163、入籍後のとある日の朝・2 1994年8月8日以降 大学3年生
「そういえば三花、雄蔵、お前達は既に入籍したと聞いてるが挙式はいつ挙げる予定だ?」
父さんが僕に聞いてきた。先ほど母さんと話していた事を思い出して予定を話した。
「来年6月が良いと思います。」
「ジューンブライドか?」
「はい、来年6月に結婚した花嫁は幸せになると聞いた事がありますからね。」
「確かに聞いた事があるな。その頃に子作りして1996年の4月か5月頃に出産予定のつもりかな?」
「そこまでお見通しでしたか。あくまでもうまくいけばですけどね。」
「確かに4月、5月生まれは、学年でも最初の方だから成長期間も長くとれるだろうな。」
「はい、出来れば早生まれになり子供にハンディを負わせたくはありませんからね。」
「でも1996年の4月か5月と言えば、お前達は順調に行くと大学卒業して社会人1年目だぞ。大丈夫なのか?と、いいつつ半分はもう社会人みたいな物だがな。」
「大学卒業と共に産休にはいると思いますね。あくまでも絵空事でまだ決まった話ではありませんがね。」
「確かにそうだな。今は学業と仕事両方頑張れよ。」
「ありがとうございます。お父様。」
「雄蔵も頼んだぞ。」
「分かってるよ、親父。」
父さんと話しているとお兄様達が話してきた。
「三花、あんなに小さかったお前がもう子供の話か・・・感慨深いな。」
「そうだよ三花。あんなにお兄様、お兄様言っていたのがつい昨日の様だよ。」
「三花お姉さんの子だからさぞかし可愛いだろうな。」
「もう名前の候補は考えてあるのか?」
名前の事を聞かれて、僕は考え込んだ。
『確か、第3の人生の時に子供達に付けた名前なんだっけ・・・?』
「おいおい考えときますわ。」
僕は無難に答えた。
そう言えば、いとこのお兄さん、お姉さんもちらほら結婚して、そのたびに親族として披露宴に出席している。
自分では何て事無いと思っているけど、いとこ含めそのお相手の親戚一同は生の僕の姿が見れると言う事で舞い上がっていた様な記憶が有る。
まあ、僕達の結婚披露宴は6月にしたいと思っているが、芸能事務所社長にその旨を伝えたら大いに賛成してくれた。
僕は小さいながらも立派な規模で良いと思っているが、社長的には大々的に行いたいらしい。
第1の人生でただの一般人だった僕がたまにテレビで芸能人の結婚披露宴を見た事が何回もあった記憶があるが、それに属した感じにしたいらしい。
なにはともあれ、結婚式の衣装の採寸しようにも、僕の身体は絶賛成長中なので衣装作成のぎりぎりの時期に採寸する事となった。
芸能事務所社長と両親を交えて協議した結果、結婚披露宴は1995年6月10日土曜日、大安の日に決まった。
女体化した僕が、第3の人生で三花ちゃんが男体化した雄蔵君と結婚する。
あかの他人の男性と結婚するよりは、元は自分自身と結婚した方が良い。
そう言う事で第2の人生と第3の人生の融合世界では、僕達は結婚する事になるのだが元は男体化した三花ちゃんと結ばれるので、精神的BLではないよね?どうなんだろう・・・。
女体化した元男と男体化した元女、正常だよね?
僕はそう思いたい。