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133、年末年始の番組収録と大晦日 1992年12月~大晦日 大学1年生

 1993年(平成5年)が迫る中、バブル崩壊の足音が聞こえる中でも人々の生活は変わらず師走の忙しい時間が流れていた。

 

 「カ~トッ!映像チェックよろしく!」

 「みかんちゃん、お疲れ様。」

 「ありがとうございます。皆さん、お疲れ様です。」

 番組収録の為にスタジオでは出演者、スタッフが所せましと動いていた。

僕は他の出演者、スタッフの皆さんに挨拶して労いの言葉をかけた。


 「みかんちゃん、可愛い。」

 「俺、みかんちゃんのファンなんだ。」

 「とても魅力的だよな。」

 「ADの俺達にもしっかりと配慮してくれて、将来出世したら優遇したいな。」

 「そうなんだよな~。みかんちゃんは俺達にもしっかりと目を向けて下に見ていないんだよな。

俺も偉くなったら番組に起用だろうな。」

 僕の知らない所で番組スタッフ、主にADアシスタントディレクター、カメラマン助手(ケーブル持ち)の方々に対しての普段の言動に感動されていた。

 

 これらは無意識でしている事だが、どこか前世の男時代に見た漫画か何かでスタッフに優しくしているアイドルが出ていていた記憶で、現在ADの彼ら彼女らがディレクター、プロデューサーに昇格して番組構成に権限を持った時に、起用してもらいたいと言う話を読んだからその影響もあると思う。

スタッフへの差し入れを忘れない様にしていたのは事実だからだ。

そうして年末年始特番の収録が進んで行き、無事予定を終えて後は年末の歌の生番組の出演だけとなった。

 

 「ラララ~♪」

 僕の歌う曲が終わり、次の出演者の順番になる。

そうして僕は生放送番組が終わるまで楽屋で待機して時が過ぎるのを、

勉強したり、他の歌手の方々の歌を聴いたりして過ごした。

そして大トリの方の出演が迫った時に、


 「みかんちゃん、そろそろ時間だよ。」

マネージャーが楽屋にノックした後入室してきた。


 「もうこんな時間なのね。わかりました今行きます。」

僕は楽屋を出て、スタジオの待機所で他の歌手の方々と待っていた。


 「みかんちゃん、今年もお疲れ様。」

 「皆さんもお疲れ様でした。」

声を掛けられ僕もそれに返答して時が来るのを待った。


 「さあ、エンディングの時間です。」

そしてステージに再登壇した。


 「さあ、勝利はどっちに微笑むのか?」

司会者が言い、僕は固唾を飲んで結果を待った。


 「紅組です。」

司会者が言うと、僕は心の中で叫んだ。

 『やったー!』

そして会場皆で最終曲を歌い番組が終了した。


 「皆さん、お疲れ様でした。」

 僕は率先して言い、皆さんへの労いの言葉をかけた。

 「では私はこれで失礼させて頂きます。」

 そう言い残して帰宅の途についた。


 

 

 


 


 


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