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[改稿版] 白黒神の勇者召喚陣  作者: 三価種
1章 勇者召喚とフーライナ
25/93

25話 続ノサインカッシェラ

アイリ視点です

「…セン。急いで陰に!」


 お父さんとお母さんが放った魔法。それで視界が潰れているうちに、二人を安全なところ……、あいつの視界外に出すよ。



「ブルッ!」


 頷きながら鳴いたから、今のは同意のはず。センから二人が落ちないよう、強引に鎌で支えながら二人の懐を漁る。

 

 

 絶対、許してくれるだろうけれど…、ごめん。一応、謝っとく。



 残ってる紙は…、『回復』が3枚と『浄化』と……初めて見る字。発動時に発音してくれていたから、発音はわかる。でも、どっちがどっちかわからない。



 あ、でも、この字は見たことがある。『()』だったはず。となるとこれ(聖火)が『聖火(せいか)』で、こっち(聖光)が『聖光(せいこう)』のはず。



 …読みさえ分かっていれば大丈夫。使わせてもらえるはず。



「…セン。そこでいいよ」

「ブルッ」


 鎌をじりじり下げながら、センから滑落する二人の速度を調整、出来るだけそっと降ろす。…ん、たぶん大丈夫。この位置で見えないはず。出来るなら隠してあげたいけど、何もない。



 雨中に野ざらし。…ごめん。



「…戻って」

「ブルッ」


 馬車があれば、と思う。けど、わたしはセンが何を言っているかわからない。…正直、馬の気持ちが伝わる方がきっちり伝わる方がおかしいのだけど、それを言っても始まらない。



 単騎で馬車を回収してもらうことも一つの案。だけど、それをしちゃうと速攻でわたしが潰されちゃう。論外。



 …護衛と言っておきながらこの体たらく。嫌になるね。



 護るって言ったのに護れてない。それどころか、わたしの目のことを知っていて受け入れてくれたのに、わたしは目のことを自分から言えなかった。

 

 

 街やそれに準ずるところでしている人見知りの演技は、わたしが嫌な思いをしないで済むようにするため。

 

 

 お腹すいたって言いまくっていたら、なけなしのちゃんとした食糧をくれた。

 

 

 わたしがいつもジャーキーを食べているのを気にして、美味しいものを食べられるようにわざわざ飴を作ってくれた。



 …護衛するどころか、基本的に申し訳なくなるくらい、わたしが護られてる。



 だから、せめて──せめて、二人が戦えない今は、絶対に守り抜いて見せる。

 

 

 使うことを躊躇した力が、今回の戦いでは一切役に立たないとしても。

 

 

