169、皆からの祝福 1995年6月12日 大学4年生
1995年6月10日に結婚披露宴が全国中継されてその2日後、12日月曜日に大学に行くと学生、教授、助教授の方々から祝福の声を頂いた。
「三花ちゃん、雄蔵君。結婚おめでとう!一昨日のテレビ中継見たよ。」
「ありがとうございます。」
「いやあ~、お似合いのカップルだとは前々から思っていたけど既に入籍していたとはね。」
「はたから見たら親子の様だけど、夫婦なんだよな~。」
「確か50㎝は身長差あるんだったよな?」
「はい、そうですね。」
「雄蔵君、これはやばい匂いがするよ~あはははは。」
「やばい匂いと言うと?」
「だって、身長180㎝くらいの大学生が身長130㎝の見た目子供と一緒にいるなんてどう見てもあやしいよ。」
「そんな事無いと思いますけど?」
「いや、君達がいくら夫婦であろうともぱっと見はどう見ても怪しく見えるよ。」
「おいおい、いくら何でも言いすぎだと思うぞ。」
「だって~、事実を言ったままだよ。」
「確かにそうだよな。三花ちゃんはいまだに小学生でも通じるもんな。」
「そこへ180㎝超えの大男が一緒に行動している。知らない人が見たら変に思うな~。」
「でも運よく、三花ちゃんと雄蔵君は有名人で顔も知れ渡っているから大丈夫だと思うけどね。」
「どうかな~?わからないよ~。」
「別に君達に迷惑かけてないから関係無いと思うけど。」
「そうよ、私達はなんの問題も無いわよ。」
「今はそうでも未来は分からないよ?」
「昔からの三花ちゃんのファンで暴走する人も出るかもしれないからね。それが心配だわ。」
「うん、分かる、分かる。ファン心理に気を付けないといけないわよ。特に雄蔵君。」
「俺?」
「そうよ。ファンからしたら嫉妬の対象になってると思うわ。」
「それはそうかもしれないな。」
「あら?雄蔵君も自覚してるのね。」
「ああ、三花とユニットを組んだ時も今も覚悟してるさ。」
「きゃあ~!格好いい~。」
僕と雄蔵君、他の学生と話してると一緒にいた教授が、
「楽しい話もそれまで、もうすぐ講義が始まるぞ。皆解散しなさい。」
「「「「「はあ~い。」」」」」
「じゃあ、三花ちゃん、雄蔵君、またね。」
「バイバイ!」
等々言い、僕らは解散した。
それから講義室に入ると、僕らの入室を待っていたほかの学生の方々がクラッカーを鳴らして歓迎して、祝福してくれた。
「これこれ、なんの騒ぎだね?」
講義する為に教授が入室してきて騒いでいたので指摘した。
「ああ、鏡原夫妻の事だね。おめでとう。僕もテレビ中継見ていたよ。」
「ありがとうございます。」
「では皆、改めて二人へ拍手をしようではないか。では拍手。」
パチパチパチパチ。
教授の音頭で講義室内の学生の拍手が巻き起こった。
「では改めて、今日の講義に入るぞ。各自席について。」
そうして講義が終わり、その後数回講義室を移動した時に僕らは祝福された。