14話 続蜂
さて、現状は、
『ウォーターレーザー』、『火球』、『岩弾』、『旋風』および『風刃』(アークライン語)はあと一回発動させれば消滅する。消えれば似た系統の魔法の威力が下がり、紙作成に必要な魔力量が増加する。だからこいつらは決めに行くときしか使えない。
『岩槍』と『放水』、『回復』はまだ使ったのは一回だけ。後2回は使えるだろうが…、『回復』はセンに『代償魔法』で浄化を使ってる。一回できついと考えておくべきか。
まぁ、『回復』はまだもう一枚ある。後、三回は回復できるだろう。…そんなに攻撃を受けたくはないが。
魔力量は今現在でだいたい7割。紙作成と『身体強化』でじわじわ削られた分が積み重なってる。
「…まだ行ける?」
「余裕」
「ですね」
あいつらはここで殺しきる。言葉の通じない、襲い掛かってきた奴らを放置できるほど、俺は楽天家ではない。
「巣はほぼ叩けたでしょうか?」
「たぶんね。だからちっちゃい蜂は有限だろう」
「頭…クイーンビィを落とせるとビィ達は統制を失ってくれますかね?」
クイーンビィにビィ?あぁ。蜂どもに名前をつけたのね。了解。いざとなればB, QBとも略せていい。
「失うだろうが、ビィどもが個別に逆襲を試みてくると対処しきれないかもしれない」
ゲリラ戦ほど面倒で陰湿なものはない。クイーンビィを落としても来ない気がするが、そこに根拠なんてない。
「ま、どうなるかなんてやらなきゃわからない。クイーンビィを頂点としているぽいのは明らかだ。王を狙えば命張って守ってくれるだろうから、まずは兵から削っていこうか」
「ですね」
「ビィィィィイ!」
QBの鳴き声で突撃しようとしていたビィが下がっていく。下がりながらも酸を吐き、護衛のつもりなのかQBの周りに居たビィも酸を吐き、酸の弾幕を形成。そこへめがけてQBが針を乱打する。
「なるほど。遠距離からの物量作戦か」
「…来るとわかっていれば脅威ではない。…任せて」
気負うそぶりもなく鎌を構えて俺らの前に立つアイリ。わかった。任せる。なら、こちらはその間に紙を書こう。
「面制圧でよろしいですよね?」
「あぁ、頼む」
「では、こちらを。書いている間は私の陰へ。万一抜けた場合、守ります」
「わかった。お願いする」
一瞬、不満そうな顔でアイリが四季を見た気がする。アイリ。四季はアイリを信頼していないわけではないぞ。
まぁ、先の顔はアイリの俺らの護衛であるという矜恃が発露したようなものだから、言わなくてもわかっているだろうが。
一枚目は火。『放火』……は、駄目だ。水と違って勢いをつけられるイメージがない。勢いがある火魔法……花火?花火は打ち上げられていって爆発する。速度が遅い気がするが、調整出来るだろう。問題ない。
決まればさっさと書こう。微妙に書きにくい。原因はわかってる。『火球』、『火線』に続く三枚目の火魔法だからか、要求魔力量が少し気にしないと行けない程度に増えてるから。
必要な魔力量が増えれば紙から受ける反発も増える。原因がわかっていても解決策なんてない。
だが、この程度なら『センの浄化』に比べれば月とすっぽん。比較対象にならない。うまくなだめすかし、強引に制圧しながらペンを進めて…、完成だ。
「四季、一発行く?」
「いえ、アイリちゃんが膠着させてくれています」
アイリは俺らの前で縦横無尽に鎌を振るってくれている。QBから打ち出される太い針をうまく鎌で引っかけ、放り投げる。鎌のサイズ調整もうまくあわせて、効率的に酸を散らしてくれている。その様子も危なげなく見ていられる。
「手札を増やすか」
「お願いします」
心得た。この紙は…土か。安直に『岩矢』でいいだろう。『岩槍』、『岩弾』より威力はないだろうが、その分、投射量に長けた魔法。
こっちも土というよりは、岩が三枚目だからかちょっと面倒くさい。強引に押し通るが。よし、行けた。
