第五話 新たな仲間
「・・ここは町か?」
「・・そうみたいだね」
俺たちが来たのは西にある町
ここはいろいろな商売をやっている
市場みたいな物だ
「俺ちょっと見たいところあるから」
「え?じゃあ私も・・・」
「いや。レイは今日泊まれる所を探しといてくれ」
「・・・うん。わかった」
「じゃああとで」
動物魔法・チーター
「・・・・お、あったあった。ここらへんは向こうと変わらねぇな。ごめんください」
「すみません。ここに一泊させてください」
「はい。一泊だね。お一人かい?」
「あ、いえ。もう一人・・・」
「よぉ、レイ。ここにいたか」
「じゃあお二人だね」
「なぁ、おばさん」
「なんだい?」
「この町はえらい静かだな。なんつーか・・平和すぎ」
「あぁ。ここには盗賊や暴走族が来ないからね」
盗賊や暴走族が来ない?
「どうして?」
「ここには昔から神がいるって噂があるからさ。この町で悪さをすると天罰があるっていう噂が」
「神?そんなのいるのか?」
「噂だよ、噂。誰が作ったんだか・・・」
「噂か・・・」
「部屋は上だよ。名前で探せばすぐわかる。ごゆっくり」
・・部屋に名前?
・・・希望?
「部屋は・・ここか」
「希望・・なんかいい名前だね」
「あぁ。そうだな」
「・・ねぇ、カイト。どうして私の場所がわかったの?」
「ん?あぁ・・犬の嗅覚は人の倍以上」
「変身の魔法ね?」
「そういう事」
次の日
「さて行くか」
「うん。どこ行く?」
「そりゃ西だろ。西に白虎がいるんだから」
「でも方角わかるの?」
「あぁ。方位磁石作ったからな」
「???」
「方角がわかる機械だ」
「へぇー、すごーい」
科学には本当に無知だな・・・
「行こうぜ」
「うん」
そして俺らが民宿を出ると
「・・暴走族!?」
「よぉ、お前ら。この町は我らがいただく。文句のある奴は・・死刑だ」
「何だあいつら!!」
「カイト!?」
「おい!てめぇら!!人の町勝手にいただいてんじゃねぇぞ、コラ!!」
・・あいつ誰だ?
「(カイトが行く前に言った・・・)」
「お前文句あるのか?じゃあ死刑だ。殺っちまえ!!」
「悪いけど俺はここの住人じゃない。だが・・勝手に決め付けんのはよくねぇ!!」
「ほざけ!!」
「雷魔法・稲妻落とし!!」
「ギャーーーーッ!!」
シュゥ・・・
こ、焦げた・・・
!!
ヤバイ!!
「後ろにもいるぞ!!」
「何!?」
「死ねぇ!!」
動物魔法・ゴリラ!!
「どらぁ!!」
「がはッ!!」
「てめ後ろも気にしろ!!」
「後ろだけと思うな!!」
「水魔法・水弾丸!」
「ぐぉッ!!」
「上も気にしてよ!!」
レイに助けられちまったな
「あんたら何してんだ、俺に任せろ!!」
「火魔法・炎大蛇!!」
「シャーーーーーッ!」
「行けぇ!!」
「がッ!く、苦しい・・・」
「お前だけじゃ不安なんだよ」
「てか誰だ!?」
「説明はあと。水魔法・水縛り!」
「ぶくッ!?」
チィ・・どっから湧いてきやがる
「面倒だ!みんな俺の後ろに行け!!」
「命令すんな!」
「恐竜魔法・・・」
「!!みんな下がって!!死んじゃうわよ!!」
「ティラノ!!」
・・ぐぁああぁあぁあぁぁ!!!
