36/163
六、
あーあ。
暗い闇の中に、落胆の声が響く。
あいつには入れないや。
まさかあんなに強い結びつきがあるなんて、正直意外だわ。ちょっとつつけばあっさり崩れるかと思ってたのに。
ちっ
舌打ちがまた闇に響く。
まぁ、あいつはそれなりに仕事してくれたし、よしとするか。予定外のことはあったけど、私の存在は知らしめることができたのだ。
あいつに入れないとなると、今度は別方面からアピールしてみるか。うん、それも面白いかもしれない。
ふふふ……
歪んだ嗤いが闇に吸い込まれていく。
それに、あいつは使えるかもしれない。これからよく観察してみるとするか。目的達成のための生贄にはちょうどいい。
私の計画はまだ始まったばかり。気を引き締めていくとしよう。
次のターゲットは……あそこだな。
さて、どうに仕掛けるか。考えるだけでわくわくする。
ふはははは……
私は“影”。
いつもおまえたちの傍に潜んでいる。