次に行く前に現状の再確認。
「ブルッ!」
前をみたらセンがジャンプして、飛んできた針を前足で地面にたたき落としているところ。思いっきり針が纏っていた酸がかかっているはずなのだけど、何故か大丈夫そう。
蹄が強いのか?謎。だが、余裕がありそうなときにやっちゃ駄目なことはしないだろう。アイリもまだまだ安心してみてられる。まだ行ける。
次にいこう。この紙は火か?……安直に『ファイヤーボール』で。
ほんのちょっとだけ、カタカナにしたら魔力消費量が減らないかなと期待したが…、駄目か。魔力量要求の増大からは逃れられない。
さらに要求魔力量が増えた。ついでに抵抗も。四季と一緒に頑張っているのに、何故四季から貰った紙はこうも書きにくいのだろう。…まぁ、単純に魔力の反発とかの関係なのだろうが。
時たま妙に馴染む瞬間がある。そのときは普通の紙以上に書きやすい…というより、俺の書きたい字を書くのを補佐するように紙がペン先を滑らせてくれる。ずっとこうならやりやすいのに…!
完成。前を確認…しても状況に変化なし。アイリは鎌を振り回し、センは駆け回って針を落としている。四季が動いた様子もない。
まだ行けそうだが、
「ビィィイイイイ!」
ちょっと考えてる間に状況が変わった。これ以上は無理だ。拮抗状態に耐えきれなくなったかビィが突進しながら酸を吐いてくるようになった。
「…お父さん!お母さん!」
だけじゃない!魔力を足と腕に全力で回して、『身体強化』。咄嗟に四季を抱き上げ、後ろに飛び跳ねる。さらに、横へ跳ね、連続で放たれるさきよりも強力になった針を回避。まだまだ飛んでくる針を前へ進んで避けながら、
「「『『岩槍』』!」」
太い槍を召喚。真っ向から針を打ち破る。強力になってもまだこちらのが強いか。とりあえず、次の針が落ちてくる前に四季を下ろす。
「ごめん」
「いえ、大丈夫です。それより、明確に私達を狙ってきましたね」
「だな。誰がリーダーかわかってるんだろう」
誰がリーダーか判別できて、かつ、頭を取ろうと考えられる蜂。今までも厄介だったが、もっと厄介だ。少なくとも考える頭があるってことになる。
「それに無慈悲ときた」
「割と効果的なのがなんとも言えませんがね」
降りてくるビィをQBの針が貫通する。針自体が纏う液量に、さらにビィが持っていた液量がプラスされて落ちてくる。これでは先ほどのように真っ向から受け止めることは出来ない。針を防いでいる間に酸がかかってしまう。
センやアイリも纏う酸の量が増えた針の扱いには少しばかり苦戦して…ないな。狙われていないが、攻撃が届かない、俺らを援護しようにも避け切れているから邪魔になってしまうためにどう動いたら良いか困っているっぽい。
ほんと、いい手ではある。
「とはいえ、完全に良い方法というわけではないのですが。」
「だね。行くよ」
さっき作った紙を四季と合わせた手で握り混む。多めに魔力を注いで、
「「『『花火』』!」」
紙から一発放つ。間を置かずにさらにもう一発!狙いはQBではなく、ビィ。特徴的なひゅるひゅるという音も立てず、そこそこの早さで飛んで行く球体は、酸を蒸発させながら群れの中へと飛び込んでゆく。
威力を求めて放たれた魔法。だから、あの球は火薬の塊のようなもの。故に花を冠する日の芸術が描くは紅蓮の破壊。
花火の持つ優雅さなどそこにはなく、暴力的な殺意が降りてきていたビィをまとめて呑み込む。炸裂した火の影響で酸は全て蒸発。炸裂時に打ち出されていたQBの針も爆発でひしゃげ、あさっての方向に落ちていき、こちらには何も影響がない。
『花火』だからか、未だに空中に紅蓮の華が咲き誇り、QB達を見れない。が、爆風を抜けてくる針でだいたいの位置は予想が付く。お返しだ。注いだ魔力で槍を太く、頑丈に。かつ、素早く打ち出せるようにして…、『岩槍』!
