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1話 華山 焉武(IPGの単語説明集No.1〜3)

他の僕の小説も同じですが、個人的に暇な時に見てもらえるように、1話1話の文字数は約2000文字ぐらいにしています。因みに2話からは3000文字にしてあります。もしそれでも短いなと思った方は、感想の方で「文字数増やした方が良いよ」などのコメントをください。普通な小説の感想でも構いません。


現在5話まで書き溜めております。


因みに最後の後書きにて、キャラのプロフィールやIPGの世界の単語の説明もしますのでぜひ見てくださいね。

右目の色が赤色の少年の華山カヤマ 焉武エンブ。過去に小学生や中学生時代は目の色で虐められる事があったが、最近無くなってきた。今は高校に行っては勉強し、家に帰ってはバイトをしに行き、また家に帰ってきては風呂に入り寝る。その繰り返しだった。

TVを見ると、IPGと呼ばれる組織が出ていた。彼らは国際平和守護組織(International Peace Guardians)で、通称IPGと呼ばれている。活動内容はなんらかの原因で異能力を持ち、テロなどの犯罪行為に及ぶenemyと呼ばれる者達を逮捕。または緊急時に限りその場で殺害する。彼らもまた能力はバラバラだが異能力者である。

『今日も銀行を襲っていたenemyをIPGの方が逮捕しました。enemyはそのまま専用の刑務所へ連れて行かれたようです』

「IPGか…」

「どうしたのよ。焉武」

「俺も何か異能力持っていれば、こんなに退屈な生活じゃないのかなぁって思って…」

「まぁ俺達は何の変哲もない普通の人間だからな。お前は学校に行って勉強して、数年後には会社で働く。大体皆そんなもんさ。ああいう人達が特別なんだよ」

「それは分かってるんだけどさ…」

目の前のご飯を頬張りながらTVを観た。自分の持つ力で無力な人間を救う。焉武はそんな彼らに憧れていた。

(俺もあんな能力待ってたらな…。目の前で危ない目に遭ってる人を助けたりするんだろうか…)

毎日のようにそんな事を考える。

『続いては、最近起こっている行方不明の件ですが、こちらenemyがやはり原因というふうに見て間違いないのでしょうか?』

『そうですね。我々IPGも現在急いで事件の解明に努めておりますが、まだ尻尾は掴めていません。しかしenemyが関係している事は、確定していると考えて良いでしょう』

「行方不明事件か…」

「物騒よね。しかも最近増えてるって言うじゃない」

怖い怖いと言って、お茶を机の上に置いた。

「父さんはこんな事件があっても、仕事に行くのか?」

「あぁ。会社が休みと言わない限り、生活の事も考えて働くしかないな」

「大丈夫なのか?行方不明者には年齢は関係ないって聞いたよ。もしかしたら父さんも事件に巻き込まれるかも…」

「そうだな。だが俺達が気にしたってどうしようもない。警察やIPGが何とかしてくれるのを祈るしかない。俺達はただの人間なんだから」

「…」

「良い?焉武」

「ん?」

母親が横に座って話しかけてきた。

「もし私達がenemyとかいう、ミュータントの犯罪者に捕まったとしても、絶対に自分の身を守る為に行動して!お願いよ」

「急になんだよ母さん」

「こんな世の中だ。いつ俺達が襲われてもおかしくない。IPGという新しい組織が出来て、少しは安全になったかもしれんが、ミュータントが現れてから犯罪率が多くなっている。俺達はお前に生きて欲しいから。だからお願いしているんだ」

「そんな事言うなら父さんも母さんもだよ。もし俺が誘拐とかされても、身代金なんて払わなくても良いからな。見殺しにしてくれたって構わないからな?」

焉武は両親に笑顔でそう言った。自分が原因で家族を危険に晒したくない。その想いは家族全員同じだった。


ーーーーーーーーーー


翌日


学校に向かって歩いていた。いつもの道を曲がり目の前に学校が見えてきた。すると突然男の人が後ろから吹っ飛んできた。

「ぐっ…」

その人はどう観ても重傷だった。

「だ…大丈夫ですか…?」

近寄ろうとするとその人は手を前に出して

「来るな!!早く離れ…」

その瞬間その男性の首が落ちた。目の前で人の生首が落とされ、頸動脈からの血飛沫がもろにかかった。

「なっ!?」

「IPGの奴らも大した事ねぇな…」

さっきの男性の首を斬り落とした斧を持った巨体の男が、こちらを見てきた。

「なっ…何を…」

「お前はただの人間か…」

男は腰を抜かしている焉武をゴミを見るかの様な目で見て

「安心しろ。お前には興味無い」

そう言うと斧に付いた血を布で拭いて、振り返って歩き始めた。目の前には先程の男の発言からしてIPGの人であろう死体が転がっていた。あの男はなんの処理もせず、その場から去っていった。

