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第一話 魔界へ

今日も何も面白い事なかったな・・・

学校に行っても勉強して他愛も無い話をするだけだった・・・

家帰るんもめんどい・・・

制服じゃなくてよかったかもな・・・

・・最近、人生はつまらないなぁ・・・

zzz・・・

『お主は何を求める』

「えっ・・・!?」

『お主にこちらの世界に来てほしい』

「だ、誰だ!」

『お主に世界を救ってほしいのだ』

「・・だ、誰だ!お前は!」

『扉は開いた。頼む・・世界を、救ってくれ』

「あぁーーーー!!・・なんだ夢か・・・」

変な夢だったな・・・

「待て待てー」

「ん?」

「捕まえられるもんなら捕まえてみろー」

「言ったなー!大地魔法(クレイマジック)!」

男の子がそう言った瞬間地面は盛り上がり壁が出来た

!?

な・・いきなり壁が・・・

「やったなー!植物魔法(プラントマジック)!」

「わっ!大地魔法(クレイマジック)土針(クレイニードル)!もぅ、危ないなぁー」

「あ、ごめーん!」

「え!?」

「・・よっと・・風魔法(ウィンドマジック)。早く乾いておくれよ」

・・・ど、どうなってんだ・・!?

俺はつい身を乗り出した

そして

「わーっ!!」

俺が小さい崖から落ちてしまった

「ッテー・・ん?そんなに痛くない・・・」

「君、大丈夫?」

「ん?」

「ほら」

同い年くらいの女の子が手を差し伸べてきた

「あ、ありがとう・・・」

「うーん・・怪我は無いみたいだね。あんなとこから落ちて痛かったでしょ」

「・・いや・・別に・・・」

特に強い痛みは無いな

「そう。よかった。あ、私はレイ」

「俺は乱舞(らんぶ)戎人(かいと)だ」

「ランブカイト・・・カイト君ね。よろしく」

「あぁ・・・」

俺は周りを見回した

・・・・・ここは・・さっきまで木陰(こかげ)で寝てたのに・・・

しかも俺のよく知ってる風景と全然違う・・・

「・・なぁ・・ここはどこなんだ?」

「どこって・・魔界に決まってるじゃない」

「魔界?」

「あなたもここに住んでるんでしょ?まさか。記憶喪失?」

「記憶喪失なら自分の名前すら知らねぇはずだ」

「そっか・・そうだよね」

こいつ馬鹿か?