爆破の影響が弱まってきたのか、こちらに落ちてきた針と正面衝突。瞬間的に破壊し、火の海に飛び込み、華を纏う風で消し去っていく。
「ビィィィイイイ」
ちょっと遅かったか?飛翔する槍に気づかれたっぽい。こっちからはまだ見え…あぁ、見えた。砕けているビィの破片からして、やつらが盾になって無理矢理回避時間を稼いだか。
だが構わん。命の危険にQBが慣れておらずめちゃくちゃな命令を出したのか、ビィがQBの危機に自発的に助けに入ったのかは知らないが、隊列がグチャグチャ。一気に落ちろ。
「「『『岩矢』』!」」
三度連続発動。これ以上は使ってしまうと消えてしまう。許される最大限。
たった三度だが、矢だ。威力は槍、弾ほどなくとも、大量に出る。それが三度。QBでも傷が付く矢が空を茶色く染め、空を駆けていく。
「…お父さん。お母さん。わたしを飛ばして。それで決められる」
は?え…?
「…いいから早く。着地は出来る。上へ飛ばして。わたしが斬る。魔法も撃って貰って構わない」
正気?まさかここで…、
「…死ぬつもりは毛頭ない。かなり疲弊しているでしょ?これ以上はマズい」
疲弊しているのは事実。後、3割ほど。だが、ここで…、
「…矢でビィはほぼ残らない。逃げられちゃうかもしれないよ?」
QBの逃走。確かに可能性はあるが、
「…早く」
わかった。わかったよ。飛ばすなら……『岩槍』の穂先を平坦に潰してしまえば良いか。飛ぶこの子を守るには、奴らの気を引けるように攻撃しまくる他ない。
「アイリ。アイリを持ち上げて投げたら、魔法を発動させる」
「それに乗っていって下さい。お守りに『ウォーターレーザー』と『旋風』を渡しておきます。どちらも一直線に水、風を出すものです」
「…ん」
ためらったせいで時間がない。あいつらが矢への対応で急いでいる内に…!
「行くよ。3, 2, 1」
アイリをリフト。最上段で手をスッと引いて、
「「『『岩槍』』!」」
先端を平坦にした槍を発射。速度と頑丈性はあげておいた。狙われない限り、問題ないはず。
位置関係から考えて、アイリを打ち上げても攻撃しても大丈夫。逆に言えば、アイリの攻撃が当たるように誘導しなければならないということだが。
「「『『岩矢』』!『『岩槍』』!」」
結構高度が上がっているQBを元の位置に押し戻すように弾幕を。これでこの二つは消えた。
あぁ、やっぱり馬鹿じゃない。追加の槍に押し戻されつつも、当たりそうな部分の弾幕だけ集中的に針とビィを打ち込んで破壊。下層の矢も同様に無力化して、俺らを殺しに来た。
ビィより先に針が来て、それを避けている間にビィと針が来る。
「「『『花火』』!」」
最後の一発。赤一色で構成された華が全て巻き込み咲き誇る。
「ビィィイイ!」
!
「ブルルッ!」
「やらせない!」とばかりに鳴いたセンが、突如早くなった針を撃墜。
「ブルッ!」
「「了解」」
あの速度は徒歩では避けられない。ファイルで受けたとしてものけぞってしまうだろう。素直に乗せて貰って走って避ける!
