第3話 高校生活 午後の部
たまには連投してみます。
「よう、幸助おはー」
「ぎゃあああ、つめたぁあああああ」
友人である。
友樹の声が聞こえた。その瞬間、首筋に冷たい感触が走る。突っ伏して寝ていた首から背中にかけて氷が乗っていた。
「ふ、どうだ俺の氷の魔剣、アイススラッシャー」
「それ、ガOガリ君だろ…」
友人のアイススラッシャーとともに目覚め、授業が始まる。だが、睡魔に勝てず眠ってしまった。
「あ~、幸助君がまた寝てまーす。先生、起こさなくていいんですか~?」
委員長の声が聞こえた。ちなみに委員長は眼鏡をかけた女の子だ。
「あ~、楠はほっといて寝かしとけ」
「でも周りに示しが…」
「そうだな。しかし起こすと少し厄介なことになってなぁ。お前達もわかってるだろ…。それに、眠っている分には無害な上に、成績も悪くないときてるもんでなぁ」
腫れ物を触るかのような男性教諭の発言がやや気になったが、授業はいつも通り進行し、気付いたら帰る時刻の終わりのチャイムが鳴っていた。しかし授業の中身は俺の頭にちゃんと入っている。
さて、ここで自己紹介をしておこう。俺の名前は楠 幸助。全国的にも有数の進学校に通う高校2年生だ。俺には2つ人とは違う特殊能力とも呼べる性質を持っている。
1つは、医者いわく、完全睡眠学習能力というもので、俺の睡眠時は、記憶能力が格段に向上し、周囲の音や会話が完全に記憶されているとのことだ。したがって、眠ったほうが勉強の効率がいいのではあるが、眠ろうとすると、学校社会の中ではあまり歓迎される態度でもなく、周囲に理解されないがために小中時代はよく怒られていた。
「ファアアよく寝た」
「お兄ちゃん、もう夕方だよ帰ろう」
「ああ、早苗か。もう夕方か。あれ、もう4時か。先に帰っててくれ、俺はこれから急いでバイトの面接いってくる。」
「あ、そうか今日また面接だっけ。頑張ってねお兄ちゃん」
彼女の名前は玄 早苗。いわゆるお兄ちゃん属性の幼馴染で、小学校の頃から一緒に遊んでいた記憶がある。
「あぁ、それじゃまた明日な」
炊飯ジャー買いました。