78、歌手デビュー (1977年冬以降) 幼稚園年少組~
「ユニット名は『ユー&ミー』で決定したよ。」
「「そうでしたか!ありがとうございます!」」
「無名の新人ユニットを売り出すにあたり検討した結果、君達の言う通りまずは認知度から上げないといけないと言う話になり僕の今まで出した曲を編曲してカバー曲を出そうと思っている。」
ある日音楽のレッスンの先生が言われた。
「場所は僕の所属する芸能事務所で収録する事に決まったよ。まずはレコード、カセットテープで売り出してみようと思う。質問はあるかい?」
「極力顔出しNGで行きたいのでお面等かぶってはいけませんでしょうか?例えばプロレスラーの口だけ露出してるマスクとか。」
僕は顔出しNGの事で悩んでいると、三花ちゃんがナイスアイディアを提案してくれた。
「別にかまわないけど逆に目立つんじゃないのかい?」
「それならマスクとサングラスはどう?」
「それも目立つと思うな・・・。」
「では初心に帰り堂々と行きましょう。」
またもや三花ちゃんの提案で堂々としようと言う話に落ち着いた。
ちなみに兄達には両親と相談して内緒と言う事にした。
どこで僕達の事が洩れるかわからないからだ。
僕だったら兄弟が芸能界活動していると小学生の頃とかだと自慢するかもしれない。
そう言う危惧もある為、仲間外れになり申し訳ない気持ちで一杯だがしばらくは黙っている事にした。
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そうしてレコーディング当日、僕と三花ちゃんは両親と共に芸能事務所に着いた。
周りには若かりし頃の往年のスターの方々、俳優、女優の方々を見かけた。
そうしてレコーディング室に入り唄の練習を一度だけする。
しかし実際は僕の『セーブ&ロード』能力により何べんも歌い覚えこませていた。
が、周りには1度の練習だけで2度目は完璧に唄えると言う事象になっており、この事がいずれ『天才双子歌手』と言われる由縁となった。
収録は10曲余り行われ、続きは売り上げしだいと言う話になり数か月後発売された。
既に世に出ているカバー曲。音楽の先生の名前の力をもってしても売り上げはどうなるか周りは半信半疑だった。
けど、ラジオ等のCMで宣伝されて話題が話題を呼び大きな売り上げとなり、1枚目は大成功した。
話題性のある内にとあらかじめ収録していた2枚目をリリースした。
なんとかこれもヒットした。
ヒットの理由としてはオリジナルの歌手や曲調と違い味が有り何べんも聴きたくなる歌声でラジオやTVでのリクエスト曲に上がっていた程であった。
すぐさま3枚目、4枚目と作成してリリースされたがこれまた大当たり。
他の音楽事務所でも真似をする所も出て来ており音楽界は盛況だった。
顔出しNG、名前もユニット名の『ユー&ミー』だけの情報開示となっており謎の人気歌手として世間を騒がせた。
一通り音楽の先生の楽曲のカバーを出して、認知度が上がりいよいよ僕達オリジナルの曲を出す話が舞い込んだ。
今までは既に知っている曲だったけどこれからは僕らが初めての曲になる緊張もさる事ながら、売れなかった時の損害を考えると発売からしばらくひやひやしていた。
だけど、そんな心配は問題無いとばかりに上々の売り上げを記録して万々歳だった。
芸能事務所の方には『ユー&ミー』の問い合わせや取材申し込みが殺到したが、事務所の方でやんわりと断っていた。
謎のユニットとして世間に認知された。
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