子守唄
暖めているのは この両手
遠く懐かしい歌声に
合わせて紡ぐ 優しい音色
おやすみ、おやすみ
かわいい子
揺りかごは海の調べ
寄せては返す 白波の音
姿見に写せば きっと
そこに居るのは あの日のあなた
わたしはあなたの影を追い
明日ときのうの狭間から
あの日のわたしを見つめるのです
おやすみ、おやすみ
優しい歌を
いつかあなたも大きくなって
子守唄を歌うとき
わたしの姿を見るのでしょうか
わたしはあなたの影になり
遠い遠いこの場所で
未来のあなたに歌うのです
静かに夢見る 小さな両手
健やかに 健やかに