残っている。
幸いにも強盗とかはなかったが、やはり街の中の野宿も治安が良いとは言えない。
あたりが薄暗くなるにつれ、ホームレスと思われる人が何人か公園にやってきて同じように野宿をしていた。
今日こそは金銭を稼いで宿屋に泊まりたいところだ。
「近くの露店で朝メシを購入して、昨日と同じように狩りに行こう。」
「「「了解」」」
俺たちは公園からほど近い市場の飲食ゾーンに来た。
歩き食いするようなところが大半だったが、市場の一番奥のエリアでは飲食できるスペースのある露店がいくつかあった。
ただでさえ疲れているのに更に立って食事するのは皆に追い打ちをかけてしまうだろう。
俺は飲食スペースのある店の中から一番手頃そうな店に行くことにした。
「いらっしゃいー!」
「4人分の食事と飲み物を頼みたいんだが、いくらだろうか?」
「オークサンドが1つ銅貨6枚で、水がコップ1杯で銅貨1枚。4人で銅貨28枚だよ!」
「わかった。よろしく頼む。」
朝食だけで昨日の収入の半分か…
1つ1つは大したことのない値段でも4人となるとかなり費用がかかるな。
俺は店員に銅貨を渡した。
「まいどありー! 店の中の好きなテーブルに座って待ってて〜」
俺たちは空いているテーブル席に座った。
「食事が来るまで少し話がしたい。」
「何かしら?」
「昨日の羊は大した値段にならなかったんだけど、その原因は獲物の傷だったんだ。そこで俺たちが取れる選択肢は2つ。獲物の傷を減らして良い状態で冒険者ギルドまで持っていくか、違う獲物を狙ってみるか…」
「俺は正直、傷を減らして殺すのは厳しい…まだ剣を振る感覚が掴めないのと、殺すのに少し躊躇してしまう。」
「私も…魔物に魔法を当てることはできるけど、力加減とか、頭だけとか足だけとか狙うのはまだ難しい。」
「リカ、水の魔法で魔物を全て覆うとかできないかしら?」
「うーん…一瞬ならできなくはないけど、それを維持するのは難しいと思う…」
「ロープとかで締め上げるにしても、そもそも所持金でロープが買えるかわからないよな…」
手詰まり気味か…
自然とテーブルの空気も悪くなってくる。
「オークサンドとお水お待たせー!」
微妙な空気の中、テーブルに食事が運ばれてくる。
「とりあえず食事をしよう。食べてる間にいいアイデアが浮かぶかもしれないしな。」
「そうしよー! 昨日から何も食べてなかったからお腹ペコペコだよー!」
「うまそうだなー!」
みんなで手を合わせて…
「「「「いただきます!」」」」




