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ようこそ!! 国立第5魔法学園へ!!  作者: HasumiChouji
第1章:一週間フレンズ
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(4)

 翌日、何事も無かったかのように入学式と、その後のオリエンテーションが行なわれた。

 そして、授業なんかに使うタブレット端末を渡され……そして、まずは、学園のイントラネット上のあるページを見るように指示された。

「え……えっと……?」

 学園の地図が表示される。

 けど、その学園の地図を、よく見ると、色々と変だ。

 1学年3クラスの3年制……にしては、異様に敷地が広過ぎる。校舎の建物も多過ぎる。

 そして……。

 先生は、地図をタップしてみろ、と指示。

 え……えっと……。

「赤いフィルタがかかってるように見える場所は、立入禁止区域だ」

 あ……立入禁止?

 い……いや、どう見ても、学園の敷地の半分以上が立入禁止区域じゃないのか、これ?

「ここでは、良く『事故』が起こる。実習中なんかにな。そして、事故が起きた場所は、かなりの確率で、いわゆる一般人立入禁止レベルの『心霊スポット』と化す。『浄化』も不可能では無いが、事故が起きた場所に結界を張って、立入禁止区域にして学園の敷地を拡張していった方が、予算が少なくて済むので……まぁ、その……何だ……今みたいになった」

 ああ、そう言えば、この学園が有るのは、昔の炭鉱の跡地だ。土地代も安価(やす)そうだし、学園内の建物が心霊スポットと化したら、その建物を魔法で元の状態に戻すより、学園の周囲の土地を更に買って、新しく建物を作った方が……って、こんだけ、やたらめったら、学園内に心霊スポットが有るって、その手の「事故」は、どんだけの頻度で起きてんの?

「あのぉ……」

 手を挙げたのは、僕と同じ中学校の出身の……(さかい)晴香だ。

 下手に魔力が強かったせいで……ここに強制入学になって、理系のエンジニアになる夢を、あっさり断たれた女の子。

「何だ?」

「授業と授業の間の休み時間は、何分ですか?」

「昼休みを除いて一〇分だが……何か?」

「通常の授業用の建物と、実習用の建物の間に、かなりの距離が有るんですが……」

「さっき言った事情で、こうなった。次々と建物を建て増しする必要が有ったので仕方ない」

「え……えっと、ですから、通常の授業用の建物と実習用の建物の間の距離を見ると、休み時間が一〇分しか無かったら、かなり移動がギリギリに……」

「走れ」

「は……っ?」

「走れ。走って移動しろ」

「あ……あの……」

「魔法使いになるには、体力も必要だ。頑張れ」

「移動に自転車なんかは……」

「あ〜、地図では判りにくいか。道が狭くなってる場所が有る。自転車と歩行者が同じ道を通るのは問題が有る。足で走れ」

 いや……ちょっと待ってよ。「魔法使いになるには、体力も必要」なら、何で「魔力量」とやらだけで、ここに入学しなきゃいけないかが決ったんだ?

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