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シークエンス17:軍法会議だサメ持ってこーい(一部内容とは関係ない節があります

パソコンがネットに繋がらない仮住まいです。

携帯でちまちまやってますので堪忍してください。

◆魔王城

「“監手”は敗れたらしいっすね負け続きってか負け続きといえば何の恨みがあってこっちを殺しにくるんでしょうね?」

「知らん。世界が滅ぶとかそんな妄言に踊らされたんだろ。できるか莫迦ヤロウ」

 久しぶりの休息タイム。

 魔王はジュースをちょびちょび飲んでいるが、テレスは酒を樽飲みだ。

「オマエな、その酒の飲み方は止めろよ。死ぬぞ」

 やれやれと首を振る魔王。

「大丈夫大丈夫オレってばいっくら飲んでも酔わないしそんな人間みたいな死に方するわけないっすよっつか魔族でアル中で死んだ奴なんていませんって第一人間用の酒なんざで死ねるほどやわな体してませんってどうしたんですかその目」

 酒に極端に弱い魔王がじっとりとした目で睨む。

「ふん、貴様なんか半身不随にでもなってろ」

「ですから――」

『二人とも休憩ばかりしてないで仕事してください』

「は?」

「書類はもうないだろ」

「ああだー」

「こうだー」

 口々に堅物氏を非難する二人。

『ガキですか。書類じゃない仕事ですよ。勇者についてです』

 ああ、そういうことかと納得顔。

「オレってばそんなもの気にしてないですからそりゃもう正攻法で行こうかなってーのが第一候補でそれ以外は全く正攻法っていうのは正面撃破っすよ?」

「そういうのが部下おまえらの仕事だろ。吾は全部大臣に丸投げだ」

 はた

『いつごろからですか?』

「ほとんど最初から。だから吾は酒を吹いたり書類にサインするだけのやつになってたんだよ」

『……頭使わないと莫迦になりますよ』

「ずりーですねずるいと言えばうちの妹はどこへ?」

「三日は帰ってこない」へっへっへ。


◆野営地

「なん……で?」

 口の端から血を吐きながらアリネが問う。

「ああ、なんとなくだ」ひでぇ。

「……でもなんで? 本当に理由がないわけじゃないよね」 聖が固い声で聞いてくる。

 構えているところを見ると警戒しているようだ。

「そうだな……コイツが偽物だから、と言えば分かるか?」

「むー」

 眉間に皺をよせて考え込む。

「うんわかった」早。

「……ちょっと判断早くないですか?」

「うんそうだね〜。じゃあ二人には証拠の提示を求めるよ」

「証拠か。ほら」

 死にかけの『アリネ』を指差す。

「ああ、成る程ね」納得した。

「意味……が……わかりませ……んよ……」

 息も絶え絶え。

「いやだって人間である以上延髄串刺しは即死だし」

 延髄は人間の中枢を担う部分だ。呼吸、その他循環系を司る。

 首の骨が折れた場合、この延髄が損傷するために死に至る。

 因みに絞首刑は囚人の頚部(脊髄付近の柔らかい部分)を圧迫する事で脳に急性貧血をもたらすもの。

 それだけ延髄というものは重要な部分。そいつを傷つけてまだ動いて喋る『アリネ』は

『バレちまったか……鋭いねえ勇者さんよぉ』

 喉から《投剣》を引きずり出して起き上がった。

『殺せって命令があったんだが、なかなかどうして貴様たちは隙がないな』

「まあね〜。学校でそういう教育を受けてるから」どんな学校だ。

「……本人は?」

『本人? あぁコイツのことか。くくく』

 『アリネ』は自らを差して嗤う。

『居るだろ? お前らの目の前に。この体は間違いなく

「アリネシア」さ』

「誰もんなこた聞いてねえよ。簡潔に言え、その子はどうした」

『さあ、どうだかな?』

「そんだけ分かりゃ十分だ」

『おっと良いのか? 今は

「俺」だが紛れもなく

「アリネシア」だと言ってるのだがぁ?』

「そうだよっ。ソイツは人間に寄生する陰険野郎だよっ。厄介なのは寄生された場合の生死が不明な点っ」

 ベラベラと情報を垂れ流すロリ子。

『ち、寝返ったのか“監手”よお。ま、いいさ。ついでにお前も消してこいって上に言われてんだ。悪く思うな』

「まあ待て」

 茂が止めに入る。

「さっきから勝手に話が進んでるようなんだが、しかも言いたい放題」

 ニコニコ笑いながら『アリネ』に近付く茂。

「全部言い切ったか? じゃ、取り敢えず一回逝っちまうといい」

 言うなりぶん殴った。 思い切り、顔面を。

『がっ』

「ちょっ、その子はもしかしたら生きてるかもしれないんだよっ!?」

 焦るロリ子。

『ぎ、そうだぞ。良いのか? この娘を殺すぞ?』

「ご勝手に。まあなんだ」

 式を組む。

「どうせ死んでんだろ?」

 至近距離で高電圧の電流が流される。

『あがっあがががが!?』

 放電が終わると弛緩した体が投げ出される。

「けど、てめえはまだ死なねえんだろ?」

 髪をひっ掴んで頭を持ち上げる。

『どうして死んでると分かった!?』

「……ちょいと前の大戦でさ、精神をディジタル化して他人に上書きするって実用化された案があったんだ。いちいち民間人に殺し方教えんのも面倒だからな。ディジタル化するってことは配列をいじることも出来たんだが今回それは関係ない。

 実験結果は上辺だけは成功だ。その人間は、上書きされた人間に変わったらしい。

 ただな、二重人格を故意に作る程度の計算だったらしいが間違いがあったんだよ。上書きだ。

この上書き作業を完成させてからのその人間の使用期間は約二週間。そいつを過ぎるともう一回上書きし直さなきゃならんのよ。第一回の書き直しの時に発覚した間違いが『精神崩壊』だよ。

