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メテオで始まる異世界生活。  作者: るるる。
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ログハウス。

さて『生活魔法』の検証はおわった。


狩りをするにはあんま適さないがでも大丈夫。俺にはメテオ(物理)があるから襲ってきた獣は倒せるし、下手に火の魔法使って火事になったら大変だし、地味で派手さはないがやっぱり優秀である。地味で派手さはないが別に悔しくなんて無い。


あとさっき肉を炒めて気づいたが塩が少ない。1週間分ぐらいだろうか? 本当か嘘かは知らないが人は塩が無いと生きていけないと聞いたことがある。胡椒などの香辛料やハーブはそこらに生えてたが、さすがに塩は生えてないし、山でもないから岩塩も取れないだろう。そんなわけで予定通り明日には人里探しの旅にでようと思う。



決意新たに空を見上げれば太陽は少し傾いていた。2時頃位かな? 魔法検証していたら意外と時間が過ぎていたらしい。さて明日からのために備えて森で色々取ってこようか。備えあれば患いなしと言うしな。



森に入り順調に採取していく。2日目となれば慣れたものだ。暫らくしたら昨日の一角兎を見つけたので『メテオ』で倒して回収した。地味だが簡単かつ安全に相手を倒せるので便利だ。これはやはり神様に感謝しなければいけないか? そんなことを暢気に考えながら黙々と採取と狩りをしていたら本日10匹めの一角兎を発見したが少し様子が違った。


一角兎がほかの獣、狼3匹に囲まれている。ナンパだろうか? 食べたいくらいに君が好きだ! とか言っているんだろうな。絶体絶命のピンチだろう。1対1なら兎が勝ちそうな気がするが3対1は厳しそうだ。狼たちは互いに協力するように兎に対して牽制しあっている。


『メテオ』『メテオ』『メテオ』『メテオ』


そこに早口でメテオを4回唱えその戦いに割って入る。俺のターン!

3文字なので楽である。こんなところでも有能性を発揮する『メテオ』できる子。一応狼も回収したが美味しそうにみえないし、捨ててもいいか?と思うも売れるかもしれないので一応取っておくか。


ん? むこうのあの葉はサツマイモだ! 掘るもの無いし素手はしんどいしどうすっかな? いや全部でサツマイモなわけなんだからその辺掴んで『収納』すればいいか? おぉ根こそぎ採れたぞ文字通り。今日は焼き芋パーティーだぜ!


さてそろそろ暗くなってきたし戻って焼くか。


ログハウス前に戻って俺は大きくファイアを地面に出し、ウォータで水洗いしたサツマイモとバナナマンゴーをそのまま炎にくべた。低温でじっくり火を通して焦げないように注意しながら食べごろを見計らって頂いた。バナナマンゴーはトロッとして甘みが増して美味しく、サツマイモもホクホクで美味しい。食欲を満たしてその日はぐっすりと寝た。




明けて次の3日目。人を探して三千里とまでは言わないが今日で此処ともお別れである。思えば遠くまできたもんだ、なんたって異世界である。此処が何処で人里が何処にあるかもわからないが、此処から出るには歩くしかないので神様出来れば1時間くらいでお願いします。


今日でログハウスともお別れである。名残惜しいが仕方がない。


「さて行くか」


自然と声に出していた。決意の現れかもしれない。ログハウスを背に後にする。


そして森に入る手前で引き返した。締まらない。忘れ物、そう強いて言えば忘れ物に入る。俺は気付いてしまった。その可能性に。


気付いたからには試さずにはいられないと言うのが人だろう。別に失敗しても損はしないから気楽にやる。そして目の前の物に手をかざし『収納』を使った結果


「うひゃひゃひゃはひゃ」


変な笑いが止まらない、笑い過ぎて腹痛い。ヒィ苦しい。


なんとログハウスを手に入れた。


これで思い残すことも無くなったし今度こそ森に入った。あの神様のメモには「ログハウスは自由に使ってください♡」とハートマークで書かれていたし問題無いだろう。








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