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29、入浴 (1984年とある日)

 『入浴に行きたいか~!』

 『『『『『お~!』』』』』

 『早く風呂に入りたいか~!』

 『『『『『お~!』』』』』

 『どうしても行きたいのか~!』

 『『『『『お~!』』』』』』

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 僕は家族と共にTVを観る。前世でよく見ていた番組だ。

番組が終わったら今日も家族と一緒に風呂に入る。まとめて入るので光熱費の節約になる。

が、僕が小学生中学年であった去年までは兄達も一緒に入浴していたが今年に入り

どことなくよそよそしくなった気がする。


 「お兄様、一緒に入って背中の流しっこしませんか?」

 「いやいやまてまて三花、もうそろそろ一緒に風呂はまずいだろう?」

 「え?私は別にかまいませんよ?一度に入った方が得でしょうからね。」

 「いや~しかしな~、俺もももう高校生、次郎も中学生になってるからな・・・。三郎はまだ小学生低学年だからいいだろうけど。」

 「え?赤の他人ならまずいでしょうが、私達は兄弟なのだから一緒に入浴してもいいのでは?」

 

 長兄の太郎お兄様が言う。僕は兄弟だから構わないだろうと言う理論を展開した。


 「いや~昔は一緒に入浴してもよかったんだ・・・。でもこの年になって妹と入浴して流しっこと言うのは外聞が悪くてな・・・。三花のファンの同級生にうらやましがられてるんだ。」

 「そうでしたか・・・。」

 「実におしいのだがな・・・。」

 「そうそう、僕も同じだよ。クラスメイトにうらやましがられてる。」

 

 太郎お兄様に続き、次兄の次郎お兄様が言う。


 「僕はべつに構わないよ。まだ小さいから姉貴と一緒に風呂でも問題無い歳だからね。」


 弟の三郎が言う。お兄様方は心底うらやましそうだ。

 

 「そうでしたか・・・。なんだかさみしいな・・・。」

 「いや、三花わかってくれ。お前の魅力ある体型にはファンが多い。芸能人である三花と同じ屋根の下でもうらやましがられてるのに、一緒に風呂と言うのもうらやましがられてるんだ。」

 「兄弟だから問題無いと思うけどな・・・。」

 「確かに兄弟だから問題無いと言う理論はわかる。でも歳も歳だからな・・・。

それに俺達が同級生にうらやましがられてる原因は三花、お前にあるんだ。」

 「え?私に原因?なぜ?」

 「わからないのか・・・。三花にとって普通と思ってTVの番組で話したんだろうけどそれを聴いた同級生がうらやましがってるんだ。」

 「えっと、例えばどういう話?」

 「今でも兄弟仲良く入浴して背中の流しっこしてる。とか言ったじゃないか。それをファンである同級生が知ってやきもちをやいているんだ。」

 「別に兄弟なんだからいいじゃないのかな~?別に迷惑をかけているわけじゃあるまいし構わないと思うけどな。」

 「三花は賢い様でどこかずれている所があるな。」

 「もう!ひどいじゃない!例えばどんな所?」

 僕は思わずと言った感じで聞いた。


 「例えば今回の件の兄弟一緒に入浴。普通年頃なんだから男女別々に入浴したいと思うはずだぞ?」

 「兄弟なんだから別にいいじゃない!」

 「そんな所なんだよな~。年頃の男子と入って恥ずかしくないのか?」

 「それはお兄様方と三郎は兄弟だから構わないの。そりゃあ赤の他人とは恥ずかしいでしょうけど・・・。」

 「まあ、三花の気持ちは理解するけど魅力的な身体付きをしているので、今後は気をつけろよ?」

 「魅力的な身体付きと言うと例えば?」

 僕は自分で三花ちゃんの魅力を知っているが、あえて第三者からの言葉が聞きたいと思い尋ねた。


 「例えば、小さい割には出る所が出ていてお腹も細く、おまけに美少女ときたもんだ。誰しもがうらやむ体型をしていると思うぞ?現に三花のファン層には大きなお友達も多いと聞くけどな。」

 「私の歳から見たら皆大きなお友達よ。もちろん同世代。小さなお友達も一杯いるけどね。どの世代のファンも大事にしてるわ。」

 「ファン思いは多いに結構。でも万が一の事を考えると心配になるんだよ。わかってくれるかい?」

 「ごめんなさいお兄様。ご心配ありがとうございます。」


 兄達から見ての三花ちゃんの評価が知れて良かった。

やはり三花ちゃんは魅力的だ・・・。


 「では水着を着用しての入浴は大丈夫と言う事よね?」

 「え?」

 「うん!次回からは私がスクール水着を着用します。それならお兄様方も大丈夫でしょう?

どうせプールと同じ事なんだから。」

 「まあ、それもそうだけど・・・。」

 「うん!決まり決まり!次回からはお互いに水着着用ね。それなら問題無いわよね?」

 

 僕は名案だとばかりに提案した。


 「わかったよ。それなら今後も一緒に入っても理由付けになるからな。それに俺も三花と入れないのはさみしいと思っていたんだ。」

 「なら最初から一緒に入浴はやめにしようと言う話をしなければ良かったのに。」

 「それもそうなんだけどな。あはは。」

 

 着衣入浴、兄達に新たなる性癖をもたらす結果になったのはまた別の話・・・。 

 




面白い、続きが読みたいとお思いの方はお手数だけど、

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面白ければ☆5を。つまらないとお思いの方は☆1を。

またそれ以外の方は2~4をお願いします。


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