七、
さぁ~て。
ふう、と不気味な笑みを浮かべていすにどすんと体を任せる。
重力が、身体を支えようと無駄な抵抗をするクッションに勝る。
窓枠で切り取られた四角い景色は、どろどろと赤黒く染まっていく。少しすれば、この画も真っ黒になる。
そう、今後の世界のように。
朝も訪れず、光が差すことが二度とない世界。
予想外に開催されることとなった学園祭は、何事もなく無事に終わった。
開催目的もほぼ達成し、あいつらは安心しているだろう。
学園内は前より明るく見える。“影”としては眩しいくらいだ。
ふふふ。
光が多ければ多いほど、強ければ強いほど、“影”も濃くなり深くなり、存在が確立する。
祭りの騒がしさに私の存在は薄れてきている。
そこにできた隙。それこそ私の好む場所。
あいつらも意識はしているが、私の存在に対して油断ができている。
突然の出来事に、対応できるかな?
いや、慌てふためく姿が目に浮かぶ。実際に見られたらどんなに快感だろう。
祭りの後、図らずも良い情報が入ってきた。えさとしてうまく動いてくれるよう誘導しよう。
次の私の計画も完璧だ。これで邪魔者の排除も期待できる。
次の舞台はあいつらに宣言したとおり、土の領だ。
さて、どう策を立ててくるかな。愉しみだ。
にやり。
ぐにゃりと口元が歪む。
窓枠の中の画は、黒く塗りつぶされていた。




