表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
掃除屋の憲一、基地の街の風景  作者: バッシー0822
ドローン戦編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/37

16.起動する希望

夜半、シェルターの薄暗い部屋で、高橋実咲となったユミはベッドの上に横たわっていた。肌身離さず持っているのは、憲一から渡された一冊の聖書だ。キリスト教徒ではないユミにとって、それを開くことには抵抗があった。だが、これを手にしている間は、憲一と繋がっているような気がしたのだ。


部屋の沈黙の中で、憲一の声が脳裏によみがえる。「困った時は、これを開くといい」。


ユミは意を決した。この状況をどうにかしたい。憲一の言葉を信じてみよう。震える指で、ユミはゆっくりと聖書の表紙を開いた。


その瞬間、微かな機械音が聖書の中から響いた。そして、本の中心部がパカッと開き、まるで生き物のように、小さな物体が飛び出したのだ。それは、手のひらに収まるほどの、精巧な作りの**小型ドローン**だった。


ドローンは、音もなく宙に浮き上がると、小さなプロペラを回転させ始めた。その機体は、先日、憲一が基地周辺で見かけた**アメリカから送り込まれた最新の軍用ドローン**によく似ていた。憲一は、こんなものを聖書の中に隠していたのか。ユミは驚きと同時に、憲一の周到さに震えた。


ドローンは部屋の中を静かに旋回し、その小さなカメラのレンズが、シェルターの壁や天井、そして閉じられた扉を捉えていく。ユミは、これが憲一との唯一の連絡手段であり、この「牢獄」から脱出するための唯一の希望だと直感した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