53、巫女装束 (1990年12下旬~1991年正月三が日) 高校2年生
1991年正月三が日、僕並びに恵ちゃん、香ちゃん、綾子ちゃんの4人は舞ちゃんのお父さんが神主を務める神社の巫女さんのアルバイトをしている。
去年のクリスマス頃から巫女装束に着替えて色々とお手伝いをしている。
今回で2回目の手伝いで色々と要領が掴めていた。僕達以外にも今年初めて巫女のアルバイトすると言う方々に先輩として指導している。
「憧れの『みかん』ちゃんに逢えるなんて私嬉しいわ。」
「ありがとうございます。」
「一生の思い出にします。」
「そんな大げさな。」
「大げさではありません。この様な貴重な体験は尊い物よ。」
「それは結構なことで・・・。」
初詣本番、僕達は参拝客に対応する係。祈祷する係等に分かれて作業した。
今回僕は頭飾りをして千早を羽織り巫女舞を披露する係に選ばれて、祈祷する方々は最初は気が付かなかった様だが僕の存在に気付き喜びをあらわにしていた。
この祈祷して巫女舞をしている姿は普通の参拝客からも外から見る事が出来て、僕が舞を踊って顔をタイミング良く観れてテンションが上がる方々もいた。
「年明け早々から『みかん』ちゃんを見られるなんて運気がいいぞ。」
「本当かよ~。俺も観たかった。」
「ならしばらく待てよ。観れるチャンスが来るだろうからさ。」
そのような感じで僕目当てで立ち止まる方々が出て混雑して来たので、別の巫女さんが誘導の為に駆り出されていた。
「参拝が終わったら立ち止まらないで下さい。他の方々の迷惑になりますので。」
僕は一心不乱に祈祷の巫女舞を踊る。祈祷しに来られる方々は僕の姿を目に焼き付けようと集中していた。
またある時は接客する事もあり、そちらの方が僕の事を身近に感じられると好評で飛ぶように売れた。
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休憩時間に僕もおみくじを引くと『大吉』だった。それに良い事も記載されており家でゆっくり読む為に結ばずにサイフの中に入れて貴重品置き場に入れた。
ほかの皆も『大吉』で幸先が良い。間もなく3年生勉学等忙しくなる。
僕は3学期から生徒会長就任が決まっている。
不安が無いとは言えなく、これから頑張ろうと思う。
巫女のアルバイトは3年生では丁度受験勉強シーズンの為無理だと思う。精一杯アルバイト頑張ろう。
「三花ちゃん、恵ちゃん、香ちゃん、綾子ちゃん、お手伝いありがとう。」
舞ちゃんが言う。
「いいのよ。貴重で良い経験が出来たからね。」
「「「うん、うん。」」」
僕が返答すると3人が相槌をしてくれた。
「皆、お疲れ様。アルバイト代を渡すから呼ばれた者から来てください。」
舞ちゃんのお父さんが封筒を持ち、名前を呼んではアルバイト代を渡していた。
「では皆さん、お疲れ様でした。注意して帰宅してください。」
ちなみに巫女服は全員丁寧に折りたたんで丁重に返却した。
今度仕事で巫女装束また着たいな・・・。
「じゃあね、皆~。」
「「「「またね。」」」」
僕らは家路についた。
「三花、巫女服似合っていたぞ。」
「お姉ちゃん、とても可愛かったよ。」
「ありがとうございます。」
家族から褒められた。
「三花、お疲れ様。ゆっくりと休むが良い。」
「はい、お父様。」
「三花、お風呂沸いてるわよ。」
「わかりました。お母様。」
そうして自室に戻り着替えを持って風呂場に向かい、汗を流して気分爽快になり就寝した。
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