表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

42/188

41、アイドルグループとの邂逅 (1988年)中学3年生

 今日は女性3人組アイドルのコンサートに来ている。

後世ではもはや当たり前となったアニメの深夜枠だがこの時代では逆に珍しく夕方16時~18時までアニメ枠。18時からニュース番組と言う編成だった。

また局によっては18時台、19時から20時まで曜日によっては放映されていた。

 まだビデオの爆発的普及されていない今日この頃。

子供達は学校から帰宅して宿題した後、釘付けになってテレビに夢中になったものだ。

 深夜時間は大人時間な23時台に放映されていたアニメ等のメディアミックスしていたアイドルグループのコンサートに僕は是非とも行きたいと思って、兄達と一緒に来ている。

 グッズ販売所では3人組アイドルのうちわ、鉢巻、ポスター、ブロマイド、生写真等々が並ばれており、

前世ではファンだったけど、コンサートに来た事の無い僕は色々と購入したり、生歌を聴いて楽しんだ。


 「なあなあ、あの子ひょっとして『みかん』ちゃんじゃないのか?」

 「どれどれ、確かに似てるが・・・。」

 「いや、どう見ても本物ぽいぞ?」

 「本物ならサイン欲しいな。」

 「何を言う。浮気できるわけないだろ?」

 「それもそうだな。でも勿体無いな・・・。」


 コンサートに来ている他のお客さんの会話が聴こえたが、僕は堂々とした態度で振舞っていたので声を掛けられる事が幸いになかった。

 逆に兄達はひやひやしていたと帰宅後に聞いた。

そんなに心配しなくてもいいのに・・・。でもその心配りが嬉しかった。


 僕達は先にピアノのレッスンの先生と会場で合流して前もって先方の事務所に連絡していた手筈通りにコンサート終了後に3人組アイドルグループの楽屋に向かった。


 コンコン。ドアをノックする。

 「失礼します。お疲れ様でした。心ばかりの差し入れをどうぞ。」

 

 おもむろに持参した袋からスポーツドリンクを取り出して手渡した。

コンサート後で汗をかいており、水分と塩分補給を考慮しての物だ。


 「「「ありがとう。」」」


 「いえ、こちらこそお忙しい中お会い出来てありがとうございます。」


 「確か貴女は今をときめく『みかん』ちゃんね。噂は聞いているわ。」

 「はい、ありがとうございます。例えばどの様な噂でしょうか?」

 「そうね、歌や踊りもうまいし、何よりも低身長な割には抜群な身体付きをしている事ね。」

 「私も聞いた事ある。プロポーション抜群で、テレビ出演に引っ張りだこなんだってね。」

 「確かピアノも得意って聞いた事あるけど本当なの?」


 色々な質問が飛び僕が答えられる範囲で答える。

 

 「ピアノは小さい頃より習っています。今日同席している方がピアノのレッスンの先生なのよ。」

 「貴女、この方は有名な方じゃないの。その方に師事してもらえるなんてうらやましいわ。」

 「ありがとうございます。」

 「芸歴で言えば貴女の方が先輩なのよね?色々な苦労話を聞きたいわね。」

 「苦労話でしょうか・・・。物心ついた頃よりピアノのレッスンや歌を歌ったりしているのでわかりませんが、その練習の集体性が今の自分にあると思います。まあ全てが苦労していたと言う事で返答に返させて頂きたいと思います。」


 先方のマネージャーが是非とも3人組アイドルグループと僕との写真を撮影したいと言ってきたが、

ピアノのレッスンの先生がやんわりと断りを入れた。

僕は一緒に写りたい欲求に駆られたが、芸能界として敵同士。簡単にはいかない物だと痛感した。


 「ありがとう。差し入れのスポーツドリンク美味しかったよ。」

 「今度は私達が『みかん』ちゃんのコンサートに行かせてね。」

 「『みかん』ちゃんの出演番組にゲストとしてぜひ呼んでね。」


 「どういたしまして。お約束は出来かねますが機会があれば是非ともいらして下さい。」

お礼やお願いされたが、僕もやんわりと返答する。そこに同席していた先生が、


 「まあ後は事務所同士の話になるね。お互いに交友も深める事が出来るだろうし良い事だと思うよ。

でも確約出来ないので今後どうなるかはわからないけどね。」


 「は~い。」

 「是非呼んでね!」

 「楽しみにしてるからね!」

3人組が言う。僕も、


 「私も皆さんとまた会える事を楽しみにしています。」


楽しい邂逅はあっと言う間に過ぎ、僕達は帰宅する時間になった。

 「またお会いしましょう。ではお元気で。」

「「「またね。」」」


 楽屋を出て僕達は帰宅の途に付く。

道中僕達の事を遠まわしに見てくる方々もいたが、プライベートな事を察してくれて声を掛けてくる人はいなかった。


 「先生、お疲れ様でした。また明日からもよろしくお願い致しますね。」

 「じゃあね。『みかん』ちゃん。」

 先生と別れた後、無事帰宅して僕は部屋に今日の戦利品を机の上に並べて、コンサート会場の情景を思い出して余韻にふけっていた。

しばらくして購入したCDを聴きながら、ポスターをポスター用の袋に入れてから壁に貼り付けた。


 ユニットを組む事による踊りや歌の配分等研究点が多く、参考になった。と思う。

まあ前世からの夢の一つが叶ったので僕はとても嬉しく思い、入浴した後就寝した。


 またお会いして、一緒に仕事出来たらいいな。そんな事を考えながら眠りについた。


 

 

  

 

 

 

 

面白い、続きが読みたいとお思いの方はお手数だけど、

下の星の所から評価をよろしくお願い致します。

面白ければ☆5を。つまらないとお思いの方は☆1を。

またそれ以外の方は☆4~☆2をお願いします。

またブックマーク、感想を記入していただけると多いに励みになります。

何卒よろしくお願い致します。


m(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