「ぐおーーーーーッ!!!」
「な、何だ!?」
「肉ーーッ!!」
「!?」
「てめぇら俺の食事だ!!」
「う、うわーーーーッ!!」
「逃げろーーーーッ!!」
「・・ふぅ・・・!!」
ヤバイ・・・
意識が・・・
「カイト?大丈夫?」
「・・・フォ、姿魔法・犬」
「うわっ!」
・・まだ・・肉食の本能が・・・
「・・はぁ・・はぁ・・はぁ・・完全じゃないな・・・意思のコントロール・・・」
「・・大丈夫・・絶対できるようになるから」
「・・ありがとう・・・」
・・本能が・・消えていく・・・
「てめぇら・・いったい何もんだ?」
「俺らは旅の者だ。行くぞレイ・・・」
「うん」
「ねぇ、もう一泊してこうよ」
「いやだめだ」
「何で?」
「・・・」
グイッ
俺はレイの肩を抱き寄せた
「カイト?」
「俺たちは追われてる」
俺はレイに耳打ちをした
「・・いつから?」
「昨日俺たちがあの町に入る前」
「どうするの?」
「そりゃもちろん・・歓迎してやろうぜ!!」
動物魔法・ゴリラの腕
「そこにいるのはわかってんだ!!」
「チッ!ばれていたか。龍魔法・水」
「龍魔法・雷」
水と雷のドラゴン!?
「喰らえ!!」
「火魔法・炎象!!」
「炎を盾に使うか」
「恐竜魔法・ケラト!!」
「はっ!そんな小さな体で何が出来・・・!?」
「悪いなケラトサウルスはジャンプ出来るんだよ」
しかも本物じゃないからな
炎でジャンプ力を上げたんだよ
「なッ!?」
「いただきます!!」
「ぐぁあ!!!」
「!!く、喰らえ!!水切り」
「恐竜魔法・スーパー!!」
ずぅん・・・
「な、何だこの大きさは!?」
「あごのチョップでも喰らってろ!!」
ズゴン!!
「がはッ!!」
「か、カイトー・・・それなにー?」
「こいつはスーパーサウルス。世界最大の恐竜だ」
「(すごい・・・)」
「姿魔法・虎」
ジュル・・・
「いただきます!!」
ガブガブガブガブ・・・
「すごい・・さすが虎・・・」
「・・ふぅ・・ごちそうさま」
「ねぇさっきのスーパー何とかって肉食?」
スーパーサウルスな
サウルス
「いや、スーパー何とかは草食。植物しか食わん」
「・・今の嫌み?」
「あぁ。精一杯の嫌み」
「(ひどい・・・)」
「それはそうと・・・動物魔法・チーター!!」
「カイト!?」
「そこで何してる!!」
ザザッ!
「ぅわッ!!やめろ!!」
「あ、あなたはさっきの・・・」
「ど、ども・・・」
「で?何してたんだ?」
「確かに勝手についてきた事は悪いと思うでも・・・開放してくれ!!」
俺は姿魔法でアミメニシキヘビになり雷男を縛っていた
「シャーーーーッ!!言うまで開放しねぇ!!」
「わかった!言う!お前らに好奇心を抱いて付いて行ったら戦ってる所を目撃した!それだけだ!」
「・・よし。いいだろう」
「・・ふぅ・・・って開放しろ!」
「じゃあ次・・姿魔法・ハブ」
「な!?」
「言っておくがハブに噛まれたら大量の毒が体に入る。いいな」
「はい・・・」
よろしい
「俺たちに持った好奇心って何だ」
「そんな事言うか!」
「死にたいのか?」
「!!・・・わかったよ・・・お前には何かこことは違う気配を感じた。彼女にはとても強い力を感じた。だから好奇心を抱いたんだ」
「・・・そうか」
シュルル・・・
「俺はカイト。戦闘用の魔法を使う。よろしく」
「私レイ。いろんな魔法を使えるの。主は水魔法。よろしくね」
「な・・?」
「何だ?自己紹介も出来ねぇのか?」
変な奴
「私たちもう仲間でしょ?」
「か、勝手に決めるな!!」
「どうせ付いて来るんだろ?だったら仲間になろうぜ」
「・・・・・(何て奴らだ・・しらねぇ俺を仲間にしようなんて・・・)」
「どうした?」
「俺はバルトだ。雷魔法使い。よろしくな!」
「よろしくね!」
「じゃあ西を目指して出発だぁ!」
第五話 終わり