「じゃあとりあえず家に来る?話聞かせてよ」

「あ、あぁ・・・」


「ただいまぁ」

「・・・お前独りで暮らしてるのか?」

「お前じゃない。私はレイだって。ちゃんと名前があるの!」

「・・悪かった。レイは独りでここに住んでるのか?」

「うん・・ちょっと前にね両親が一緒に出稼ぎに出てそれから戻ってこないの・・・」

・・悪い事聞いたかな・・・

「でももうすぐ帰ってくると思う。私はそう信じてるの」

・・強いな・・心が・・・

「で、カイト君・・・ねぇ呼び捨てでもいい?」

「あぁ。気にしない」

「わかった。カイトはどこから来たの?この近くの村?」

「あ、いや・・たぶんこことはまったく違う世界になる所から来た」

「・・それってもしかして人間界?」

・・人間界・・・

「まぁそうなるな」

「じゃ、じゃあこことは何か違うとこがあるの?」

「・・まぁ・・ん?ここには電子機器は無いんだな」

電気以外・・・

「あ、うん。魔界は魔法が発達してるの。まぁ、乗り物とか一部はあるけど」

「へぇー・・・だったらこれだな。俺らの世界では科学がずいぶんと進化してる。機械だらけだよ」

「・・やっぱり人間界から来たんだぁ・・・」

「俺たちはみんな科学にばかり頼りすぎてるけど」

でも俺はこういう自然の暮らししたいな

「私そういう生活あこがれちゃうなぁ」

「何で」

「だって・・いちいち火を(おこ)さなくていいし、洗濯だって冷たい水に触らなくていいんでしょ?いいなぁ」

そうでもないけど・・・・

「なぁ今度はこの世界の事教えてくれよ」

「魔界の事?うん、いいよ。ここは魔法世界略して魔界って言うの。ここではほとんどの人が魔法を使いそして魔法と共に生活をするの。魔法は私たちの生活を支えてくれる」

「つまり魔法と人は互いに必要なんだな」

「そう。・・これはお婆ちゃんから聞いたんだけど。人間から来た人は不思議な力を使って私たちの世界を救ってくれるって。その不思議な力がわからないんだけどね・・・」

不思議な力・・・

こっちで言うと・・・

「それ科学技術(サイエンステク)の事じゃないか?」

「サイエンステク?何それ」

「科学だよ。電子機器とかそういう物。電気が使われている人工物の事」

「それかなぁ・・でも不思議な力ではあるけど・・どうやって攻撃するの?」

「俺の家系は代々電子機器を扱ってきた科学技術者(サイエンステクニシャン)だ。だから道具と部品さえあれば武器を作れる。武器だけじゃないけどな」

「サイエンステクニシャン?」

「その人工物(じんこうぶつ)を作る人の事だよ」

「へぇー」

マジで何も知らねぇのか?

科学を・・・

「じゃあどうやってここに来たの?」

「・・・わからない・・・いつも夢に出てきた奴に聞きたいけど・・・」

「夢に出てくる・・・それどんな人?」

「あー・・なんか炎に包まれたドラゴンのような・・・炎を操る人みたいな奴だ」

「(それってもしかして・・・)」

パラリラパラリラパラリラパラリラパラリラ・・・・

「な、何だ!?」

「また奴らが・・・」

「奴ら?」

バン!

俺は思いっきりドアを開けた

「・・・・・あれって暴走族?」

「うん。この村に来てはメチャクチャにして去っていくイヤな奴ら」

「ふーん・・・」

そういう奴らか・・・

「どこ行くの?」

「あいつらにあいさつを」

「え!?」

「へへへっ・・ん?何だお前」

「さっさと出て行け。迷惑だ」

「迷惑?誰が迷惑って言った?おい!俺らは迷惑か!?」

「い、いえ・・滅相(めっそう)もございません・・・」

こいつ・・・

「ほら。誰も迷惑じゃないってよ。わかったらそこをどけ」

退()くのはお前らのほうだろが!」

「・・その顔・・気に食わねぇな。やれ」

「ちょっとあんた!逃げなさい!」

「喰らえ!火魔法(ファイアマジック)!」

ボォッ!

俺の周りの地に火が付いた

「燃えちまえ!」

火の勢いが増し、俺に燃え移った

「へっ。ざまぁねぇな・・・なッ!」

「何だ・・これって火?あんま熱くねぇな」

「な・・何でだ・・・そ、それならこれだ!火魔法(ファイアマジック)火球(ファイアボール)!!」

ダン!

・・避けたら村がやばくなる・・・

「ぐふッ!」

「はっ!どうだ!!」

「まだまだ」

「!!撃てーーーーー!!」

ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!・・・

「がッ!」

「これでどうだ・・・」

「・・まだまだ・・・全部受け止めてやる。かかってこい」

「ッ!!撃て撃て撃てーーーーーーッ!!」

ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!・・・・

「ぐッ!がッ!ぐはッ!ぐがッ!・・・」

「まだまだぁ!!奴が力尽きるまで撃てーーッ!!」

「!!・・!!・・!!・・!!・・・ぐぅッ!」

た、(たま)が・・・

(くち)に・・・

「あッ!がッ!アーーーッ!」

「・・死んだか・・やっと・・・はッ!はははッ!無駄な力使わせやがって・・・」

「カイト・・・」

「はーはっはっはっはっは!!」

「がーーーーーーーーーーッ!!!」

「な!?」

「ぉらぁ!!」

「こ、こいつ・・・」

「どらぁ!!!」

「(カイト・・手足に炎が・・・)」

「チッ!火魔法(ファイアマジック)・・・」

「スーーッ・・・」

「ッ!・・な?」

「がーーーーーーーッ!!!!」

「(こ、口砲(こうほう)!?・・カイト・・・まさか・・魔法を・・・)」

「ひ、ヒィーーー!!化け物ーーーッ!」

「はぁ・・はぁ・・はぁ・・」

やっと帰ったか・・・

「うおーーーー」

村全体から歓声が上がった

な、なんだ!?