「駄目だ…足が動かない…」

目の前で首が斬り落とされる瞬間を初めて見た焉武は恐怖から、全く動けなくなってしまっていた。

「くそ…死体の処理くらいはしてくれよ…」

するとあの男がスマホを耳にかざし、焉武の顔を見てきた。

「目の色が赤色…?それがどうした?…男子高校生だと?」

すると男がこちらを見てきた。

「なんの話を…目の色が赤色だと…」

焉武は自分の右目の色が赤色である事を考えた。身震いを感じた焉武は、すぐにその場から逃げようとした。しかし先程の光景を見た時の恐怖が残っており、体が動かなくなってしまった。

「目の前に居る。殺したらダメなんだな。分かった。生きて連れて行こう。だが報酬は追加料金だぞ。あと俺の能力は肉体強化だが、改造させてもらったばかりの体だ。完全には使いこなせていないんだから、もし殺しても文句言うなよ」

スマホをプツリと切って、焉武に話しかけてきた。

「すまんな。興味無いとは言ったが、お前に少しばかり用事が出来た。なぁに。殺しはしない。ただ…少し眠ってもらう事にはなるがな…」

「くそっ!!」

急いで動かなかった足を無理矢理動かし、産まれたばかりの子鹿が立ち上がる時のレベルで、震えてはいるがとにかく走った。そして遠回りにはなるが、とにかく住宅地に入り、曲がり角を曲がり、自分の高校へと向かった。


(とにかく学校の中に入れば、奴も一旦俺を追いかけるのをやめるはずだ!!そこまで大事にしたら、IPGが奴を捕まえるだろうし…)

しかしあの死体が頭をよぎった。

(あの男性はIPGのメンバーだったとすると、奴はIPGの人間でも捕らえるのは困難ではないのか?だとしたら、自分は逃げられなくて、結局あの男に捕まってしまうんじゃないのか!?)

そう考えていると、目の前に大きな物が降ってきた。あの男だった。

「そう逃げるな。疲れるだけだよ」

「なっ!!」

「一般人が異能力者から逃げ切れると思うなよ!」

男が拳を握り締め、焉武の顔面を殴った。

「うぐぁ!」(嘘…だろ…死ぬのか……俺…)

バタンッとその場で倒れて気絶した。

「ったく。加減が苦手なんだよ俺は…」

口と鼻から血を流して、気を失ってる焉武の心臓に手を当てて

「よしまだ生きてるな」

焉武を担ぎ、男はその依頼主の居る建物へ向かった。

〜IPGの世界の単語集〜


No.1

国際平和守護組織(International Peace Guardians)

2025年にenemyから世界を守る為に開設された組織。7、8割がミュータントであるが、中には異能力を持たない人間もいる。その者達は科学などで貢献している。しかしそれでもミュータント自体を嫌がっている人間からは、まだ信頼されていない部分もあり、この組織を反対する者も居る。


ーーーーーーーーーー

No.2

enemy

犯罪者の中でも危険な特別危険犯罪者に分類される。単独行動をしている者が殆どだが、最近は組織化されて集団でテロなどを起こしているのではないかと考えられている。2020年にミュータントが現れてから、世界的にミュータントが増えていき、それに比例してenemyの数も増えている。それに対抗する為にIPGが開設された。


ーーーーーーーーーー


No.3

ミュータント

異能力を持つ生き物のこと。多くは異能力を持った人間のことを言うが、異能力を持つ動物も居る。IPGは半分以上がミュータントである。しかしミュータントが現れてから、犯罪率も上がった為、ミュータントへの差別もあり、IPGを批判する人間も中には居る。

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