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154、同人誌即売会・4(巫女装束編) 1994年8月7~8日 大学3年生

セーラー服着用での簡易写真撮影会は予定時間より早々と終了した為に、次の衣装でのイベントまで時間があった。

 次の衣装は巫女装束だった。

控室で早速着替える。高校時代に舞ちゃんの家のお宮で正月三が日の巫女のアルバイトした時に着用した経験がある。

久しぶりに着用するけど、バストがあれから大きくなって少しウエストが細くなった事を抜けば手順は一緒で慣れた物だった。


 まずは、着物着用時と同じくバストを目立たなくさせる為に『和服用補正下着』にブラジャーを交換した。

その後に肌着を着てその上に襦袢じゅばん白衣はくいを重ね着する。

それから、緋袴ひばかまを着用する。


 ※緋袴ひばかまは、緋のひのはかま、あるいは紅袴くれないのはかまとも呼ばれ、

腰から下に着用する和服(袴)の一種で広くは赤系統の色をした袴のことを指している。

細かい所では平安時代中期以降に、主に宮廷において女性が下衣したごろもとして着用した袴を指す。


 緋袴はまずは前から先に着ける。前を見分けるのはヘラが付いていない帯が長い方になる。

いったん後ろでクロスして前に持ってきて前で白い破線の下でクロスして、クロスして出来た帯を

上下半分で折り返して再び後ろへ回す。

後ろでちょうちょ結びしたら緋袴の後ろを着る。

後ろの帯で前のちょうちょ結びをする。以上で基本の巫女服が出来上がる。


 さらに、千早ちはや:巫女が神事の奉仕や、巫女舞・神楽舞を舞う際に白衣の上に着る上衣、

水引・丈長みずひき・たけなが:巫女は長い黒髪も装束の一つとみなされており、その維持が求められる場合が多い様であった。

 その長い髪を後の生え際から下で束ねてひとまとめにし、檀紙だんしなどで作られた丈長でまとめたり、和紙でまとめた上から水引で縛って髪留めとしていた。

※壇紙:檀紙だんしとは、楮を原料として作られた縮緬状ちりめんじょうのしわを有する高級和紙の事。

厚手で美しい白色が特徴であり、主として包装・文書・表具などに用いられる。


 履物は白足袋を着用した上に草履を履く。

頭には、頭飾り(あたまかざり):巫女舞などの儀式の際には、花簪はなかんざし折枝おりえだ、天冠(てんかん又はてんがん)等で装飾を行う。また女性神職は額当ぬかあてを使用する。


 それらを装着し終えた所で、時計を見ると予定よりも時間が早い。

巫女装束を着慣れたおかげか、予定時間まで空き時間が出来てしまった。

鏡を見て、着崩れや装飾品の不備は無いか確認していたら呼び出しがかかった。


 『では行きますか・・・。』


 そうしてボディーガードと付き人と共に今回の舞台へと向かう。

そこには既に数百人程のお客さんが待機しており、僕の登場を今か今かと待っていた。


 「ご来場の皆さん、お待たせしましたみかんちゃんの登場です。」

 アナウンスが響く。

そして僕がステージに登場すると、割れんばかりの拍手が鳴った。


パチパチパチパチ


 「お集りの皆さん、こんにちは!みかんです。今日は私のステージへようこそ!少しの時間ですが楽しんでいってね!」

 「「「「「おぉ~!」」」」」


 そうして僕は巫女舞を演舞した。


 しばらくして巫女舞が終わり、礼をするとまたもや割れんばかりの拍手が起こった。

そして僕は退場する。


 「ご来場の皆様、みかんの巫女装束における巫女舞のイベントは終了いたしました。お忘れ物のなき様お願い致します。」

 アナウンスが流れた。


 当の僕は今回は何の問題も無くイベントが終わりほっとしている。

そうして同人誌即売会の全日程は終了した。


 今回の僕のセーラー服姿、巫女装束姿もニュースでちょっと流れた。

後日、両方のイベントの様子を撮影していたスタッフより映像をダビングしてもらった。

そして後日、それらの映像はVHS、LD、DVD、BD等の媒体で販売される事となった。


 




 

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