 二人の助け──紙──を使う上、センの助力も必要だとしても。



 わたしは、わたしの持てるものを全て使って、あの二人を護ってみせる。



「…セン。最初はあいつをここから引っぺがすよ」

「ブルッ」


 戦闘の余波で二人が巻き込まれちゃうと洒落にならないからね。目を離すのは少し怖いけれど、安全には変えられない。



「ガルアアアア!」

「…おいで相手になってあげる」


 さ、走って。セン。



 二人の位置は忘れようがない。ボロスの木の残骸のそば。だから、滅茶苦茶に走ってもらっても構わない。



 …挑発してみたけれど、こいつは視界に入った動くものを破壊することしかたぶん脳がない。から、あんまり意味はなかったかもしれない。



「…多少、無茶をしてもかまわないから」

「ブルルッ!」


 三人乗りだと安定しないから速度は出せない。けれど、今はわたし一人で、わたしは単騎で滅茶苦茶な走り方を出来るように訓練もしてる。だから大丈夫、



 センが超加速。あまりの速さに後ろから飛んでくる石や木が置き去りになってる。このまま安全な距離を取ったまま、いいところまで駆け込…むのは都合が良すぎる妄想だよね。



 足がまた増えた。これでえっと…、腕が10本、足が8本になったね。形が気持ち悪い。



 足が増えれば地面の凸凹で一本足が落ちても、残りの足で復帰できる。足が増えたらその分、地面を蹴る力が増える。足に重さはなさそうだから、本当に機動力が上がるだけ。



 …理不尽。



 しかも、手を伸ばして木を掴んで、自分の体を思いっきり引っ張って加速するとか、遠くの木を引っこ抜いて投げるとか、し始めた。



 わたし的には手を4本にした時点でそれをし始めてもいいと思えるくらい、有効な手段なのだけど。今になってようやく。なのね。



 たぶん瘴気をいっぱい使っちゃうんだと思う。



 …むぅ。センに乗ってるのがわたしだけなのに、鎌を思いっきり振るえるくらいには安定しない。万一に備えて、それが出来るようにはしておきたいのだけど…。



 きゅっと足をしめてみても、きついかな。…危なくなったら鎌を空中で放り出したほうがいいかな?一瞬でも邪魔出来たらセンが置き去りにしてくれそう。



 むしろセンに乗ったまま体を伏せてる方が、思いっきりセンが走れるからいいかな?



「ブルルッ!」


 ?ごめん。わかんないや。でも、意思疎通は諦めたらだめだよね。



「「だいぶ逃げたけど、どうする?」…でいい?」

「ブルル、ブルルル」


 …首が横に振られてから縦に動いた。えっと…、微妙に意味は違うけどそれでいいって理解で良いのかな…?



「だいたいそんな感じってことで、いい?」

「ブルッ!」


 よかった。…だいたいそんな感じなら「うん」で良いじゃんって思うけど…あれ、もしかして、二人ともセンの言いたいことを完ぺきに理解してる?



 それを気にしてる場合じゃないね。



「…逃げ回っていても終わるだろうけれど、さっさと迎えに行きたい。二人で迎え撃ちたいのだけど、いい?」

「ブルッ!」


 首肯してくれた。これはわかりやすい。承諾だね。



「…なら、降りるね」


 声をかけてから、足の力を抜く。上下動があるからそれをうまく利用してすっ飛んで着地。



 こっちに向かって走ってくるノサインカッシェラの腕や足をすれ違いざまに切り落とす。



 手も足もいっぱいあるせいでちょっと斬ったくらいじゃよろけもしない。



 『身体強化』!こいつと真っ向から打ち合いをするのは分が悪い…という程度じゃなくて自殺行為。だけど、さっさと仕留めるには多分これが一番早い。



 足がたくさんあろうが、胴体から生えている限り、二本以上は攻撃手段にならない。手も伸ばさなきゃ4本くらいしかまともに届かない。



 こんな至近距離にいるなら、伸ばす分の瘴気は節約しようとするはず。節約できないと思われる前に、出来るだけセンと叩く!



 飛ぶのは出来るだけ避ける。飛んだところでそこから動く手段はないこともないのだけど、機動力が著しく下がっちゃう。絶対に殴られて終わってしまう。



 腕を避け、たまに受け流しながら…、籠を殴る。



 二人が気絶する前にあれだけ殴ったのだから、繰り返していればこじ開けられるはず。



 殴って避けて避けて流して、殴って、避けるついでに鎌を全力で放り投げる。鎌と拳をかち合わせ、すっ飛んだ鎌を後ろに下がって回収。



 …心なしか若干、攻撃が激しくなった気がする。



 武器を壊せると思ったのに壊せなかったからかな?…さっきまで籠殴ってて平気だったのに、なぜ壊せると思ったのだろう?…理解に苦しむ。



 というか、壊せるわけがないのに。この鎌は忌々しくもシャイツァー。この世界で一番硬い物質。小さいころ、わたしが取れるあらゆる手段で壊そうとしたのにビクともしやがらなかったこれが、今更お前ごときに殴られたくらいで壊れるものか。