「あんた!よくやってくれたねぇ!」

「あいつらを追い返すなんて!」

「あなたはこの村の救世主です!ありがとうございます!」

・・・俺は別にそんなわけじゃないけど・・・

「お名前を教えてください」

「カイトーッ!」

「レイ・・・」

「大丈夫?」

レイがハンカチで俺の顔をなでてきた

・・・血・・出てるのか・・・

「レイさん!?」

「あなたたちはお知り合いで?」

「あぁ・・さっき会ったばっかだけどな」

「みんな!この人、カイトって言うんだけど人間界から来たんですって」

「え!?人間界から!?」

「どうりであの耐久力・・・」

耐久力って・・・

「あなたが人間界から来たという事は・・・」

「この世界が救われたぞ!」

「は!?」

「カイト様。この世界は今、闇の支配者によって闇に呑み込まれようとしています。それを止められるのはあなただけです。どうかお助けください」

・・・最近はつまらないって思ってたけど・・・

こっち来て面白い事になってきた!

「わかった。なんとかしてみよう」

「あ!ありがとうございます!」

「で、何すればいいの?」

「はい。あそこに黒い塔が見えますか?」

「・・あぁ」

・・・何だ?

どす黒い雲のせいで真っ黒じゃねぇか

「あの塔は次元の狭間(はざま)と言われています。あの塔の最上部にあります時限の扉を開き闇の支配者を扉の向こうに連れて行けばあの雲は消え、また光が差し込みます」

次元の狭間・・・

「・・その扉が魔界と人間界を繋げているんだな」

「はい。その通りです」

「・・なら、行くしかねぇな」

「ならば今日はゆっくりして明日旅に・・・」

「いや。今から行く」

「今からですか?」

「あぁ。早いほうがいいかもしれないし」

早起きは三文の得だ

ちょっと違うけど

「では準備を」

「自分でするよ」

「わかりました」


「さて・・・」

「どれにいたしますか?選ばれたもの全て差し上げますよ」

俺は機械の部品を売っている店に来ている

ここでいいのがもらえればそれなりにいい武器が作れるが・・・

「あ!そういえば俺金ねぇや」

「いえ!お代は結構です」

「・・わかった。じゃあそこから・・そこまで全部」

「ありがとうございます」

これで結構性能のいい武器が作れる


「よし。行くか・・・」

しかしこれどうやって持って行こう・・・

「待って!」

「ん?レイ・・・どうした?」

「それじゃあ移動できないでしょ」

「あぁ」

「私も連れてってくれれば手はうつ」

「・・・・役に立つか?」

「これでもいろんな種類の魔法を使えるのよ」

「・・じゃあ行こうぜ」

「うん」

「で、これどうやって持ってくんだ?」

「あ、ちょっと待って・・・これこれ」

・・スケッチブックとペン?

「・・よし描けた」

びりッ!

レイは描いた絵をスケッチブックから破いた

絵魔法(ピクトマジック)

レイはそう言いながら絵を投げると

ボン!

「絵が馬車になった!!」

絵魔法(ピクトマジック)は描いた物を実物に変える事ができる魔法なの」

「すげぇ!」

「さ、荷物乗せて行きましょ」

「あぁ!」


こうして戎人が一人で行こうとした旅にレイが加わり共に旅へ行く事になった

さてこの先、何が起こるやら・・・


第一話 終わり

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