第1章 3節
早速修道院に到着した
受付でカードを作ってから本を読んでくださいと丁寧に注意書きされているけど受付をスルーして本を読み漁ろうとすると、受付嬢に引き止められる。
「ちょっと!ちゃんとここでカード作っていきなさいよ!」
反論すると面倒になりそうな言い方だなぁ
「はいはい、わかりましたよ。」
「もう!ちゃんとしてよね。はいカード、これに名前を書いてね。」
受け取ったカードに必要な項目を書く
「へー、エリアスって言うのね。私アルシア・オールディス(Althea・Aldis)。ねぇ、エリーって呼んでいい?」
「いいよ。その代わりアルシアのことはアルって呼ぶね。」
「了解!これからよろしくー!」
「これから少しの間は頻繁に来ると思うからよろしく。」
やけに人懐っこい感じの人だ
とりあえずカードも完成したし本を読みに行こう
まずこの世界のことを知らないことには不用意に動けない
不用意に動いたら最悪の場合死ぬ可能性が高い
少しでも知識をつけて死ぬ可能性を減らさなければ
「ずいぶん熱心に本を読んでいるわね。なになに...?生物の本?」
「ああ、そうだ。」
「そう.....ねぇエリー.......」
「なんだ...」
「あなたって........ほかの世界から来たでしょ?」
正直かなり驚いた
そういうことがわかるってことはこの世界のとこをかなり知ってるってことだろう
そして他にも世界があることを知っているようだ
味方にできればとても頼もしいが敵対すれば勝ち目はないだろう
「.....どうしてそう思った?」
「人間でそんな髪と瞳の色は見たことがありません。そんな髪や瞳の色をしているのは精霊の類がほとんどです。」
「.......」
「勘違いしないで。敵意はないです。周囲にばらすようなこともしません。ただ、他の世界に興味があっただけです。」
アルの言ってることが本当なら
「...わかった。俺のいた世界のことを話そう。」