表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ようこそ!! 国立第5魔法学園へ!!  作者: HasumiChouji
第1章:一週間フレンズ
2/5

(1)

「ところでさ、ここの学校の名前って、何で『第5』なんだ?」

 そんな事を言ったのは、「魔法学園」のイメージに合わない……さわやか系のイケメンだけど、やたらとガタイがいい奴だった。他の生徒より頭1つ分ぐらい背が高くて……あと、筋肉量もかなり有る。髪型もスポーツ系の部活の奴みたいな五分刈り。

 入学式の前日、学生寮で上級生による新入生歓迎会が行なわれる事になり、僕達は「第4習学寮」って名前の男子寮の1階の食堂に集まっていた。

「あ……ボク、小学校の頃に北関東に住んでたけど、向こうでは公立高校の名前で『ナニナニ第○高校』なんて、良く有った気がするんだけど」

 そう言ったのは、学園祭の出し物でハリー・ポッターを()っても違和感が無い、小柄な眼鏡の奴。

「それでも変じゃね? 今、国立の魔法学園って、いくつ有る?」

「え……えっと、たしか4つ」

「なのに、何で、ここ『第5』なんだ?」

「さぁ……」

「あと、ここより1つ前に広島に作られたのが、確か『第9』だった筈じゃなかったっけ?」

 更に変な事も有る。

 新入生は、ざっと3クラス分。男子は、大体、その半分。

 この男子寮は、4人部屋が2階から6階までに、ざっと二〇個づつ。

 そして、この学園は3年制。

 計算が合わない。

 ここだけで、全学年の全男子を収容出来るのに……寮の名前が何で「第4」なんだ?

 そして、そろそろ、新入生歓迎会の開始時間になり……。

 えっ……? 何?

 ゾロゾロと上級生が入って来た。

 ざっと……二〇人ぐらいだ。

 約6〜7割が妙に痩せてる。

 ほぼ全員が妙に顔色が悪い。

 目が死んでるような感じの人か……不良(ヤンキー)か何かかって感じの妙に顔付きがヤバめの人達が多い。

 そんなのが……何て言うか、軍隊チックな感じのここの制服を着てるので……。

 多分、新入生はみんな思った筈だ。

 ホグワーツのスリザリンだって、ここに比べれば天国だ……温厚で善良な常識人の集団だ……って。

「貴様ら〜ッ‼」

 上級生の代表格らしい人が、金切り声で叫んだ。

「歓迎会が始まる前に、俺達の許可も無しに、料理や飲み物を飲み食いした奴は、正直に前に出ろ〜ッ‼」

 え……?

 そんなトラップ、有りなの?

 ゴオ……っ。

 次の瞬間、上級生達の体から……ドス黒いオーラみたいな何かが立ち上るのが見えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