終わり
特に何もない地方都市。
何の変哲もない高架ホーム。
私は死ぬためにここに来た。
快速電車はここを110km/hで通過する。
飛び込めば確実に私は死ぬだろう。
高架ホームから隣の駅が見える。
次の快速が隣の駅に着いた。
私をあの世にいざなう電車が間もなく発車する。
つまらない人生ももう終わり。
さああの世へ旅立とう。
快速が隣の駅を発車した。
ぐんぐん加速してもうすぐここを通過する。
私は線路に身を投げ出した。
体は窓にあたりどんと音を立てて弾かれた。
そしてはじかれた体はホームの壁に当たり、私の意識は途切れた。
私の人生は終わった。