51、写真集と映像集 (1989年春~夏頃)高校1年生
高校に進学して仕事面でも今まで通りに戻している。
でも学業も大事なのでバランスが大切だ。
「いいよ、『みかん』ちゃん。最高だよ~。」
とある撮影スタジオで写真集の撮影をしている。
思えば写真集を沢山出版した。その際の衣装は今はもう着用出来なくなっている。
主に胸部の増量によりサイズが合わなくなった為だ。
その衣装の今は自宅のクローゼットに保管されている。
僕にとって大事な思い出だからだ。
「いいよ~、その調子。その調子。」
カメラマンの掛け声がスタジオに響く。
僕は色々なポーズを取り、それらが撮られる。
今回のテーマは『夏』。
白いワンピースと麦わら帽子、サンダルを履いての撮影。
小道具として、椅子と机と本とパラソル、トロピカルジュースが準備され、読書シーンも撮られた。
また屋外での撮影もあり、海岸沿いの砂浜を裸足でサンダルを持って歩くシーン。または駆けるシーン。
自転車に乗るシーン。木陰で座る。浜辺の流木に座る等の写真を撮った。
風に吹かれて麦わら帽子が飛んでいくハプニングもあったが、その瞬間も良い写真が出来万々歳だった。
撮影時そう言うハプニングがあり、僕の思わず驚いたりしている表情が撮れるのは大変喜ばしい事らしい。
写真撮影と並行して撮影もしており、俗に言うイメージビデオとして写真集メイキング映像として販売する魂胆だ。
その為、監督とカメラマンに交じり僕も写真や映像の確認作業をした。
「みかんちゃん良い表情を魅せてくれるね。観ているとほれぼれとしてしまうよ。」
「ありがとうございます。」
「特に麦わら帽子が飛んで行った瞬間の驚きの表情とその後のむくれた表情が良いね。」
「ありがとうございます。僕もびっくりしましたが、客観的に観るとこの様な表情をしていたのでしょうね。自分で観ていてもほれぼれしてしまいますね。」
「そうだろう。そうだろう。なにせ僕の腕にかかればみかんちゃんはより良い被写体。可愛い魅力を存分に引き出せるからね。」
「では続いてこの衣装はどうだい?」
その衣装を視ると、白い丸襟ブラウスに紺色のスカートに紐リボン。まるで制服の様だなと感じていると、
「ズバリ、夏用制服。みかんちゃんは似合うと思うし、イメージに合っていると思うよ。」
うん、僕も三花ちゃんに似合うと思う。
小道具として学生鞄を持ち、靴下とローファーを履いた。
「いいよ、いいよ~。イメージピッタリだ。」
「では通学風景を撮りましょう。単語帳を持って。」
「はい。」
次はバス停での待ち時間に単語帳を見て時間を潰す女学生。
鞄を持ち登下校するシーン等が撮影された。
また、黄色いツバ付き帽子いわゆる学童帽子と赤いランドセルも用意されており、
小学生の様な恰好もした。
『ランドセル、懐かしい・・・。』
またもや映像と写真を確認する。
「みかんちゃんは何を着せても似合うね。」
「ありがとうございます。」
そうこうしている内に日が暮れてきて、屋外での撮影はまた後日という事で写真撮影メインとなり色々衣装チェンジした。
まさに忙しい日々を過ごしている。
後日屋外での続きの撮影が行われた。
『早くDVDの時代が来ればいいのにな・・・。でもその前にLDだったな。』
これらマスターテープは厳重に保管されLDに焼き付けられ、画質の劣化を防いだ。
そうしてこれらの写真集、映像集が販売されるやいなや爆発的に売れて、高校の中でも購買者がいるらしく悪い気はしないのであった。
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