「ブルッ!」


 早かったね。わたしが急に飛び降りたから、戻ってくるのはもっと遅くなると思っていたのだけど。



「…セン!わたしは籠を殴るけど、センは殴っちゃ駄目」

「ブルル、ブルルルルー!」


 ?えっと…、なんだろう。ごめん。セン。鳴き声から判断するに、得意そうな顔をしていそうな予感はあるのだけど…。ノサインカッシェラから視線を外していられそうにないや。



 …何故得意そうな声だったのかよくわからないけれど、わたしのやることの援護をしてくれるのね。ありがと。



 センが引っ込もうとする腕を思いっきり蹴り飛ばして引きちぎってくれるから、かなり楽になった。



 前までは絶対に回避を二回は挟まなきゃ駄目だったのに、今は一回で済む。



 出来るだけ同じ位置を攻撃しておきたいけれど、二人と一緒に攻撃したところは上側、ノサインカッシェラの頭があるところ。少しだけ攻撃しにくい。



 鎌の切っ先で殴ろうとすると、ノサインカッシェラを真っ二つにしていかなきゃだめだからね。多少、威力が落ちることを許容するなら、鎌の下…石突部分で攻撃すれば済む話ではあるのだけど。



 いい加減、きつい。受け流す…のは言葉でいうのは簡単だけどやるのはきつい。完全に力を0に出来るわけじゃなくて、いくらかこっちに来る。その抜けてきた分の蓄積がそろそろ限界。



 『回復』は預かっているけれど、この症状に効くのかな?目に見えた怪我をしているわけではないのだけど。

 

 

 …あの二人のなら効きそうだね。使っても怒られない…というか、使わずにやられちゃう方が怒られそうだし、使わせてもらっちゃえ。



「『回復』」

「ギャラグウウ!」


 !?



 紙から出た瞬間、変な声をあげたノサインカッシェラ。一応、とっさに距離を取ったけど…何で?



 …もしかして、『回復』の光があいつにも届いた?だとしたら…すごいね。



 わたしの腕の痛みは期待通り取れてる。なのにそんな癒しの光を受けたはずのノサインカッシェラは苦しんでる。『回復』が浄化系統っぽいのは見ていてわかっていたけど、なんかすごい。



 ノサインカッシェラはわたわた手を振り回している。ちょっと危ないけれど、うまく狙えば!



 鎌をうまく差し込んで、そのたびごとに腕を斬る。その横でセンも足で手を粉砕してくれる。そうして出来た間隙に鎌を天地逆転させて突き込む!



 ほんと、硬い!でも…、瘴気が中で暴れてるのか、籠の上板が微妙にずれた。これなら!



「『聖光』!」


 白い光を放ち、黄色い光を払う。籠の中からあとからあとから湧き出てくるけれど、それを喰らって光は奥へ。でも、止まった。



 見る限り、進みたい光の進路を何かが邪魔してる感じ。ここに追加で別の魔法を重ねても無駄。だからここは、上板を叩いて籠をもっと壊す!



 出来るだけ同じ位置を叩き続ける。なんで今さらになって浄化魔法でこんなに発狂しているのかわから…あ。あぁ。




 …なんだ、わたしも頑張ってみたつもりだったけど、やっぱりわたしは二人に守られていたのね。



 籠の中心にある黄色い球。それはわたしにも見える。その球の表面の一部にかすかに綻びが出来てる。



 あそこまで浄化が届いたことはないし、まだぴんぴんしているから、瘴気が足りなくなって欠けだしたわけでもない。だからあれは、ボロスを討伐したときに二人が死体にかけた浄化のせい。



 リブヒッチシカとかいうやつがいれば、あの危うい部分だけ抽出して取り除くとか、出力を抑えて傷が癒えるまで耐え忍ぶとかできたと思う。

 

 

