31.タケシ:狂気と復讐
タケシはパソコンの画面を睨みつけ、指先が震えていた。動画配信サービスから流れる「お馬さんに聞く超限戦」の解説は、彼の成功の全てが、実は誰かが作ったスクリプトによる虚構であったことを白日の下に晒した。
(俺は、ただの操り人形だったのか…?)
彼の脳裏には、ロケット弾じいさんたちから「先生!」と崇められ、ネットの世界では「革命家」と持てはやされた栄光の日々が蘇る。そして、その成功の裏に隠された、就職に失敗し、社会から完全に**置いてけぼりにされた惨めな日々**。その両極端な記憶が、彼の精神を激しく揺さぶる。
そして、追い打ちをかけるように届いた某国からの支援減額メール。タケシは、もはや自分が誰からも必要とされていないことを悟った。再び、あの絶望と孤独にまみれた日々に引き戻される恐怖。
「このままでは、駄目だ…!」
タケシの心の中で、何かが音を立てて砕け散った。彼の頭に浮かんだのは、自身のプライドを打ち砕き、全てを台無しにした「お馬さんに聞く超限戦」の動画。そして、その中で楽しそうに笑う、**グルリン**の顔だった。
これこそが革命なのだと、彼は自身に言い聞かせた。本当の敵は、古い思想に囚われたじいさんたちでも、基地でもない。自分を嘲笑い、その存在を脅かす、ネットの向こうの「敵」だ。
タケシのターゲットは、グルリンに向けられた。彼は、彼女が持つ影響力、そして彼女自身を徹底的に叩き潰すことで、自分の存在価値を証明しようと決意した。




