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大賢者の番頭  作者: 柚希 翠
18/38

18桶目

 あれから俺は、大賢者という誤解を解こうと奮闘したのだが、全く誤解は解けずじまいだった。


 挙句、転生したと話しても「伝承の大賢者様も転生者だったから、やっぱり本物ね」との事だった。


 ただ、馬鹿みたいに畏まった敬語だけはあの後散々おもらしをからかったせいで元の口調に戻っていた。


 良かった良かった。



「で、貴金属の取引だけど貴方の魔法はあまり広がらないようにしたいの」


 との事だった。

 欲に目がくらんで、俺を危険に陥れる輩や利用しようと近づく輩が出てきてややこしくなるから、だそうだ。


 治外法権の銀狼の森から貴金属が出た。

 それを国力の落ちた魔王国の為に、と取引に応じてくれる事になった。


 だが、治外法権独立自治のこの森に多くの余所者が入るのは許さない。

 故に魔王単身でのみ取引する事ができるようにする。


 という流れになった。


「別に銭湯入りたいわけじゃないから!勘違いしないでよ変態!」


 とは、魔王様。


 とりあえず色々話が終わった。

 朝までまだ数時間ある。

 とりあえず部屋に戻って寝る事にする。


 さっきスキルのライブラリをちらっと見てたのだが、やっぱり何故かタオルやら布団やらが追加されていた。

 アップデートでもしたのか?

 服がないからそれはそれで困るんだけど、それは何とかしろって事なのかな?


 服がないという話をしたら、魔王様直々に今度服を持ってきてくれるそうだ。

 俺が近くの村に顔を出すのは、人族差別があるのでやめておいた方がいい、と言われた。

 魔王様、基アリアには無いのかと聞くと、「そんな差別してなんになるの? ほんとバカバカしい」と、言っていた。

 やっぱり見た目はちんちくりんで、お漏らしキャラでも魔王様は魔王様なんだと思う。

 魔王の秩序とでも言うべきか。



 朝起きたら、アリアは朝風呂浴びてスッキリしていたところだった。


「なにか冷たいものでも飲みたいわ」


 と言うので、水を作り出してあげた。


「あんた、ほんと何でも作れるのね」


「そんなことないさ。昨日も言ったけど服は基本無理だし、食べ物も作れない」


「ふーん、そうなんだ。なら今度美味しいものでも持ってきてあげる」


「お?ありがとう、助かるよ」


「べ、べつにいいわよ。嫌いなものがあるなら言いなさい」


 ツンケンして、自分をしっかり持っているけど結構優しいんだよな。



 そして、帰りの時。


 とりあえず今回から貴金属を持って帰るらしい。

 なにか成果がないと、拉致られた魔王様という事で、下手したら急進派に軍を向けられるかもしれない、との事だった。

 恐ろしい。


 ちなみに貴金属は、非常に重い。

 竜の姿になって運ぶのかと思ったら、単純にちょっとだけ持っていくらしい。


「そんなちょっとでいいのか」


「何言ってるのよ、これだけあればかなりの魔道具が作れるわ。ほんと何も知らないのね、大賢者のくせに」


「いやいや、だから大賢者じゃないってば」


「それもそうね。ひとのお、お、お、お漏らしみて興奮する変態だし」


 いや、恥ずかしいなら言うなよ。

 顔真っ赤だぞ。


「俺にそんな趣味はない、安心しろ」


「うるさい、ばーか!」


 プンプンしながらアリアは、ユキの背中に乗って帰って行った。


 いやー、嵐のような数日だったな。

 最初は魔王様だと聞いた時、滅ぼされるかと思ったけど、結構普通の女の子だったしな。


 ユキは知り合いみたいだったから、帰ってきたら聞いてみよう。

 あ、そういえばなんで聖剣にビビり倒していたのか聞くの忘れたな。

 まぁ、今度でいいか。


 人と話すの久々、いや、ユキは別だよ?

 ほら、見た目狼だし。

 人と久々に話したの、楽しかったな。

 前世では1人が好きだったんだけど、もっと人来てくれないかなぁ。


 割と真面目に、番頭に専念するのいいかも。

 人呼び込んで、番頭してのんびり異世界ライフ、ありだな。


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