 無理に別人にしたから異常でもきたしたんだろ。

 まあそっから二週間はそいつ自身の精神を上書きすりゃ何とかなったんだが、どうも『精神』ってのも磨耗するみたいでな――

 下らん蛇足が入ったが、そういった根拠で『アリネ』は死んでると踏んだ。間違ってるか?」

 異世界の住人にコンピューターだディジタルだといっても分からないだろうが、茂は気にせず説明した。

 ロリ子も首を傾げている。

「さて、解説も終わったことだし、取り敢えず死んどくか?」

『ふざけるな! 魔族が、劣悪種ごきに――!』

「ははっ。禁句レッドカードだぜ、ソレ」

 茂はにこやかに式を組む。

「さっきの蛇足の部分なんだが、精神のディジタル部分は過術でいじれてな。まあ非人道的だからって一応軍事規約で使用禁止に制定されてるんだが、ここは地球ですらないし違法にゃならんだろ」

 頭に手を置いて一拍。

「何人乗っ取ったかなんて知らないが、一度乗っ取られる感触を味わうと良いんじゃないかと俺は思う。……なあ、式ってこれで合ってたか?」

「さぁ?」

「いいんじゃないか? 結果は大差無いだろう」


「うんまあ、そうだな」


 アリネだったモノが白目を剥いて痙攣している。

「あー、間違えた」

 頬をポリポリ掻くジェスチャー。

 何が起こったかと言うと打ち込む配列を間違えた為に脳が壊れたのだ。

 時代が進んでも精神、脳をいじるのは難しい。強制なら尚更のこと。

「いっやしかしアレだな、後味悪い」

「仕方ないな。何回も会話した相手だし」

「埋めておく?」

「ちょっとちょっと、一体いつから気付いてたのさっ?」

「んー、何か違和感あったし」

「そんなんで殺したの?」

 違和感とか漠然とした理由ですらないのに殺す。

 味方だった人ですら。

 だったら自分は、殺されるのに時間はかからないんじゃと考える。

「そう簡単には殺さないよ。私たちは別に快楽殺人者じゃないから。だだちょっと、頭のネジが弛んでて一般道徳が通用しないだけ」

 人を殺す行為自体に特殊な事をする必要はない。レンガを頭にぶつけるだけで人は死ぬ。そんなことは幼稚園児でも出来る。

「脅すようで悪いけどね、私たちに害がなければ敵側だって殺さないよ。まあ、害があるから敵なんだけどね」

「うん……」

 沈黙。

「さて、あんまり暗いのとかシリアスな場面は好きじゃないな。どうにかするか」



◆ある日のおねーちゃん

 暗い部屋。男女四人が卓を真ん中に固まっている。

 麻雀。現在東四局。

 皆目を血走らせている。それもそう、彼らはこの一局に命を賭けていた。

 在処ありかもその一人だ。

 持ち点は在処がぶっちぎりの一位。

 牌が配られる。並べ替えを終わらした在処の一声。

「ふふふ、直立リーチ

 戦慄。

 早い(嘘だろ?)。

 有り得ない(ダブリー……!)。

 こんな手は読めない、皆がそう思う。

 狂手の在処、その二つ名は伊達ではない。

 次の人、つまり南家が捨て牌に悩む。

 在処は和了るの確率が異常。一発もザラ。

 クソ、棄ててやる。

 凌ぎきる。耐える!

 敢えて彼は三満と書かれた牌を握った。

 時牌単騎でも和了る彼女に対抗するのには心細い一手。

 通るか(通れ!)。

 勝か(来るな!)。


   ――通れ!


 こと、と捨てられる。

 在処を見る。何も、言わない。

(通った!)

 次、西家。三満。合わせ打ち。北家も続く。

 一発だけは逃れた。そう思った。

 しかし一発だけがどんなに良かったかを知る事となる。

 在処がツモ――山から一枚引く。

 瞬間、笑った。

「――カン」

 再び戦慄。表示された牌は東。

 彼女が王牌に手を伸ばして皆が気づく。

 ドラ。それを捲ってなかった。

「あれ? じゃあついでにめくるね」

 得体のしれない恐怖が三人に駆け上がった。

――止めろ、止めてくれ。

 捲られた牌は北。横も北。

 再びの戦慄。マズい。マズいマズい!

「ツモ」

 そして終わりの声が響いた。

「ダブルリーチ、面前、嶺山開花、三暗刻、対々、ホンイツ、役牌×2、ドラ――」

 裏を捲って確かめる。

 表示は、下二枚も北。

「一六だね。ええっと、二十九役?」

 終わった。そんなギャグみたいな事が。

 全員がトんだ。

「それじゃあ約束通り」

 在処が手を出す。

「お金を貸してね?」

 三人がうなだれて金を出した。

 四人の手持ちでようやく一人分の食費が出せる。昼からを空腹で受講したくない人たちの、残酷な戦いだった――。


 まあ、在処さんは普通に食いに行きましたけどね?



「在処凄いね。本当に勝っちゃった」

「運が良かったんだよ。でも可哀想なことしたなあ」

 とても美味しそうにご飯を食べる在処さん。天上大の学食は美味いのです。

「でも在処前はお弁当だったよね? どうしたの?」

「うーん」

 ちょっと考えてから言った。

「ここ最近、弟がいないから」

 と言った。

本当に遅くなりました。すみません。しかも内容薄いです。結構デタラメです。

首の辺りは「へー、そう。ふーん……ちがくね?」くらいに読んでいただけると嬉しいです。正しいか自信がないので……

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