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56、ナース喫茶(1991年)高校3年生

 「患者様、ごあんな~い。」

 1人の客が座席につく。


 「どの様な容態でしょうか?」

 看護婦がメニュー表を差し出すと患者が、


 「今日はこれにしようかな・・・。」

 メニュー表を見て熟考した後注文する。

 

 患者が退店した時に、

 「お大事になさいませ。」

 

 ここは店員が看護婦の恰好をして給仕する喫茶店。

ここでは僕も働いており、患者さんと呼ばれるお客の対応に忙しい。

いわゆる『ナース喫茶』・・・の撮影現場。

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 看護婦の恰好したウエイトレスが給仕すると言う設定のドラマ撮影。

僕の衣装は最近、看護婦役で出演したのでそれの使い回しをしている。

 なぜ『ナース喫茶』かと言うと、監督や脚本家等の打ち合わせの時に僕がインパクトがあるだろうと言う事で進言した事にたんを発している。


 まだこの頃はメイド喫茶等も普及してない為、看護婦の恰好の給仕は眼を引き付けると思った。

最初はどこかピンとこない様であったが、会議で試しに僕がナース服でお茶くみをした所、好評で企画にGOサインが出た。


 衣装はナース服、ナースキャップとカルテを模したメニュー表を抱えて対応する。

ある程度のお金を払った患者さん(お客)は5分間、指名のナースとお話出来ると言う事にした。


 僕は人気嬢としてお客さんからの指名が多数入り、半ば個室にこもる様な状態だった。

 

 「まずは1回5分の時間制限が有りますのでご了承の程よろしくお願い致します。」

 「ではスタート。」

 5分用の砂時計をひっくり返すと砂がサラサラと落ちてくる。


 「ようこそいらっしゃいました。患者様はどの様な症状なのでしょうか?」

 客は返答を迷っていた。


 「時間が勿体ないのでまずは脈を測りますね。」

 客の手首を握り脈を測る。


 「正常の様ですね。あら?顔が真っ赤ですよ?熱を測りましょうか。」

 僕は自分のおでこに手を当てつつ客のおでこに手を当てる。


 「熱は無い様ですね。」

 砂時計の半分が落ちて、残り時間が半分を切った事を示した。


 「では時間が余りないので聴診器を当ててみましょうか。」

 僕は患者の身体に聴診器を当てると、患者さんは冷たい刺激にビクッとなった。

数か所当てて、背中を向いてもらいまた当てる。


 「どこにも以上がありませんね。お大事にどうぞ。」

 「ありがとうございます。」


 そうして砂時計の砂が落ち切り時間切れとなったのでお客が席を立って個室から出て行った。


 「「「「「ご来院、ありがとうございました。」」」」」


 

 「はいっ!カット!」

 「いいよ『みかん』ちゃん、その調子でその調子。」

 「はい。ありがとうございます。」


 ドラマがしばらくして放映されて、世間に『ナース喫茶』なる物が知れ渡る事になった。

 現実でもドラマをまねて本当に店を出した人もいるらしい。

でも僕はちゃんと商標登録や特許等を申請しており、無事認可されている。

後に『メイド喫茶』も出来るだろうと思う。

発信者が僕になるかどうかはわからないけど・・・。 







面白い、続きが読みたいとお思いの方はお手数だけど、

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面白ければ☆5を。つまらないとお思いの方は☆1を。

またそれ以外の方は☆4~☆2をお願いします。

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何卒よろしくお願い致します。


m(_ _)m

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