 でも、今、あの籠──ノサインカッシュ──を操っているのは、ちゃんとした知性があるのか怪しいノサインカッシェラだけ。



 そしてあいつはそんな芸当をしない。だから『回復』が当たったとき、あの時に自分を回復しようとして、瘴気を引き出しすぎた、それで遂に耐えきれなくなって綻びが出てきちゃったんだろうね。



 上の蓋がズレたのもそのおかげ。攻撃で脆くなっていたのはもちろんだけど、核が破損しちゃったから、籠の頑丈さを担保する魔法的なものが解けちゃったんだと思う。



 …それはそれとしてやっぱり硬いのだけど。わたし、こんな硬いのシャイツァーくらいしか知らないよ?…あぁ、でも、シャイツァー並みに硬いと噂のシャリミネなら、これくらいの硬さなのかもしれない。



「ギャルアアア!」


 滅茶苦茶に暴れながら走り出した。発狂してる…のかな?瘴気に特別効く攻撃ができるわたしから、距離を取りたいのかな?もしそうなら、わたしから一直線に離れていくあたり、理性はあるのかもしれない。でも、



「…逃がさない。セン!」

「ブルッ!」


 逃げるなら兎も角、追いかけるのは楽。一直線に走る以外にしないから猶更。



 猛スピードで走るセンの上に立って、『身体強化』をしてノサインカッシェラめがけて跳躍。



 わたしが飛ぶ勢いに、センの走る勢いが追加されて無事追いつけそう。後ろから来られることを理解してるのか、適当に振るわれている腕は、『浄化』で消し飛ばす。



 勢いよく籠に鎌を押し付ければ、押し倒せ…ないね。体重差…じゃない、力の差で負けてる。



「『聖火』」


 ノサインカッシェラの足を燃やして、籠を聖なる火の中に。腕を全部もらって、籠に追撃。紙が消えちゃったけれど、仕方ない。倒せるかどうかは怪しいけれど、何とか押し通す!



 と言いたいのだけれど…、火で覆われちゃうと少しやりにくい。わたしの体質に反応してるのか、わたしの中の何かを焼いている気がする。



 痛くはないのだけど、全く効果が感じられないからこっちに来て減衰するのはやめてほしいのだけど……あれ?減衰がなくなった?



 …そこまで融通が利いちゃうのね。いいなぁ…。わたしのも効いてくれたらいいのに。



「ブルルッ!」


 ?どうしたの……ん?ひょっとして突撃体制に入ってる?ちょっとわたし、邪魔かな。横に少しずれて…、



「ブルルルッ!」


 嬉しそうに鳴きながらわたしの横をセンが通過。そのまま籠に頭を思いっきりぶつけ、すごい音が鳴る。



 ……何をしてるの?あ。よく見ると頭から光の角みたいなのが生えてるね。それで突き刺したのね。



 今までできなかったはずだけど…、何か食べてたし、それがうまく馴染んで出来るようになったのかな?…あ。なるほど。さっきの得意そうな声はそれができるようになったからなのね。



 使わなかったのはわたしがノサインカッシェラと戦うのに忙しすぎて、誤爆する可能性があったからなんだろうな。



 ま、いいや。センがそれを出来るなら、やれることが増える。



「…セン。そろそろ火が消える。危ないから離れて。復活しそうになったらまた同じ突撃をして。わたしもそれに合わせる」

「ブルッ!」


 了承してくれた。ありがと。



 …これで終わらせられるかな。…終わればいいな。わたしもそろそろ魔力がきつい。



 火が消えた瞬間、急いでノサインカッシェラの体を形成しようとするノサインカッシュめがけて、『浄化』を放つ。紙が消えてしまうけれど仕方ない。光で体の形成を妨害、その最中に突貫してくるセンに合わせて、



 逆側から籠を叩く!

 

 

 …けど、駄目だね。ならば、もう一度!



 光が消えて同じことをしようとするノサインカッシェラに、『聖光』を発射。これでこの紙も消えちゃった。けど、やることは変わらない!



 息をそろえて一撃!