「ビィィイイ!」
怒っているのかこちらめがけて針を大量に打ち出すQB。巣の蒸し焼きと、連続攻撃の影響か、見える範囲にビィはいない。もはや後先考えていないのか、さっきクラスの速度を持った針を連打しながらQBが降下。
センに乗っていなければどうしようもなかっただろう。そう思えるほど激しく、鋭い攻撃。だが、センのおかげでかすりはしても、致命傷にはならない。
完全に注意をこちらに向けたQB。奴に無言で叩きつけられる鎌。位置はよくなかったはずだが、うまく調整してくれたらしいアイリの一撃は、速度が乗っていることもあってか、滑らかに頭と胴を切り離す。
さらにもう一撃。心臓のあたりを真っ二つにし、腕を突っ込む。探るようにかき混ぜると、引きちぎるように石を取り出す。たぶん魔石。だけど…何か嫌な感じがする。
上空のアイリは念には念をとばかりにQBの三パーツを『旋風』でバラバラに。これで片は付いた。後はアイリの回しゅ…、
「…危ないから近づかないで!」
え。万が一の時のサポートに入れるように近づいておきたいのだけど…!
一瞬、歩を止めたセンを一瞥すると、
「…『ウォーターレーザー』」
魔法を発射。紙が消えて水流が地面に向けて打ち出される。
あぁ。それの打ち出す反動で勢いを殺すのね。近づいたら巻き込まれるから来ないで…ね。でも、
「セン。万一の時に備えていつでも走れるようにしておいて」
「ブルッ!」
「もちろん!」と応えてくれるセン。ありがとね。
じっくり降りてくるアイリ。かなり高いところまで飛んでいったから、まだ着かない。ビルの10階くらいの高さはまだありそうだけど…。ッ!
「「セン!」」
「ブルッ!」
俺らが言うのが早いか、センが駆け出すのが早いか、アイリが放つ魔法の効果がなくなった瞬間、センが駆け出す。
結構近いから十分…って、何故に微妙に蛇行するの。あぁ。走りやすいところを走りつつ、タイミングを見計らってくれてるのね。
かなり近づいたところでセンが飛ぶ。最高到達点に達し、少し降下が始まったところでちょうど、アイリが俺の腕の中へ。
『身体強化』をしつつ、キャッチの瞬間、腕を下げる。そして速攻で『回復』。…ふぅ、何とかなった。
「………ありがとう」
「こちらこそありがとう」
「ですね。こちらこそありがとうございます。です」
わざわざ危ないことを提案して成し遂げてくれたんだから。でも、アイリが感謝の言葉を口にする前の長い間と、複雑そうな顔。あれは一体どういう意味なんだろう?
助けは要らないっていったのに助けられただとか、結局勢いを殺すのに俺らの魔法を使ってしまっただとか、そういう訳では無さそうなのだが。
「…二人はめざといね」
少し不満そうに言うアイリ。アイリが気にかかっているであろう部分はわからないのだけどね。
「…あ。そうだ。魔石」
「「見せて」」
「…ん」
何か変な感じがしたから見ておきたい…のだけど、あれ?
差し出された魔石は綺麗なもの。どこにも変な感じがない。…見間違い?
「四季」「習君」
声がかぶった。振り返って四季の顔を見て判断する限り、要件は同じっぽい。
「アイリ。アイリは何か見えた?」
「…一応、足にセンの鎖と同じものが」
まじか。となると、ビイとセンを作った奴は同じ……って、あぁ!
「ごめん、セン!降りる!」
アイリをセンの上ではなく、大地に降ろす。それから俺と四季も一度降りる。
「ブルル…」
「何で…」って?あれぇ?
「足は平気なの?」
「ブルッ!」
「平気!」と。マジで?足を使って針を沈めたり、その足で俺らを走り回ったりしてたのに?
いや、まぁ、もし怪我をしていたとしても、既にアイリを受け止めたときの『回復』で治りきってしまったのか?
