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九、
面白いことになってきた。
これは、今後のやりがいがある。
姿を現して、自分の存在と恐ろしさは学園全体に広まっている。
予想外の展開がまたあったが、非能力者も巻き込めた。混乱はどんどん大きくなるだろう。
楽しみだ。
くくっ
“影”の口から不気味な嗤い漏れる。
周りにいるやつらは思った以上に操りにくいが、思った以上に騙しやすい。
少し予定外があるほうが、ちょうどいいスパイスになる。
でも、邪魔者には早めに退散してもらわないといけないな。
次のターゲットは土の領と宣言してしまったし、私を止めようと必死になっている者は、皆、邪魔だ。
混沌は始まっている。
二種類の人間と、人間ならざるものと、すべてを巻き込んだ暗い闇が、足音を立てずにひっそりと近づいているのを“影”は実感していた。
この大嫌いな世界を、痛めつけてやろう。
私と同じ気持ちを、味わせてやろう。
考えるだけで、ぞくぞくする。
最近は、あいつらが攻撃してくるのさえ楽しい。
もう我慢しない。
皆、少しずつ、暗い闇の中へ引きずり込んでやろう。
その間は、私は首謀者であり、傍観者だ。
私は“影”。
気付かないうちに、少しずつ、おまえたちが苦しむ姿を見ているよ。