 …ッ!だいぶ脆くなってる感じはあるけれど、まだ駄目!『浄化』や『聖光』は消えちゃっているけれど、まだ大丈夫。まだ『回復』がある!



「…セン!」


 同じことをさらにもう一回!対策されちゃいそうだけど、それでもかまわない。対策しようとするならその分、急激に瘴気の量は増える。そうなれば、



「『回復』!ぐっ」


 案の定、だね。対策を取られちゃった。浄化に負けないくらいの瘴気を強引に引っ張り出して、殴ってきた。でも、センは光の膜?で自分を護ってるから通ってない。



センの攻撃だけが命中。悲鳴のような声がノサインカッシェラから聞こえる。



 …よし、センの角の先端がほぼ核に届いてる。し、核もボロボロになってきてるから、もう無茶は出来なさそう。押し勝てる!



「…セン!」

「ブルッ!」


 刺さった籠を、思いっきり首を振って上へ打ち上げるセン。



 どう頑張ったって落ちる速度を上げることはできない。腕を伸ばして地面を掴もうにも瘴気をそれ以上、ドバっと出しちゃうと核が壊れる。



 詰み。だね。



 余裕をもって、落下地点を二人で挟み込む。



「…行くよ!『回復』!」


 落ちてくるのに合わせて発動。瘴気を消し去り、そのうちに左右から同時に籠を強烈に挟み込む!



 これで……壊れて!



 バキッ



 !籠が壊れるような音が一瞬、響く。それでも鎌に加える力を弱めず押し付け続けると、バキバキと瞬く間に籠が崩れ、中心にあった核もわたし達の攻撃に挟み込まれてバラバラに。



 やった!…と言いたいけれど、勢いをつけすぎた。わたしは止められそうだけど、センの角がわたしに刺さる…、



 かと一瞬だけ思ったけれど、当たる前に消してくれた。ほっ…。



「ブルッ、ブルルルッ」


 ?センが心配そうな目で見てきてる。えっと、どうsッー!痛い。



 …そういえば殴られてたね。ちゃんと終わったし、いいよね。



「『回復』」


 …ん。無事に傷が癒えたね。

 

 

 …ほんと、助けられてばっかり。わたしの魔力はほとんど残ってない。この紙の燃費がいいから押し切れた。そうじゃなかったらまだセンと走り回ってたと思う。



「…セン。悪いけど馬車をもってきて」

「ブルッ!ブルルルル、ブルルルルッ!」


 頷いて行ってくれた。了承してくれたのはわかるけれど…。後半はなんて言っていたんだろう。



 とりあえず、核を集めよう。何故か一部欠けてるけど……。落ちてないね。『浄化』のせいかな?



 二人のところに持っていこう。素手で触っても…よさげだね。



 えっと、場所は…かなり近いね。危ない。もうちょっとで狙われちゃうところだった。



 確かここだけど、よかった。いるね。怪我も…なさそう。よかった。討伐した証は邪魔にならないように二人の間に置いておいて。



 一息ついちゃったからか、急激に眠気が…。魔力が減りすぎた疲れはあんまりないのに。



 寝ちゃだめだ。せめてセンが帰ってくるまでは見張りをしておかないと…。でも、眠い。



 …むぅ。眠い時にはあまり食べたくないのだけど。



 二人から預かっている鞄から飴を取り出し、口の中へ。うん、甘くておいしい。



 落ち着いたら二人にわたしのことを話さないと駄目だね。裏切られるにしても、ここまで護ってくれているなら喋っておかないと不義理だ。



 後、許してくれるなら言葉も教わっておかないと。今回はちゃんと発音してくれていたし、見たことがあったから何とかなったけれど、次もこうとは限らないからね。



 よし、そうしよう。決めた。



 …で、センはいつ帰ってきてくれるかな。この飴が融けきっちゃう前に帰ってきてくれるとありがたいのだけど。

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