わからない。でも、念のために確認しとこう。馬にとって足は大切だ。いや、これは競走馬だったか?まぁいい。
見せて貰ったセンの足は綺麗なもの。白い毛並みが少し泥に汚れ、乱れているくらい。他に損傷は見られない。一番酷使していた右前足を持ち上げさせてもらって、蹄をなめ回すように見せて貰っても、傷一つすらないつやつやの状態。
「大丈夫そうだね」
「ブルルルッ」
「そりゃそーだよ」って?
「ブルル、ブルルルン、ブルルルルッ、ブルルルッ!」
「『走ってる、さいちゅーに、駄目になったら、危ないー!』…って?」
確かにそうだ。針が飛んでくる最中に倒れられると回避しきれなくなる可能性があるし、アイリを受け止めて着地するときに崩れられたら大惨事。
「ブルルルー、ブルルッ!」
「『というわけでー、乗ってー!』てすか」
何がというわけなのか。
「乗って欲しいのはわかったけど、」
「片付けが必要でしょうから…。ねぇ、アイリちゃん?」
「…荷物は?」
「「あ」」
蜂に襲われて放置したままだ。日本でもヤバいのにここは異世界。もっとヤバい。
「「セン!」」
前言撤回!急いで騎乗。無言で抱き上げられる体勢になってくれているアイリも乗せて、出発!
戦いの余波で森だというのに、俺らがいたところからここまで木がなぎ倒されていてかなり見通しが良い。だが、ビィ達の酸が地面を溶かして穴を作っている。路面状況は最悪、しかし、センはそれを難なく回避していく。
センを持ってしても三人乗りの最高速には到達できない。最高速のおよそ半分くらいだろうか。それでも十分早いが。
よし、見えた!
「まだ残ってる!」
「それは重畳です。人はいますか?」
「今、見える限りだといない」
よし。誰にも見られずに回収出来る。人が居たら自分のものであっても、自分のものって証明しないといけないかもしれない。それは非常に面倒くさい。
到着。さっさと片付けて、またあの穴のそばに行かなくては。
荷物は誰にも触れられていないのかそのまま。食べたすぐ後だったけど、洗えるものは洗っていたから洗わなきゃならないお皿はそう残ってない。出しっぱなしだったお皿を洗って鞄へ。さぁ、あっちへ戻…ん?足音?
音は街道の方からしている。なんとなく厄介ごとの臭いがするけど…。
休憩所っぽいところがめちゃくちゃになっていて、そこから逃げるように出発する馬の影。それを見られる方が面倒くさそう。諦めて片付けをしながら待つか。
「…終わったよ」
終わったのね。だったら…、あぁ。待つ必要もなく来たね。
「!あの、周囲がものすごく荒れているのですが…、巻き込まれはしておられませんか?」
現われたのは二騎。街道からは見にくかったのか、一瞬驚いたようだけど、この惨状を見てそう聞いてくれる人ってことは、この人はいい人なのだろう。
「巻き込まれはしましたが無事ですね」
ぐちゃぐちゃにした原因の一つは間違いなく俺らなのだけど。それをおくびにも出さず言い切る。
「それはよかった!おっと。馬上より失礼いたします。私はフーライナ第一騎士団長『アレム=ルジアノフ』と申します」
「そしてわたくしが、フーライナ第一騎士団副団長『フランソーネ=ルジアノフ』でございます」
二騎並んで優雅に頭を下げる二人。先に挨拶してくださった団長さんはキリッと凜々しい、少しキツめですらっとした美人さん。次に挨拶してくださった副団長さんは笑顔が似合うすらっとした美人さんだ。
女性二人だけで大丈夫なのか多少心配ではあるけれど、フーライナ第一騎士団のお偉方なのだから、部下はその辺りにいるんだろう。
「お恥ずかしながら、皆様のお察しの通りです」
「わたくし達は夫婦ですの!」
嬉しそうにアレムさんの手を取るフランソーネさんと、恥ずかしそうに頬を掻くアレムさん。
……ごめんなさい。全く察せてないです。というか、アレムさんを女性だと思ってました。




