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掃除屋の憲一、基地の街の風景  作者: バッシー0822
超限戦編

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28/37

28.動画配信

「お馬さんに聞く、超限戦、始まるよー!」


グルリンの元気な声が響き、動画配信のテストが始まった。馬のお面を被ったルーキーは、どこか居心地が悪そうにしているが、グルリンのリードで徐々に緊張が解けていく。憲一は、モニターに映る二人の様子を、黙って見守っていた。


グルリンは、視聴者に向けて語りかけるように、今回のテーマを説明した。「ねぇ、みんな。憲一さんから聞いたんだけど、最近の戦争って、ミサイルとか戦車だけじゃないんだって。もっと、私たちに身近なところで起こってるんだって」


馬のお面を被ったルーキーが、コホンと咳払いをして話し始める。「はい、その通りです。それが、最近の軍事専門家の間で話題になっている**超限戦ちょうげんせん**です。これは、武力衝突だけでなく、あらゆる非軍事的な手段を使って相手国を攻撃する、新しいタイプの戦争概念です」


「あらゆる非軍事的な手段って、例えば?」グルリンが質問を投げかける。


「例えば、情報操作やサイバー攻撃、経済制裁、心理戦、そしてSNSを使った世論誘導もその一つです。R国が周辺国で行った事例がわかりやすいでしょう。武力侵攻の前に、特定の地域で意図的に民族対立を煽り、そこに住む住民に**『未承認国家』**の設立を主張させたんです。そして、その『未承認国家』を、R国が支援する形で、実質的な支配地域を広げていきました。武力衝突を最小限に抑えつつ、相手国の主権を徐々に蝕んでいく。これが、超限戦の典型的な手口です」


ルーキーは、モニターに映し出された地図を指差しながら解説した。グルリンは、ルーキーの説明を、よりキャッチーな言葉で視聴者に伝えていく。


「つまり、戦車じゃなくて、私たちの心や、社会を攻撃してくるってことだね。R国は、まるでゲームみたいに、情報や世論を操って、相手の国を乗っ取ろうとしたんだ。こわいね!」


グルリンの言葉に、憲一は感心した。ルーキーの専門的な解説を、彼女は瞬時に自分の言葉に変換し、多くの人に分かりやすく伝えている。憲一は、このチームが持つ可能性を確信した。見えない戦いは、もう始まっている。

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