第七話 待ち伏せ
「やっと着いたか」
西の町
「すみません。ここに一泊させてください」
「はいはい。三人ね。はい、カギ」
「ありがとうございます」
「ここか・・きれいだな」
俺たちは部屋に入った
「よ、よし・・きゅ、休憩しようぜ・・・」
「つ、疲れたぁ・・・」
「・・何言ってんだ?」
「え?」
「外に俺を待ち伏せしてた奴がいる」
俺は窓の外を見て言った
「ま、まさか・・・」
「二人が来なくても俺は行く」
「(カイト・・・)何言ってんの?私たち仲間じゃない。私も行くわ」
「な、二人とも行くなら俺も行くぞ」
「よぉ。待たせたな」
「・・・覚悟!」
「待て待て。こんな所で何て戦いたくないね。町が半壊する」
「・・うむ。では町を出て・・だな?」
「あぁ!」
「いいだろう」
「・・ここでいいな」
「あぁ」
「では・・行くぞ!!」
「遅い!!火魔法・火炎放射!!」
「水盾」
「雷魔法・稲妻落とし!!」
「大地盾」
「水魔法・水弾丸!!」
「雷盾」
な・・・
全部ふさがれた・・・
「次はこちらだな・・・」
「・・ハッ!何も起きないじゃ・・・」
「くはッ!」
「がッ!!」
「・・レイ!?バルト!?どうし・・ぐがッ!!」
・・・・
な、何なんだ・・・
「何・・を・・した・・・」
「見えなかったか?我が刃」
「やい・・ば・・?」
「我が太刀・・我の魔法は剣魔法。刃を操る魔法だ」
刃を操る・・・
なるほどな・・・
「みん・・な・・・」
「気絶しているだけだ。・・しかし・・これほどまでに弱いとは・・・」
「・・・悪いけど・・俺はあきらめが悪いんだよ」
「ん?」
「恐竜魔法・アロ!!」
ぐ・・ぎ・・・
ぐがあぁぁぁああぁあぁ!!
「・・過去に使われた魔法・・・忘れられた魔法か・・しかし・・操れるのか?」
「だまれぇ!!」
「龍魔法・炎」
・・炎のドラゴン!?
なら、叩き落すまでだ!!
「がぁーーッ!!」
「その体では追いつけまい」
「ぐがぁーーーー!!」
・・・確かにこれでは・・・
なら
「古代魔法・サーベル!!」
「古代の魔法だと・・お前には使えぬ」
「ぐるぁーーーッ!!」
「何!?」
「へッ!どうやら恐竜魔法と一緒に憶えてたみたいだな」
古代の魔法・・・
古代生息していた生き物になれるのか
「言っておくがサーベルタイガーは意外と速ぇんだぜぇ?」
「ぐぅ・・・(不覚だった・・こやつがこんなに魔法を使えるとは・・・)」
「ぐるぁーーーッ!!」
「フッ・・・」
!?
!!これは火薬のにおい!!!
「爆破!!」
どごんーーーッ!!
「ん・・・・・バルト・・君?」
「ぐ・・・・レイ・・・大丈夫か?」
「な、何とか・・・あれ・・カイト?」
「・・やっと目が覚めたか。その男なら死んだ」
「・・え・・うそ・・でしょ?・・カイト?」
「そんな簡単に死ぬような奴じゃ・・・」
「・・次はお前たちの始末だ」
・・待て・・コラ・・・
「・・・・おい・・勝手に人を死なすなよ」
「!?」
「カイト!」
ふぅ・・・
危ねぇ、危ねぇ
「な、なぜだ!?爆破は直撃したはず・・なぜ!?」
「古代魔法でグリプトドンって言う古代の頑丈な甲羅を持ったアルマジロになってた」
「な・・・(何て奴だ・・あの数秒と無い中魔法を使ったと言うのか・・・)」
「さてと・・じゃあ・・古代魔法・サーベル!!」
「(早い!!)」
「ぐるぁーーッ!!」
「水盾」
「がーーーッ!!」
バシャッ!
「(突っ込んできやがる!)・・なら雷盾」
「ウォーーーッ!!!」
「(な・・躊躇無く突っ込んで来やがった・・・)」
「ぐがががッ!!」
ビリリリッ!!
「ぐ・・恐竜魔法・ロウリンハノ!!」
「な!?」
「ぐがーーーッ!!」
「ぐ・・がはッ!!」
「やっと捕まえたぞ・・その首噛み切ってやる!!がーーーッ!!」
「チッ!(この傷・・かなり深いな・・・)光魔法・目くらまし!」
パァーーーーッ
あたり一帯が真っ白の光に包まれた
「が・・ッ!目が・・・」
「ぅ・・・」
「ぐぅ・・・」
「・・やっと見えるように・・・チッ!逃げられた」
「どうするの?」
「・・においを追えば場所はわかるが・・もう遠くに行っちまってるよ」
「そう・・・」
「しかし・・その前にやばいのはカイトだ」
「目が・・目がぁ・・!」
「カイト!?」
「こいつはまともに喰らっちまった・・・回復に時間が掛かりすぎる」
目の前が真っ白だ・・・
くそぉ・・・
「カイト・・今直すから・・治癒魔法・目の再生!!」
「ぐ・・ぅ・・・・・・」
「カイト・・大丈夫?」
「・・・あぁ・・ありがとう・・見えるようになった」
「よかったぁ・・・」
・・・くそッ!
「悪い・・逃がしちまった」
「何で謝るんだよ。仕方ないだろ、あれは」
「目をくらませられたらね・・・」
「・・腹減ったな。町に戻って飯にしようぜ」
「あぁ!」
「・・クスッ」
「どうした?レイ」
「ううん。なんでもないよ(カイト・・無理しちゃって・・本当はまだ悔しいくせに・・・)」
第七話 終わり