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異世界で魔法を覚えて広めよう  作者: 早秋
第1部1章
9/177

(8)新世界調査(後)

本日四話更新の四話目です。

ご注意ください。

 画面左側の地図上にはモンスターの分布図が出ているのだが、右側には対象モンスターの詳細情報が載っている。

 モンスターの特徴や弱点、出現範囲等々、様々な情報満載だった。

 そんな中で、一番下に気になる文字を見つけた。

「対戦モンスター召喚って、何ですかこれは? ……って、ああ、そういうことですか」

 セイヤは、気になる文字を思わず読み上げてしまったが、それに反応するようにポップアップ画面が出て来たお陰で、その文字の意味が分かった。

 その画面は、いまセイヤがいる場所の地図で、モンスターをどこに召喚するのかを確認するためのものだったのである。

 ようするに、疑似戦闘訓練用の召喚をここで行えばいいということだ。

「しかしこれ、ポップアップが出てきたのは良いですが、どうやって消せば……? ……ミニマップ消去?」

 一応画面の右上に画面名らしきものが出ていたので、それを消去するように指示してみる。

 すると、それに合わせるように、スッと画面が消えた。

「なるほど。これでいいのですね。ただ、ちょっと不便なような……。音声入力は楽でいいのですが、出来ればタッチパネル形式で消せるようにしてくれた方が、間違いが無くていいと思うのですが……」

 セイヤは、そう呟いてみるが、残念ながらシステム改変を自分自身で出来るはずもない。

 使い続けて行けば慣れていくのはわかるので、いまのままでも十分かと考え直すのであった。

 

 

 とりあえず、画面内の見るべきところは見終わったので、今度は外に出てみることにした。

 この世界では、セイヤがシステム上で召喚しない限りは、外に出てもモンスターが出てくることはないのだ。

 それがわかっているので、セイヤはちょっとしたワクワク気分で小屋の外に出てみた。

「ほう。これがこの世界の光景ですか」

 小屋の外見はバンガローのようになっていて、ちょっとした階段を降りるようになっていた。

 その先は平原になっていて、遠くの方には森らしきものも見えた。

 実際の広さはまだわからないが、この世界が自分のためだけに造られたと思うと、なんとなくワクワクした気分になって来る。

 この辺りの気の持ちようは、前世の記憶ではなく、実年齢に引っ張られているのだろいうことがよくわかる。

 

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 

 小屋の周囲をぐるりと回ったセイヤは、早速魔法の訓練をしてみることにした。

 もともとそのための世界なのだから、遠慮するつもりはない。

 とはいっても、周囲にばれることを恐れていたため、そこまで大掛かりな魔法は使えないのだが。

 

 セイヤが知るこの世界の魔法の種類には、大きくわけて二種類がある。

 その二種類をセイヤが適当に付けた名前が、内気法と外気法だ。

 内気法は体の中で魔力を練り上げるいわば気功のようなもので、外気法は呪文を唱えることによって外に魔力の効果を及ぼすものである。

 いまのところセイヤは、外気法を呪文なしで使うことはできない。

 いずれはできるようになるのかもしれないといろいろと試してはいるのだが、どうしても無詠唱では外への現象を及ぼすことが不可能なのだ。

 ただし、長い呪文を短縮することは可能だと考えている。

 もっとも、これらの考察は、そもそもセイヤが大掛かりな魔法をまだ使えていないので、いずれも仮説の段階でしかないのだが。

 

 外気法による魔法の発現には、いくつかの手順がある。

 それは、魔力の練り上げから始まって、次に魔法を現象とするためのイメージを形作け、最後にそれを呪文によって発現するというものだ。

 本当はもっと細かい手順が必要になるのだが、大まかな理解としてはその三段階で十分である。

 もし、魔法を戦闘で使うとなれば、その三段階を出来るだけ短縮しなければならない。

 とはいっても、そもそもセイヤは実践で使えるような魔法はまだないので、これからそれを練習していかなければならない。

 

 魔法が小屋に向かないように反対の方向を見たセイヤは、まずどの魔法を使うかで悩んだ。

 異なる世界に生まれて初めての本格的な魔法の使用だ。

 折角なので、こだわって使ってみたいのだ。

「さて、どうしましょうかね。水系統か、風系統か……いや、やはり火系統も捨てがたい……でも、土系統という手も……」

 にやけ顔でブツブツ言いながら悩むセイヤは、もしこの場に他人がいれば、下手をすれば変人呼ばわりされそうな雰囲気を纏っている。

 ただ、この場にはセイヤ以外誰もいないので、それを咎める者はいなかった。

 

 数分悩んでようやく何を使うかを決めたセイヤは、きちんと呪文を唱えて魔法を使うことにした。

『荒れ狂う風よ。その意を我が眼前に現せ。暴風!』

 セイヤの呪文に従って、荒れ狂う風が目の前に……。

「あ、失敗しました。風が目に見えるはずなかったですね」

 一応、草花が激しく揺れているので成功していることは分かるが、どの程度の威力なのかまでははっきりとは確認できない。

 セイヤは、初歩的な失敗でガクリと膝を落とした。

 

 気を取り直したセイヤは、その後も精力的に魔法の練習兼研究を続けた。

 気が付いたときには、五メートル四方がずたずたになっていたり、水たまりができていたり、不自然に土が盛り上がっていたり、焦げ臭かったりしている。

「……すこしやりすぎましたか?」

 一応そう呟いてみたものの、そもそも今いる世界はセイヤが魔法の訓練をするために造られたことを思い出して、気にしないことにした。

 それよりも、いままで試した魔法について考察する方が大切だと考えたのだ。


 いくつかの魔法を試す中で、成功するものと失敗するものがはっきりと分かれていた。

 成功したのはいいとして、なぜ失敗したのかが分からないと、今後の実験にも影響が出てくる。

「ウーン……。魔力の練り上げは、失敗している様子はないので、やはりイメージか呪文の間違えなのでしょうが。どちらが駄目なのかが分からないのですよね……」

 なにしろ、魔法を使えるのが自分しかいないため、比較対象が出来ない。

 魔法を作るための構成が間違っているのか、もともと魔法として発動できないものなのかが分からないと、考察のしようがない。

 こればかりは、過去からの積み重ねもないので、どうしようもない。

 そもそも、セイヤ自身も本格的に魔法を使い始めたのは今日からなので、比較も何もないのだが。

「焦っても仕方ありませんね。これからはいくらでも練習できるので、今後に期待しましょうか」

 そう呟いたセイヤは、小屋に戻ることにした。

 魔法の練習を始めてからかなりの時間が経っていることを思い出したのだ。

 あまりこの世界に長居しすぎると、マグスが心配してしまうだろう。

 それに、元の世界に戻って、自分が腕輪を使ったあとにどうなったのかを確認しなければならない。

 

 腕輪の世界に入れるのは一度だけではないのだ。

 いま焦ってすべての魔法を開発する必要もないし、できるとも考えていない。

 これから時間を掛けてゆっくりやって行こうと考えながらセイヤは元の世界へと戻って行くのであった。

遊び場第二弾。

本文にもありますが、物理法則や魔法の法則に関しては、本来の世界とまったく違いがありません。


次話更新は明日の8時です。

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